Interstage Application Server アプリケーション作成ガイド (CORBAサービス編)
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第5章 アプリケーションの開発(C++言語)> 5.3 サーバアプリケーションのプログラミング(Portable Object Adapter:POA)> 5.3.5 サーバアプリケーションの実装アプローチ

5.3.5.4 継承方式と代理方式の比較

 継承方式、代理方式の特徴を以下の表に示します。
 サーバアプリケーションの設計で、どちらの実装方式を使用するかはユーザの選択に任されます。

 

継承方式

代理方式

主な用途

新規開発

既存資産の利用

実装の自由度

小さい。
ServantにはIDLc が生成する実装クラスを指定し、実装クラスは他のクラスを継承することができないため

大きい。
ユーザが定義するインタフェース実装クラスはtieクラスとの関連付けに必要なインタフェース部分以外に関して、自由に作成することができます。

コーディングの複雑さ

比較的簡潔となります。

複雑になりやすい。

性能

オペレーションの起動に必要なスケルトン機能はServant自身に継承されているため、比較的よい。

オペレーションの起動はtieクラスを経由するため、オブジェクトの参照が増加します。これにより多少のオーバヘッドがありえます。


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