ソフトウェア事業本部ミドルウェアソリューション事業部プロジェクト部長
小菅 健
ITシステムの柔軟性と透明性の確保が求められる中、SOAはその実現のためのアーキテクチャーとして欠かせない存在だ。それに対し、富士通では、システム統合技術やノウハウを体系化したミドルウェア製品「Interstage」によって、SOAの実装・運用を支援。製品を適材適所に活用することで、様々な企業のニーズに対応し、多くの適用事例を手掛けている。本講演では、その一部が紹介された。[2006年7月28日掲載]
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富士通の小菅健氏は、これまでの経験からSOAの適用領域を4つに整理し、それぞれケースを挙げながら解説を行った。各領域とは(1)柔軟なサービス活用、(2)既存業務・情報のサービス化、(3)新規サービスの構築、(4)業務状況の可視化である。
(1)では、数万点もの膨大な部品を取り扱う製品設計において、業務フローを構築することで、設計スピードと品質を向上した事例を紹介。「業務のサービス化によりフローの適用範囲が拡大。基幹メインフレームや生産管理、設計図面管理システム、デジタルモックアップなどの既存システムを各種設計サービスとして用意し、フローで自由に組み合わせられる基盤を構築。多くの人手の介在と膨大な部品数のために不透明だった受注製品ごとの設計業務がフロー化され、柔軟なシステムが実現したのです」と小菅氏は語る。
(2)は、既存EAI/EDI業務のサービス化事例を紹介。業務アプリケーションやSAP会計システムが接続するEAI/EDIサーバとサービスバスをファイルや非同期メッセージで連携し、既存システムを統合。サービスの段階的なリアルタイム化を実現する。
次の(3)では、製造業注文処理におけるバッチサービスの新規構築案件を例示。「オンライン処理とバッチ処理は今後も使い分けが必要。バッチ処理もサービスの1つと考え、オンデマンドでサービスを利用できるように、スケジュールを出荷単位にするなど、オンラインとバッチの新たな融合を実現しました」(小菅氏)
そして(4)では、プロセス可視化の事例を挙げた。1つはサービスセンターのデータベースに基づくプロセスの可視化だ。修理受付、見積、部品手配、修理、配送のプロセスを顧客DBや業務DBの進捗情報と連携してモニタリング。待ち時間や対応遅延をアラームで通知し、対応のスピード化を図った。2つ目は、業務フローに基づき、部門間を横断した業務プロセスの可視化を実現したもの。形式が異なる伝票の処理状況・進捗をイベントDBを通じて横串に管理し、遅延プロセスをリアルタイムに把握できるようにした(図参照)。「システムや部門を超えた可視化は当たり前になったのです」(小菅氏)
[図] システムおよび部門間を横断した状況把握

サービスバスを活用してデータベースや業務フローを連携。モニタリングでイベントを検出し、即時に状況を把握できる。
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このようなSOAの実装を支援するため、富士通では様々なシステム統合技術やノウハウを体系化したミドルウェア製品「Interstage」を提供している。グラフィカルに定義可能なインターフェース調整機能、多彩なメッセージング、メディエーション(仲介)機能を特長とする「Interstage Service Integrator」がサービスバスの役割を担い、ビジネス観点でのアラームポイントを常に監視する「Interstage BPM Monitoring」が、業務の可視化・改善を支援する。「Interstageを活用することで、柔軟に業務サービスを連携・拡張、プロセスを可視化できます」と小菅氏は締めくくった。
掲載の内容は、「日経コンピュータ(6月26日号)」「日経情報ストラテジー(8月号)」「日経SYSTEMS(7月号)」「日経ソリューションビジネス(6月30日号)」にて掲載された記事を転載したものです。
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