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連載Systemwalkerによる「見える化」から始める運用の改善

[第2回]
ITILに基づいてシステム変更の「見える化」を実現する

ITILに基づく運用改善をCAPDoサイクルで回して運用管理の問題を解決し、全体最適を早期に実現する――。そのために欠かせないのが、「システム変更の見える化」「サービスレベルの見える化」「システム全体の見える化」の3つの見える化です。このうち、システム変更の見える化がカバーするのは、変更業務が適切に実行されていることを確認し、結果が設計通りになっていることを確かめ、いつ誰が何を変更したかを突き止められるようにすることです。富士通が提供するITILベースの変更/リリース管理ソフトウェア「Systemwalker IT Process Master」は、システム変更のプロセスをワークフロー化し、CMDBを使って構成要素を一元的に管理可能とすることによって、この見える化を容易に行えるようにします。

[キーワード] ITIL、システム変更、内部統制、見える化、構成管理データベース(CMDB)

[2008年7月16日掲載]

システム変更を「見える化」し、運用管理にも求められる内部統制に取り組む

内部統制を求める金融商品取引法(日本版SOX法)の適用が始まるなど、社会環境の変化に伴って運用管理の現場にもさまざまな課題が生じています。そうした課題の解決に役立つのが、運用管理のグローバルスタンダードとなるITIL(IT Infrastructure Library)です。ITILに基づく運用改善によって運用管理の課題を解決し、全体最適を早期に実現するには、「見える化」から始めるCAPDo(Check-Act-Plan-Do)の方法がベストだと富士通は考えています。

そうした運用管理の課題を解決するには、「システム変更の見える化」「サービスレベルの見える化」「システム全体の見える化」の3つの見える化が必要です。このうち、内部統制と最もかかわりが深いのが、「システム変更の見える化」です。「システム変更の見える化」では、パッチを適用したり、ミドルウェアやユーザーアプリケーションを導入・入れ替えたり、といったシステム変更における手順を明確化し、規定通りに実行されているかどうかをモニタリングします。そして、システム変更完了後はその結果が設計通りになっているかを確認できるようにします(図1)。

【図1 : パッチを適用したり、ミドルウェアやユーザーアプリケーションを導入・入れ替えたりするシステム変更を「見える化」する】

このシステム変更の見える化を高品質で効率よく実行するためのソフトウェアが、富士通の「Systemwalker IT Process Master」です。ワークフローで作業プロセスを規定し中核に構成管理データベース(CMDB)を据えることで、システム変更作業とシステム構成要素を関係づけて管理することを可能にした、最新の変更/リリース管理製品です。

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14時~16時30分
(受付 13時30分~)
場所 Platform Solution Center
(東京・浜松町)

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申請から結果承認までの手順をワークフローで一元的に電子化

Systemwalker IT Process Masterは、まず、システム変更にかかわるプロセスをワークフローで規定することによって「システム変更作業の見える化」を実現します(図2)。多くの企業・団体では、これまで、システム変更の手続きを紙ベースで行ってきました。例えば、運用担当者が変更内容を申請書や伝票に記入して申請→システム担当者が受け付け→上司の承認・押印→システム変更作業→上司の承認・押印→本番リリースという進め方です。しかし、この方法では、作業の進捗度や遅れの原因を迅速・的確に把握することが難しく、申請者と承認者が同一人物などの不適切な承認を防ぐこともできません。

【図2 : システム変更にかかわるプロセスをCMDBとワークフローで一元管理することによって
「システム変更の見える化」を実現する「Systemwalker IT Process Master」】

これに対して、ワークフローによりプロセスを明確にしたSystemwalker IT Process Masterでは、いつ誰がどのような作業をしているかが一目瞭然です。進捗状況は画面上でいつでもチェック可能で、業務がどこで停滞しているかもひと目で確認できます。承認は権限者を設定し、例外処理として代行者をあらかじめ登録することもできるため、内部統制にも対応できます(図3)。

【図3 : システム変更の一連の作業をワークフローで管理する「Systemwalker IT Process Master」。作業の進捗をモニタリングすることも、後から履歴を検索することもできる】

