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医療現場の多様なデータを収集して可視化
病院長自ら推進する病院の経営改革

静岡県立静岡がんセンター様 導入事例


病院長自らが「経営分析システム」を構築し現場発の経営改革が可能な環境を実現

2003年11月28日掲載/PDF 印刷用 PDF版ダウンロード (1,237KB)


導入事例概要
業種 その他(医療)
製品 Symfoware Server Enterprise Extended Edition(データベース)
Symfoware Server Advaced Backup Controller(高速バックアップオプション)
Symfoware Server 並列クラスタオプション(クラスタ機能オプション)
Symfoware Navigator Server(R-OLAP基盤)

医療費引き下げや競争激化など、ますます厳しくなる病院の経営環境。そこでは、さまざまな模索が繰り返されてきた。その中で、最も斬新な試みの1つが、静岡がんセンターにおける、現場発の経営改革であろう。病院長自らが、「医療情報システム」の一環として「経営分析システム」を構築。「医療行為」「収支」「物」の流れをガラス張りにして、経営改革が可能な環境を実現した。そのベースとなる、電子カルテシステム等の重要データを蓄積しているのが、富士通のSymfowareデータベースである。

導入前の課題   導入による効果

病院経営に役立つ正確なデータの収集と分析をしたい

「医療行為」「収支」「物」の状況と流れをつかみ、OLAP分析ができる環境を実現

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誰もが納得する医療サービス実現のために

鳶巣 賢一
静岡県立静岡がんセンター
病院長

富士山麓に先端の医療・健康産業を結集しようとする静岡県の「富士山麓ファルマバレー構想」。この構想の中核となるのが、2002年9月にオープンした静岡がんセンターである。
ベッド数は、国内最大級の緩和ケア病棟50床を含む615床。世界トップのがん高度医療を目指し、陽子線治療装置やPET診断装置など、最先端の医療機器と診療システムを駆使して、がん治療にあたっている。

オープンして1年、視察に訪れた人は17,000人。この数字を見ただけでも、いかに注目を集めているかが理解できる。その要因の1つに、病院長である鳶巣賢一氏の、独特な病院経営の考え方と実践がある。

「当センターの基本方針の1つに『継続した経営努力』があり、ITシステムを積極的に活用しています。高品質な医療だからといって、赤字経営を続けることはできません。誰もが納得する医療サービスのためには、IT化による経営改革が不可欠です」と、鳶巣氏は考えを語る。

鳶巣氏の目標は、以下の3つである。
第1は「受益者・提供者の満足度の評価」。病院側と患者側がどれほどの満足感を得たかを、調査し、評価すること。第2は「客観的・医学的評価」。目標達成や治療成績・合併症調査、公的病院としての貢献度の評価。そして、第3が「経済的評価」。経営データ分析や臨床データ分析による評価である。現在、進めている経営改革は、この3つ目の目標を達成するためである。

医療現場の多様なデータから経営状況と臨床データの分析を実現

経営改革に不可欠なのが、正確なデータである。病院経営の「羅針盤」として使えるような、現状のデータ収集が大きな課題となった。
そこで着目したのが電子カルテシステム、医事会計システム、SPD(Supply Processing & Distribution)システムであった。電子カルテシステムにはすべての医療行為が記録されている。医事会計システムでは収支の状況をつかむことができる。そして、SPDシステムでは、診療に必要な物品の調達・在庫管理・加工などの状況を把握することができる。

これらのシステムによって、「医療行為」「収支」「物」の状況と流れをつかみ、Symfoware Navigator ServerによるOLAP分析が可能な「経営分析システム」を構築した。

「必要なデータすべてを、現状のシステムからすぐに取り出せるわけではありません。また、人件費、薬剤費、診療材料費、間接費、診療報酬などを、個々の医療行為に紐付けする必要があり、それぞれ入力のための手間が増えます。一部業務フローも変更になります。これらについては職員の負担になりますが、目的を理解してもらい協力してもらいました」と、鳶巣氏は語る。

このシステムにより、経営データ分析として、患者別、医師別、日単位、さらに個々の医療行為単位で、原価計算や収支の把握が可能になる。例えば、胃癌手術における収支の比較が可能になり、医療行為に伴うコストの分析検討もできるようになる。

