このページの本文へ移動

2021年 12月 現在

FUJITSU Software
PRIMECLUSTER Wizard for NAS 4.5A00

本商品は、PRIMECLUSTERを使用したクラスタシステムの共用ディスク装置 (NAS装置) としてETERNUS NR1000F series、ETERNUS DX seriesを使用する場合のクラスタオプション製品です。

購入について

適応機種 概要

  • サーバ
    SPARC Servers / SPARC Enterprise Mシリーズ / SPARC Enterprise Tシリーズ

適応OS 概要

  • サーバ
    Solaris 11(64bit) / Solaris 10(64bit)

機能説明

1. セールスポイント

-ノードダウンやアプリケーション異常時に問題となる NFS ファイルロックを解除し、クラスタのフェイルオーバを自動的に行います。

-ETERNUS NR1000F series (以降 NR1000F と略す)クラスタとの連携により、NR1000F クラスタの自動フェイルオーバを行うことができます。

-クラスタサーバ - NAS装置間のネットワークに PRIMECLUSTERのGlobal Link Servicesを適用すると、ネットワークの二重化運用やネットワーク監視が可能になり、可用性が向上します。

-仮想化環境(Oracle VM Server for SPARC、Oracle Solaris ゾーン、Oracle Solaris Legacy Containers)においても、NAS装置を共用ディスク装置として使用することができます。


2. サポート形態

以下のクラスタ形態をサポートします。

●スケーラブル運用
-スケーラブル運用では、全てのノードが運用ノードとなりNAS装置へのアクセスが可能です。
-異常が発生した場合は、そのノードが停止し、残ったノードで業務を継続します。(縮退)
-引継ぎIPアドレスと連携することにより、縮退時にIPアドレスを残ったノードへ引継ぎ、クライアントから一貫性のある接続を保つことができます。
-残ったノードは、ノードダウンやアプリケーション異常時に問題となるNFSファイルロックを解除します。

●スタンバイ運用
-運用ノードでは、NAS装置、引継ぎIPアドレスが活性化され、待機ノードでは非活性化されています。
-異常発生時には、待機ノードへの業務の切替えが発生し、待機ノードの資源が活性化されます。クライアントは引継ぎIPアドレスによる接続を行うことにより、設定を変更することなく運用中のノードに接続することができます。
-ノードダウンやアプリケーション異常に問題となる NFS ファイルロックを解除し、クラスタのフェイルオーバを自動的に行います。

サポートするクラスタ運用形態は以下のとおりです。
-1:1運用待機
-N:1運用待機
-相互待機
-カスケード
-移動待機


3. 環境設定

PRIMECLUSTER における NASリソースの設定および、クラスタアプリケーションの作成を行う、環境設定 Wizard を提供します。


4. 監視機能

ノードダウンやアプリケーション異常が発生した場合は、NFS ファイルロックを解除します。
スケーラブル運用の場合は、縮退後、残ったノードにおいて、縮退したノードが保持していた NFS ファイルロックを解除します。
スタンバイ運用の場合は、新運用ノードでのリソース起動時に、旧運用ノードが保持していた NFS ファイルロックを解除します。


5. クラスタ構成の NR1000F との連携

-2台のNR1000Fでコントローラーを二重化したNR1000Fのクラスタ構成と連携した運用をサポートします。

-クラスタ構成のNR1000F と ノード 間において、通信経路異常などによりデータアクセスができない場合、
PRIMECLUSTER Wizard for NAS は異常を検知し、クラスタ構成の NR1000F をテイクオーバーさせます。
クラスタ構成の NR1000F は、装置間のコントローラー故障時にはテイクオーバーしますが、NR1000F への通信経路異常ではテイクオーバーしません。PRIMECLUSTER Wizard for NAS が クラスタ構成の NR1000F と連携することで、通信経路異常時にも業務を継続することができます。


6. 仮想化環境への対応

Oracle VM Server for SPARC環境、Oracle Solaris ゾーン環境およびOracle Solaris Legacy Containers(OSLC)環境でのクラスタ運用をサポートします。
サポート範囲、留意事項については、「留意事項」 を参照してください。


