Interstage Application Server アプリケーション作成ガイド (CORBAサービス編)
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第6章 アプリケーションの開発(Java言語)> 6.10 サーバアプリケーションのプログラミング(POA概要)

6.10.6 オブジェクトの活性化

 オブジェクトが活性状態とは、POAオブジェクトの管理するAOM(Active Object Map)に、あるServantオブジェクトがオブジェクトIDと関連付けられて登録されている状態のことを指します。
 Servantオブジェクトは、インスタンスとして生成されただけでは、POAオブジェクトに認識されないため、activate_object()やactivate_object_with_id()メソッドを使用して、オブジェクトIDとの関連付けをPOAオブジェクトに登録する必要があります。Servantオブジェクトを活性化する方法を以下に示します。

明示的にServantオブジェクトを活性化する方法

 Servantオブジェクトの作成(new)後に、activate_object()またはactivate_object_with_id()メソッドでAOMに登録できます。

【例】

  // Servantの生成
  org.omg.PortableServer.Servant svt = new UserServant();

  // Servantの活性化
  Poa.activate_object ( svt ); 

 // ID指定によるServantの活性化
  String userid = "USERID"; 
  Poa.activate_object_with_id( userid.getBytes(), svt );

注) ソース内のPoaオブジェクトはPOAクラスのインスタンス

 なお、活性化の際にはオブジェクトIDが必要になりますが、オブジェクトIDの割り付けは、IdAssignmentPolicyに従って処理されます。

暗黙的にServantオブジェクトを活性化する方法

 POAオブジェクトがIMPLICIT_ACTIVATIONポリシを持っている場合、servant_to_reference()メソッドを使用してリファレンスを生成すると、自動的にServantオブジェクトが活性化され、オブジェクトリファレンスが通知されます。暗黙的活性化については、“暗黙的活性化(Implicit Activation)”を参照してください。

【例】

  // Servantの生成
  org.omg.PortableServer.Servant svt = new UserServant();

  // IMPLICIT_ACTIVATIONポリシを指定している場合
  // 自動的にactivateされる
  org.omg.CORBA.Object Obj =  Poa.servant_to_reference( svt ); 

注) ソース内のPoaオブジェクトはPOAクラスのインスタンス

 なお、暗黙的活性化の場合は、オブジェクトIDはPOAオブジェクトによって自動的に割り付けます。このため、IdAssignmentPolicyはSYSTEM_IDに設定しておく必要があります。


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