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連載全体最適を支えるSOAミドルウェア

[第2回]
柔軟なシステム連携を実現するSOA基盤
- エンタープライズ・サービスバスの実力 -

各種業務システムが乱立し複雑化・肥大化が進む中、ITインフラやビジネス活動の全体最適化の手段として、SOAにかける期待がいよいよ大きくなっています。しかし、一部企業ではSOAの活用が見られるものの、成功への自信が持てず躊躇している企業が多いのも事実です。このような不安を解消し安心してお使いいただくために、富士通は早くから社内およびグループ内でSOAの実践を重ね、自社SOAミドルウェア製品の実用性に磨きをかけてきました。そのミドルウェア製品の1つがエンタープライズ・サービスバス(ESB)「Interstage Service Integrator」です。

[キーワード] SOA、SOA基盤、全体最適、エンタープライズ・サービスバス、ESB、見える化

[2008年9月19日掲載]

「Interstage Service Integrator」は、システム間で交換されるメッセージのメディエーション機能による連携性やメッセージ保証による信頼性などを装備(注)。幅広いアプリケーションやパッケージ製品、各種ホストシステムとメッセージ交換することで、新規/既存システムを問わず柔軟に連携できます(図1)。今回は、このInterstage Service Integratorの特長を、「連携性」「生産性」「信頼性」の3つの視点から説明します。

(注)ご参考: 「既存資産を活かしてシステム連携を実現するサービスバス」(2007年11月1日掲載)



  • CORBA : Common Object Request Broker Architecture
  • FTP : File Transfer Protocol
  • JCA : J2EE Connector Architecture
  • JMS : Java Message Service
  • MQD : Message Queue Director(富士通が規定する非同期通信機能)
  • RMI : Remote Method Invocation
  • SOAP : Simple Object Access Protocol

【図1 : 「Interstage Service Integrator」の概要】

ビジネスアプリケーション基盤 Interstage
統合運用管理ソフトウェア Systemwalker

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富士通のミドルウェア SOA特集


連携性

特長【1】 さまざまなシステムと連携

ESBの最も基本的で重要な役割が、サービス連携です。新旧のさまざまなシステムとの連携を実現するため、富士通は国際標準インターフェースをはじめとする各種プロトコルやアダプタを用意しています。

先進的なSOA対応のアプリケーション/パッケージとの連携には、SOAP、JMS(Java Message Service)、RMI(Remote Method Invocation)などを利用。Webサービスおよび.NETアプリケーションとの連携にはSOAP、J2EEアプリケーションにはJMSを利用できます。プロトコル変換やルーティングにも対応。さらに、SOA導入のハードルを引き下げるため、SOAベンダであるiWayソフトウェア社と協業を進め、iWayアダプタ製品を利用したアダプタ連携によって、各社パッケージやホスト、データベースなど、多様なシステムとも連携できるようになっています。このほかInterstage Service Integratorは、バッチ型システムとの連携もFTPによりサポートしており、企業の幅広いニーズに対応できます。 これまでに、Interstage Service Integratorとの接続を検証した製品を表1に示します。現在も継続して各種アダプタやパッケージの動作確認を進めており、今後順次拡大していきます。

【表1 : 「Interstage Service Integrator」との接続を検証した主な製品群(2008年9月現在)】
連携方法 主な接続確認済み製品(接続プロトコル)
(1)メッセージング Interstage CollaborationRing(SOAP)
Interstage AIMApplicationDirector(SOAP)
Oracle BPEL Process Manager(SOAP)
SAP CRM(HTTP)
SAP CCS(SOAP)
SAP NetWeaver(SOAP)
GLOVIA-C(SOAP)
GLOVIA smart(SOAP)
富士通ビジネスシステム WebAS(SOAP)
ディサークル Power EGG(SOAP)
(2)ファイル連携 Interstage CollaboratinRing(FTP、FTP+)
Linkexpress(FTP、FTP+)
セゾン情報システムズ HULFT
OBC 奉行新ERP(FTP)
サイボウズ ガルーン(FTP)
応研 販売大臣ERP(FTP)
都築電気 IntrameriT(FTP)
PCA Dream21(FTP)
クレオ CBMS ZeeM(FTP)
(3)アダプタ連携 iWay Oracle RDBMS adapter(SOAP、JCA)
iWay SAP R/3 adapter(SOAP、JCA)
iWay IBM MQ adapter(SOAP)