7. 利用による効果

-PRIMECLUSTERでNAS装置を使用する際の自動障害検知、復旧、迅速なサービス再開による高可用性を実現します。

-複数サーバからのNAS装置の共有が可能です。

システム/機能構成図

システム構成図
システム構成図
システム構成図

新規機能

4.3A20から4.5A00の機能強化項目は以下のとおりです。

機能強化項目

・SPARC M12をサポート

標準添付品

  • オンラインマニュアル

    ・PRIMECLUSTER Wizard for NAS 4.5 導入運用手引書
    ・PRIMECLUSTER Wizard for NAS 4.5 ソフトウェア説明書

商品体系

PRIMECLUSTER Wizard for NAS メディアパック 4.5A00
PRIMECLUSTER Wizard for NAS サーバライセンス 4.5

購入方法

1. メディアパックについて

メディアパックは、媒体(CD-ROM等)のみの提供です。使用権は許諾されておりませんので、別途ライセンスを購入する必要があります。
また、商品の導入にあたり、最低1本のメディアパックが必要です。 バージョンアップ/レベルアップを目的に本メディアのみを手配することはできません。


2. サーバライセンスについて

サーバライセンスは、クラスタシステムを構成するノード数分購入する必要があります。

(1) 物理環境では、PRIMECLUSTER Wizard for NAS が動作する1つのサーバが1ノードに相当します。
(2) パーティション環境では、PRIMECLUSTER Wizard for NAS が動作する1つのパーティションが1ノードに相当します。
(3) Oracle VM Server for SPARC 環境では、PRIMECLUSTER Wizard for NAS が動作する1つの仮想マシン(*1)が1ノードに相当します。
(4) Oracle Solaris ゾーン、Oracle Solaris Legacy Container(Solaris 8/9) 環境では、PRIMECLUSTER Wizard for NAS が動作する1つのノングローバルゾーンが1ノードに相当します。

*1:仮想マシンは、ゲストドメイン、I/Oルートドメイン、I/Oドメインを含む総称です。


3. 購入例

以下は購入例です。

サーバライセンス(物理、パーティション)の購入例

サーバライセンス(物理、パーティション)の購入例

サーバライセンス(OVM、Solarisゾーン)の購入例

サーバライセンス(OVM、Solarisゾーン)の購入例

関連ソフト

1. PRIMECLUSTER製品との組み合わせ

組合せ可能なPRIMECLUSTER製品は以下のとおりです。
-PRIMECLUSTER Enterprise Edition
-PRIMECLUSTER HA Server
-PRIMECLUSTER Clustering Base
-PRIMECLUSTER Lite Pack

組合せ可能なPRIMECLUSTERのバージョン・レベルは以下のとおりです。
-PRIMECLUSTER 4.5A00
-PRIMECLUSTER 4.5A10
-PRIMECLUSTER 4.6A00


2. 可用性の向上

クラスタサーバ - NAS装置間のネットワークにPRIMECLUSTERのGlobal Link Servicesを適用することにより、ネットワークの二重化運用やネットワーク監視が可能になり可用性が向上します。

動作保証周辺機器

ETERNUS NR1000F series
ETERNUS DX S3/S4 series

留意事項

1. NR1000F に関する留意事項

-FC接続での使用はサポート対象外です。


2. NR1000F において対応可能な Data ONTAP のバージョン

NR1000F において、本製品で対応可能な Data ONTAP のバージョンは以下のとおりです。
-Data ONTAP 8.0(7-Mode)
-Data ONTAP 8.0.1(7-Mode)
-Data ONTAP 8.1.1(7-Mode)
-Data ONTAP 8.1.2(7-Mode)
-Data ONTAP 8.1.3(7-Mode)
-Data ONTAP 8.1.4(7-Mode)
-Data ONTAP 8.2.1(7-Mode)
-Data ONTAP 8.2.2(7-Mode)
-Data ONTAP 8.2.3(7-Mode)
-Data ONTAP 8.2.4(7-Mode)
-clustered Data ONTAP 8.2.1
-clustered Data ONTAP 8.2.2
-clustered Data ONTAP 8.2.3
-clustered Data ONTAP 8.2.4
-clustered Data ONTAP 8.3
-clustered Data ONTAP 8.3.1
-clustered Data ONTAP 8.3.2
-ONTAP 9.0
-ONTAP 9.1
-ONTAP 9.2
-ONTAP 9.3
-ONTAP 9.4
-ONTAP 9.5
-ONTAP 9.6
-ONTAP 9.7