また、臨床データ分析としては、医師別・ブース別の外来患者数、医師別外来患者待ち時間・外来時間、医師別・科別の外来・入院患者数や平均在院日数、科別手術数、科別入院待ち患者数と入院待ち日数、科別手術(入院)キャンセル数などを比較検討することもできる。

ミッションクリティカルな医療現場をSymfowareが力強く支援

ベースとなった電子カルテシステムや医事会計システムを構築したのは富士通であり、「経営分析システム」も富士通が構築している。そして、これらシステムのデータベースが、富士通のSymfowareである。
「開院に先立って、いくつかのベンダーから提案を受けました。富士通が有利だったのは、他の病院での実績があったからです。静岡がんセンターは新しくスタートする必要がありました。この点、豊富で確実な実績を持っているのは富士通の強みであり、我々からすれば安心感につながりました」と、鳶巣氏は選定の理由を語る。

電子カルテシステムは「HOPE/EGMAIN-EX」、医療会計システムは「HOPE/X-S」。それぞれPRIMEPOWER800をサーバとして、2台を相互待機のクラスタ構成にしている。通常はそれぞれ独立して稼働しているが、片方がダウンするともう一方のサーバが業務を引き継ぐ。これを可能にしているのが、「Symfoware Server 並列クラスタオプション(注1)」である。

双方のデータベースは、「Symfoware Server Enterprise Extended Edition」である。システム稼働後、1年間で約5,000万件にもなるデータに対し、卓越した信頼性によって、ミッションクリティカルな医療現場を支援している。

「経営分析システム」は、PRIMERGY B125上で稼働している。これには、「Symfoware Server Enterprise Edition」が採用されている。

また、ストレージには、ETERNUS GR740が採用されている。業務をストップすることなくデータベースのバックアップが可能な「Symfoware Server Advanced Backup Controller」によって、効率的な運用業務を実現している。

「HOPE/EGMAIN-EX」「HOPE/X-S」ともに、国内の医療現場では最大のシェアを誇っている。付属するSymfowareも、医療現場では最もよく使われているデータベースということができる。

稼働以来ノンストップの卓越した信頼性を実現

Symfowareは国産のデータベースであり、開発および支援の組織を国内に擁している。このため、不具合などの事態が発生しても、手厚い対応を期待することができる。これが、Symfowareデータベースならではの大きなアドバンテージである。稼働以来、業務停止などのトラブルはなく、信頼性に対する評価は極めて高い。
鳶巣氏の求める「経済的評価」における経営データ分析と臨床データ分析はほぼ完成し、データの精度向上の段階に入っている。このガラス張りになったデータを元に、効果的な経営改革が可能となるだろう。

鳶巣氏が経営改革に大きな情熱を注ぐのは、医療現場と静岡がんセンターに対する熱い思いがあるからである。開院5年前からこのセンターのコンセプト作りに参画し、システム構築にも3年前から携わっている。

今後の課題として、「受益者・提供者の満足度の評価」と「客観的・医学的評価」がある。これに対する挑戦も始まろうとしている。そして、その挑戦を、富士通とSymfowareデータベースが強力に支援している。

システムの概要

静岡県立静岡がんセンターのシステム構成
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【静岡県立静岡がんセンター様 病院概要】

所在地 〒411-8777 静岡県駿東郡長泉町下長窪1007番地
開院 2002年9月
診療科目 内科、呼吸器科、消化器科、循環器科、精神科、神経内科、外科、整形外科、形成外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管外科、婦人科、眼科、耳鼻いんこう科、気管食道科、皮膚科、泌尿器科、歯科口腔外科、放射線科、リハビリテーション科、麻酔科
病床数 615床
事業内容 「がんを上手に治す」「患者さんと家族を徹底支援する」「成長と進化を継続する」の理念のもと、世界トップクラスのがん治療を目指している。女性専用病棟や緩和ケア病棟を備えた先進的な施設を完備。

シンボルマーク

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用語解説

注1 : Symfoware Server 並列クラスタオプション
V6より「Symfoware Server Parallel Cluster Option」に改名し、V8よりSymfoware Server本体に内蔵されたため、現在では製品は無くなっています。

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