Interstage Application Server J2EE ユーザーズガイド
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第3部 EJB編> 第14章 EJBアプリケーションの呼出し方法> 14.6 Javaアプレットを使用する場合> 14.6.4 クライアント環境の設定(Portable-ORB)

14.6.4.2 Portable-ORB動作環境ファイルの指定

 Portable-ORBを使用する場合、動作環境ファイルの格納位置を指定するため、HTMLファイルでPORB_HOMEパラメタを設定してください。
 Portable-ORBには、以下の動作環境ファイルがあります

動作環境ファイル

ファイル名

環境定義ファイル

config

オブジェクトリファレンス情報格納ファイル

initial_services

オブジェクトリファレンス検索情報ファイル

initial_hosts

 上記の動作環境ファイルは、Webサーバのドキュメントルート配下に格納してください。


  Webサーバでユーザ名とパスワードによる認証を行う場合、ユーザ認証ディレクトリ配下に動作環境ファイルを格納しないでください。

 動作環境ファイルとして、アプレットごとに異なる動作環境ファイルを指定する方法と、複数のアプレットで同一の動作環境ファイルを指定する方法があります。以下に、それぞれの場合における動作環境ファイルの使用イメージと指定方法を示します。

◆アプレットごとに異なる動作環境を使用する場合

 動作環境ファイルの使用イメージは以下のとおりです。

 クライアントAで動作するアプレットAは、アプレットA用の動作環境ファイルを、クライアントBで動作するアプレットBは、アプレットB用の動作環境ファイルを使用します。
 アプレット単位に動作環境ファイルを指定する方法はPORB_HOMEを指定する方法と、PORB_HOMEを指定しない2種類の方法があります。

PORB_HOMEを指定する場合

 PORB_HOMEを指定する場合、各アプレットの動作環境ファイルはetcディレクトリを作成してその配下に格納します。動作環境ファイルの格納位置として、HTMLファイルの<PARAM>タグで、PORB_HOMEパラメタにWebサーバのドキュメントルートからの相対パスを指定します。この指定では、etcディレクトリは含めません。
 以下にディレクトリ構成例を示します。Webサーバのドキュメントルートディレクトリが/WWWで、アプレットAの動作環境ファイルはaplAenv/etc配下、アプレットBの動作環境ファイルはaplBenv/etc配下に格納されています。

  /-  ...  
   - [WWW] - [envfile] - [aplAenv] - [etc] - アプレットA用動作環境ファイル
                       - [aplBenv] - [etc] - アプレットB用動作環境ファイル
           - [applet ] - [appletA] - アプレットA.html
                                   - アプレットA.class
                         [appletB] - アプレットB.html
                                   - アプレットB.class

 上記の例で、それぞれのアプレットのPORB_HOMEパラメタは<PARAM>タグで以下のように指定します。

【アプレットAの<PARAM>タグ】

  <HTML>
  <HEAD><!--demo.html--></HEAD>
  <TITLE>Java sample Applet </TITLE>
  <BODY>
  <H1>Java sample Applet</H1>
  <applet code="アプレットA.class" width=300 height=250>
  <PARAM NAME=PORB_HOME VALUE=envfile/aplAenv>
  </applet><BR>
  </BODY>
  </HTML>

【アプレットBの<PARAM>タグ】

  <HTML>
  <HEAD><!--demo.html--></HEAD>
  <TITLE>Java sample Applet </TITLE>
  <BODY>
  <H1>Java sample Applet</H1>
  <applet code="アプレットB.class" width=300 height=250>
  <PARAM NAME=PORB_HOME VALUE=envfile/aplBenv>
  </applet><BR>
  </BODY>
  </HTML>

PORB_HOMEを指定しない場合

 PORB_HOMEを指定しない場合、各アプレットを格納したディレクトリにetcディレクトリを作成し、動作環境ファイルを格納します。
 以下にディレクトリ構成例を示します。

  /- ...
   - [WWW] - [applet  ] - [appletA] - アプレットA.html
                                    - アプレットA.class
                                    - [etc] - アプレットA用動作環境ファイル
                          [appletB] - アプレットB.html
                                    - アプレットB.class
                                    - [etc] - アプレットB用動作環境ファイル

備考

 fileプロトコルを使用して動作させる場合は、“PORB_HOMEを指定しない場合”の方法で動作させます。ブラウザ、およびJDKのツールであるappletviewerを使用し、Webサーバを使用せずローカルディスクに格納されたHTMLファイルを直接指定した場合は、fileプロトコルとなります。

◆複数のアプレットで同一の動作環境を使用する場合

 動作環境ファイルの使用イメージは以下のとおりです。

 クライアントAで動作するアプレットA、クライアントBで動作するアプレットBで共通の動作環境ファイルを使用します。
 動作環境ファイルの格納位置を指定するには、アプレットAのHTMLファイルおよびアプレットBのHTMLファイルの<PARAM>タグで、PORB_HOMEパラメタにWebサーバのドキュメントルートからの相対パスを設定します。この指定では、etcディレクトリは含めません。
 以下にディレクトリの構成例を示します。/WWW(Webサーバのドキュメントルートディレクトリ)配下のporbディレクトリにPortable-ORBがインストールされ、その配下のetcディレクトリに動作環境ファイルが格納されています。

  /- ...
   - [WWW] - [porb   ] - [lib] - ODporb.jar...
                       - [etc] - 動作環境ファイル
           - [applet ] - [appletA] - アプレットA.html
                                   - アプレットA.class
                         [appletB] - アプレットB.html
                                   - アプレットB.class

 アプレットAのHTMLファイル、およびアプレットBのHTMLファイルに/WWW/porb/etc配下の動作環境ファイルを使用するように/WWWから/WWW/porbまでのパスを指定します。

 それぞれの<PARAM>タグは以下のとおりです。

【アプレットAの<PARAM>記述】

  <HTML>
  <HEAD><!--demo.html--></HEAD>
  <TITLE>Java sample Applet </TITLE>
  <BODY>
  <H1>Java sample Applet</H1>
  <applet code="アプレットA.class" width=300 height=250>
  <PARAM NAME=PORB_HOME VALUE=porb>
  </applet><BR>
  </BODY>
  </HTML>

【アプレットBの<PARAM>記述】

  <HTML>
  <HEAD><!--demo.html--></HEAD>
  <TITLE>Java sample Applet </TITLE>
  <BODY>
  <H1>Java sample Applet</H1>
  <applet code="アプレットB.class" width=300 height=250>
  <PARAM NAME=PORB_HOME VALUE=porb>
  </applet><BR>
  </BODY>
  </HTML>

備考


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