Systemwalker IT Process Masterには、運用に応じてカスタマイズできるように伝票画面とワークフローの定義・編集機能も備わっています。伝票画面を作成するには、WordやExcelの帳票レイアウトや紙帳票のスキャン画像を背景として自動変換で貼り付け、その上に入力フィールドを置くようにすると簡単です。ITILに準拠した変更/リリース管理用のプロセスや伝票画面のテンプレートも標準で提供されるので、スタートも容易です。

作業に着手したり案件をクローズする際の承認はあらかじめ規定されたルートで行われます。その一方で、実務を滞らせないための柔軟な仕組みもきちんと用意されています。すでに触れたように承認は代行権限者が行うことも可能です。承認を複数レベルの権限者で行う場合は、二次承認者から一次承認者に差し戻すこともできます。

設計情報と実態情報を画面で比較、システム変更の適正実施を確認

また、Systemwalker IT Process Masterには作業結果を承認するために欠かせない「変更結果の見える化」の機能も備わっています。従来の運用管理では、システムのどこをどのように変更するかは紙ベースの設計資料として作成・保管されるため、システム変更の結果をITシステムで確認し、設計資料を突き合わせて目視チェックするしかなかったので大変手間のかかる作業が必要でした。設計資料を複数の部署や担当者がばらばらに保管している場合、さらに多くの手間と時間がかかることは避けられませんでした。

一方、Systemwalker IT Process MasterのCMDBは、54種類の構成要素(サーバ、ソフトウェア、パッチ、サービスなど)を設計情報と実態情報を合わせて格納する仕組みになっています。申請書や伝票の内容に基づく設計情報とシステムの現状を示す実態情報を画面上で比べることによって、システム変更が正しく行われたことを簡単に確かめられるのです。実態情報は統合運用管理ツールの「Systemwalker Centric Manager」で、定期的に構成情報を自動収集するため、CMDBへのシステム情報入力の負荷も軽減できます。

このほか、Systemwalker IT Process MasterのCMDBに記録されている構成情報を比較することで、障害対応の迅速化や管理工数削減が実現できます。例えば、Webサーバのように同一設定のサーバが複数存在している場合は、正常に稼働しているサーバと障害が発生しているサーバの間で構成要素を比較することによって、障害原因の素早い究明が可能です。また、現在のスナップショットと過去のスナップショットを比較することで、計画外に実施された変更も把握することができます(図4)。

【図4 : 作業結果と設計情報を画面上で比較し、確認してから承認。過去のスナップショットや同一設定の他サーバとの比較もできる】

CMDBで作業履歴を一元的に管理、いつ誰が何をしたかを素早く検索

さらに、CMDBと作業プロセスを関係づけた管理は、いつ誰がどのような作業や承認をしたかの記録を履歴として残すためにも役立ちます。紙ベースのシステム変更管理では、作業完了後の申請書などをフォルダーに綴じて整理・保管するのが一般的です。内部統制の監査や障害原因の調査で過去のシステム変更がどのように行われたかをたどるには、この作業完了書類を1枚1枚めくりながらチェックしていかなければなりません。

しかし、Systemwalker IT Process MasterのCMDBにはシステム変更作業の履歴を格納するための領域が用意されており、申請、着手承認、システム変更、結果承認などの作業をいつ誰が行ったかが自動的に記録されます。これらの情報に対しては、伝票検索画面から、「いつ」「誰が」「どのようなシステム変更を」「申請または承認」などの条件で容易に検索することができます。そして、この変更が実施されたITシステム(サーバなど)の情報も一緒に確認できるため、監査の際の作業追跡などが容易になります。


今回は、システム変更の見える化に役立つ富士通のミドルウェア「Systemwalker IT Process Master」の主な機能についてご紹介しました。CMDBとワークフローをベースにした「システム変更の見える化」では、システム変更業務が正しく実行されていることを確認し、作業結果が設計通りであるかを確かめ、いつ誰が何を変更したかを容易に突き止められるようにします。これらの機能によって、内部統制の前提となるシステム変更管理も実現できるのです。

次回は、「サービスレベルの見える化」と、それを可能にするSystemwalker製品についてご紹介いたします。

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