Interstage Application Server Smart Repository運用ガイド
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第1章 概要> 1.4 Smart Repositoryの主な機能

1.4.2 パスワード自動暗号化

 Smart Repositoryには、各種アプリケーションの認証時に必要な利用者情報などを格納することができます。このとき、利用者のエントリ情報であるパスワード(userPassword属性)は暗号化することができます。暗号化の方式(ユーザパスワード暗号化方式)は、Smart Repositoryの環境構築時に指定します。
 ユーザパスワード暗号化方式の指定方法については、Interstage管理コンソールのヘルプを参照してください。

ユーザパスワード暗号化方式

 Smart Repositoryでは、パスワード(userPassword属性)を以下のいずれかの方式で暗号化し、Smart Repositoryのデータベースに格納することができます。

 Smart Repositoryの環境構築時に指定されたユーザパスワード暗号化方式と、リポジトリ内に格納されているuserPassword属性のユーザパスワード暗号化方式が異なる場合でも、リポジトリ内で自動的に判別して認証処理をします。

暗号化方式

内容

独自暗号化方

パスワードを独自暗号化方式で暗号化し、Base64形式でエンコード後、データベースに格納します。
Smart Repositoryのクライアントプログラムにパスワードを通知する場合は、暗号化されていないテキスト形式に復号化して通知します。

MD5方

パスワードを不可逆なMD5暗号化アルゴリズムで暗号化し、24バイトのパスワードに変換後、Base64形式でエンコードし、MD5方式で暗号化されたことを示す識別文字“{MD5}”を先頭に付加して、データベースに格納します。
なお、本方式では、Smart Repositoryのクライアントプログラムから指定された同じパスワードに対しては、同じ暗号化パスワードが生成されます。
Smart Repositoryのクライアントプログラムにパスワードを通知する場合は、MD5方式で暗号化されたパスワードに識別文字“{MD5}”を付加した形式で通知します。

SMD5方

パスワードを不可逆なMD5暗号化アルゴリズムで暗号化し、28バイトのパスワードに変換後、Base64形式でエンコードし、SMD5方式で暗号化されたことを示す識別文字“{SMD5}”を先頭に付加して、データベースに格納します。
なお、本方式では、Smart Repositoryのクライアントプログラムから指定された同じパスワードに対しても、異なる暗号化パスワードが生成されます。
Smart Repositoryのクライアントプログラムにパスワードを通知する場合は、SMD5方式で暗号化されたパスワードに識別文字“{SMD5}”を付加した形式で通知します。

SHA方

パスワードを不可逆なSHA-1暗号化アルゴリズムで暗号化し、28バイトのパスワードに変換後、Base64形式でエンコードし、SHA方式で暗号化されたことを示す識別文字“{SHA}”を先頭に付加して、データベースに格納します。
なお、本方式では、Smart Repositoryのクライアントプログラムから指定された同じパスワードに対しては、同じ暗号化パスワードが生成されます。
Smart Repositoryのクライアントプログラムにパスワードを通知する場合は、SHA方式で暗号化されたパスワードに識別文字“{SHA}”を付加した形式で通知します。

SSHA方

パスワードを不可逆なSHA-1暗号化アルゴリズムで暗号化し、32バイトのパスワードに変換後、Base64形式でエンコードし、SSHA方式で暗号化されたことを示す識別文字“{SSHA}”を先頭に付加して、データベースに格納します。
なお、本方式では、Smart Repositoryのクライアントプログラムから指定された同じパスワードに対しても、異なる暗号化パスワードが生成されます。
Smart Repositoryのクライアントプログラムにパスワードを通知する場合は、SSHA方式で暗号化されたパスワードに識別文字“{SSHA}”を付加した形式で通知します。

Crypt方

パスワードを不可逆なCrypt暗号化アルゴリズムで暗号化し、13バイトのパスワードに変換後、Base64形式でエンコードし、Crypt方式で暗号化されたことを示す識別文字“{CRYPT}”を先頭に付加して、データベースに格納します。
なお、本方式では、パスワードの先頭から8文字目までの文字列を使用して暗号化されたパスワードを生成するため、暗号化の対象文字数はパスワードの先頭から最大8文字で、それ以上の文字は無視します。
Smart Repositoryのクライアントプログラムにパスワードを通知する場合は、Crypt方式で暗号化されたパスワードに識別文字“{CRYPT}”を付加した形式で通知します。

暗号化しな

パスワードは暗号化せずに、データベースに格納します。
Smart Repositoryのクライアントプログラムにパスワードを通知する場合は、暗号化されていないテキスト形式のパスワードを通知します。


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