Interstage Application Server シングル・サインオン運用ガイド
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第7章 アプリケーションの開発

7.1 Javaアプリケーションの開発

 Interstageシングル・サインオンが提供するJavaアプリケーションインタフェース(以降、シングル・サインオンJavaAPIと記述します)を利用したJavaアプリケーションの開発方法について説明します。シングル・サインオンJavaAPIのクラスライブラリは、業務サーバ機能に含まれます。

 提供するJavaアプリケーションインタフェースは、Java(TM) Authentication and Authorization Service (以降、JAASと記述します)フレームワークを利用しています。そのため、JAASアプリケーション開発の知識が必要です。JAASを利用したJavaアプリケーション開発の詳細については、Sun Microsystems,Inc.から提供されているJAASのドキュメントを参照してください。

 Interstageシングル・サインオンはJavaアプリケーションからJAAS認証およびJAAS認可を利用するための、以下のJAASの機能を提供します。シングル・サインオンJavaAPIが提供するクラス(“com.fujitsu.interstage.sso”配下のパッケージに含まれるクラス)のAPI仕様については添付のJavaDocを参照してください。

Interstageシングル・サインオンが提供するJAASの機能

実装機能

説明

Callback

JAAS認証に用いる情報(ユーザID/パスワード、またはSSO認証済み情報)をLoginModuleへ受け渡すためのクラスです。

CallbackHandler

CallbackへJAAS認証に用いる情報(ユーザID/パスワード、またはSSO認証済み情報)を設定するためのクラスです。アプリケーション作成者が独自に実装することもできます。

LoginModule

JAAS認証するためのインタフェースを実装したクラスです。

Credential

JAAS認証に成功すると設定されるクレデンシャル情報を格納するためのクラスです。

Principal

JAAS認証に成功すると設定されるユーザおよびロールなどの主体を表すクラスです。

 シングル・サインオンJavaAPIを使用して、以下の2種類のJavaアプリケーションを開発することができます。

  1. クライアントから認証情報を受け取るサーブレットアプリケーション
     クライアント(Webブラウザ)でSSO認証した後、サーブレットがすでに認証済みの認証情報をクライアントから受け取ります。受け取ったSSO認証済み情報でJAAS認証を行い、利用者の情報を参照するサーブレットアプリケーションを開発することができます。
  2. クライアントからユーザID/パスワードを受け取り認証するJavaアプリケーション
     ユーザID/パスワードで認証を行うクライアントサーバ型Javaアプリケーションです。たとえば、Webブラウザで入力したユーザID/パスワードを、業務サーバに構築したサーブレットアプリケーションが受け取ります。受け取ったユーザID/パスワードでJAAS認証を行い、利用者情報を参照するサーブレットアプリケーションを開発することができます。

下へ7.1.1 プログラム開発の流れ
下へ7.1.2 プログラムの開発
下へ7.1.3 アプリケーション実行環境の設定
下へ7.1.4 アプリケーションの実行
下へ7.1.5 サンプルコード

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