Interstage Application Server アプリケーション作成ガイド (CORBAサービス編)
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第2章 CORBAアプリケーション開発時の留意事項> 2.2 コンパイル・リンク

2.2.2 CORBAサーバアプリケーション作成時の共通留意事項


CORBAアプリケーションは、動的リンク可能な実行可能ファイルまたは共有ライブラリ(オブジェクト)として作成する必要があります。リンクの際に、静的リンクオプション(Solaris OEの場合は-dnオプション)は付加しないでください。

アプリケーションをリンクする際には、例示するライブラリに加えて、併用製品(DBMS等)のライブラリなど、アプリケーションが必要とするすべてのライブラリを漏れなくリンクする必要があります。また、リンクしたライブラリ群の格納先は、アプリケーション実行時に環境変数 LD_LIBRARY_PATH に設定しておく必要があります。なお、必要なライブラリのリンク漏れやLD_LIBRARY_PATH の設定漏れがあった場合、アプリケーション実行時に"BAD_OPERATION"等の例外が発生します。

動的スケルトンインタフェースを使用したCORBAサーバアプリケーションを運用する場合、インタフェース情報がインタフェースリポジトリに登録されている必要があります。このインタフェースリポジトリ上の登録情報と、IDLc コマンドにより生成されたスタブ内の情報間に不整合が生じたまま、クライアント・サーバ通信を行った場合、以下のような異常事象が発生します。
- サーバアプリケーションで受信した、クライアントアプリケーションからの要求データが不当な値となる。
- メモリ不足エラーが発生する。
- 処理要求が無応答となる
運用に際しては、インタフェースリポジトリ上の登録情報とスタブ内の情報に不整合がないかを事前チェックしてください。インタフェースリポジトリ上の登録内容は、odlistirコマンドにより確認できます。インタフェース情報の不整合をアプリケーション通信過程で自動検出する“インタフェース情報チェック機能”が提供されています(本機能はデフォルトの状態では有効になっていません)。前述したトラブルを未然防止するためにも、本機能の適用を推奨します。本機能の詳細については“OLTPサーバ運用ガイド”の“インタフェース情報チェック機能を使用した運用”を参照してください。


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