特長【2】 文字体系の統一課題に対応

さまざまなシステムとの連携で、問題となるのが文字コードの変換です。Windows Vista、Windows Server 2008で採用されたJIS X 0213:2004(JIS2004)は、このままでは既存OSでは変換できません。また、独自に外字を登録しているシステムでは、文字化けするなどの不具合が発生します。そこで、Interstage Service Integratorは文字管理基盤「Interstage Charset Manager」との連携で、この問題を解消します(図2)。例えば、JIS2004で追加された文字は、文字種ポリシーに沿って次の3つのレベルで変換規則を設定できます。

  1. JIS2004で追加された文字を外字に変換
  2. 文字種ポリシー違反文字を代替文字へ変換
  3. 文字種ポリシー違反文字検出で変換停止

このほか、「Interstage Charset Manager」は他社ホストシステムで採用されている拡張漢字の文字体系も吸収し、名前の異字体なども取り扱うことができます。住所録の登録の多い、自治体や官公庁、大学などで支持されている機能の1つです。このようなところに、漢字文化国日本で実績を重ねてきた富士通のノウハウが活かされています。

【図2 : 「Interstage Charset Manager」との連携】

生産性

特長【3】 テスト支援機能による開発の効率化

ESBのように、システム間の連携機能を提供するミドルウェアでは、単体テストのみで品質を追求するには限界があります。連携する各システムがすべて揃うまで、動作確認作業を行えず、ともすればシステム構築のボトルネックとなっていました。そこで、Interstage Service Integratorは、サービス連携テスト支援機能を備えています(図3)。ESBへの入力データやサービス呼び出しによる結果データを、あらかじめ想定して用意することで、サービス連携のテスト実行が可能になり、一連の連携ルール、連携部品呼び出しの実行結果を確認できます。その確認結果を基に、作成した定義を修正し再度テストを繰り返すことで、実際の接続テストの前に連携ルールを十分にテストすることができます。短期間のシステム開発はもちろん、品質の向上にも役立ちます。

【図3 : テスト支援機能による開発の効率化】

信頼性

特長【4】メッセージの保証機能で高い信頼性を実現

信頼性は、社内実践において強く要求されたポイントであり、富士通の最もこだわるところです。SOA社内実践で懸念されたことの1つが、ESBに取り込まれたメッセージの保証でした。そこで、Interstage Service Integratorは、メッセージ蓄積データベースを設けることで、以下の2点を保証できる仕組みを用意しました(図4)。

  1. メッセージの順序性の保証
  2. メッセージ不達時の再送機能を提供

Interstage Service Integratorは、途中でエラーが発生した場合に、再送を行ったり、送られてきた順番が入れ替わったりしないように制御します。途中でエラーが発生した場合のリトライも運用管理コンソールから簡単に行うことができます。

【図4 : メッセージの保証】

特長【5】Systemwalker Service Quality Coordinatorと連携

Interstage Service Integratorを利用して構築されたSOAシステムは、「Systemwalker Service Quality Coordinator」と連携して、複数のESBの運用状況を収集することもできます(図5)。メッセージの処理件数やキューの滞留数をグラフや表で表示できるので、運用管理者は、性能情報の収集・加工作業に時間をかけずに、動作状況を把握することができます。さらに、過去の統計データ(1分前、1時間前、1日前、1カ月前、1年前など)を蓄積し、最新データと比較することで異常値検出も可能です。画面上にアラートを出したり、担当者にアラームメールを送信するために、しきい値を設定しておくと便利に使えます。

【図5 : 「Systemwalker Service Quality Coordinator」と連携】

既存のシステム資産を有効に活用し、新規に構築するシステムも含めて全体最適を目指すには、実運用に耐えられる品質のミドルウェアが必要です。これを実現するSOAのサービス基盤がESBであり、その具体的な製品がInterstage Service Integratorです。富士通は社内での実践活用を積み重ね、磨き上げられた3つの特長である連携性、生産性、そして信頼性を兼ね備えたInterstage Service Integratorを提供しているのです。

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