3. DX S3/S4 に関する留意事項

-対応可能な DX S3/S4 は以下のとおりです。適応機種の詳細は、ETERNUSの仕様を確認してください。
・SANストレージ領域とNAS領域が共存可能なユニファイドストレージ
・DX S3 ファームウェア V10L33 以降
・DX S4 ファームウェア V10L71 以降

-Oracle Solaris Legacy Containers(OSLC)環境の共用ディスクとして DX S3/S4 のNAS領域を使用する構成は、サポート対象外です。


4. Oracle Solaris ゾーン環境で使用する場合の注意事項

-サポート可能なクラスタ形態はスタンバイ運用のみです。スケーラブル運用はサポート対象外です。

-カーネルゾーンをサポートしています。カーネルゾーンに構築できるクラスタ構成については、PRIMECLUSTER のソフトウェアガイドまたはマニュアルを確認してください。


5. Oracle VM Server for SPARC 環境で使用する場合の注意事項

-サポート可能なクラスタ形態はスタンバイ運用のみです。スケーラブル運用はサポート対象外です。


6. Oracle Solaris Legacy Containers(OSLC) 環境で使用する場合の注意事項

グローバルゾーンがSolaris 10の場合、Solaris 8/9上で動作していた既存システムの業務を、OSLC機能を利用してノングローバルゾーン内に移行することが可能です。
また、サーバがSPARC Serversの場合、Oracle Solaris10をインストールしたOracle VM Server for SPARC環境の仮想マシン上にOSLC環境を構成することで、既存システムの業務をノングローバルゾーン内に移行することが可能です。

Solaris 8/9上で動作していた既存システムの構成が「PRIMECLUSTER構成」、「他社クラスタ構成/シングル構成」の場合により、ノングローバルゾーンに導入するPRIMECLUSTER Wizard for NASのバージョンが異なります。
下記「ノングローバルゾーンでサポート可能な組合せ」を参照し、適切なバージョンのPRIMECLUSTER Wizard for NASをOSLC環境に導入してください。

●既存システムがPRIMECLUSTER構成の場合
-対象となる移行元のPRIMECLUSTERおよびPRIMECLUSTER Wizard for NASのVLは以下のとおりです。

Oracle Solaris 8 の場合
PRIMECLUSTER 4.1A30、4.1A40
PRIMECLUSTER Wizard for NAS 4.1A30

Oracle Solaris 9 の場合
PRIMECLUSTER 4.1A30、4.1A40、4.2A00
PRIMECLUSTER Wizard for NAS 4.1A30、4.2A00

-ノングローバルゾーンに導入するPRIMECLUSTER Wizard for NASは、お手持ちの媒体をご使用ください。または、PRIMECLUSTER Wizard for NAS 4.5A00 には、ノングローバルゾーン用のPRIMECLUSTER Wizard for NAS 4.1A30および4.2A00が同梱されています。 4.5A00に同梱されている媒体を使用することも可能です。

●既存システムが他社クラスタ構成/シングル構成の場合
-PRIMECLUSTER Wizard for NAS 4.5A00 には、ノングローバルゾーン用のPRIMECLUSTER Wizard for NAS 4.1A30および4.2A00が同梱されています。 4.5A00に同梱されている媒体をご使用ください。

ノングローバルゾーンでサポート可能な組合せ

ノングローバルゾーンでサポート可能な組合せ

OSLC環境(PRIMECLUSTER)

OSLC環境(PRIMECLUSTER)

OVMでのOSLC環境(PRIMECLUSTER)

OVMでのOSLC環境(PRIMECLUSTER)

OSLC環境(他社クラスタ)

OSLC環境(他社クラスタ)

OSLC環境(シングル)

OSLC環境(シングル)



7. 対応可能なNFSバージョン

対応可能なNFSプロトコルのバージョンは以下のとおりです。
NFS v2
NFS v3
NFS v4 (DX S3/S4 接続時のみサポート)


8. 前版との差異について

NR1000F において以下の Data ONTAP のバージョンは、サポート対象外です。
-Data ONTAP 7.2.1
-Data ONTAP 7.2.2
-Data ONTAP 7.2.4
-Data ONTAP 7.2.5.1
-Data ONTAP 7.2.6.1
-Data ONTAP 7.3.1
-Data ONTAP 7.3.2

関連URL

お客様向けURL