富士通株式会社 ソフトウェア事業本部 ミドルウェア事業統括部 第二ミドルウェア技術部
プロジェクト課長
堀江 隆一
ビジネスの変化とともに、複雑・高度化するIT 環境。その中で、サービス品質向上やIT全般統制への対応、システム全体の最適化を実現する手段が、ITILベースの運用管理だ。成功の鍵は、現状把握(見える化)から開始し、効果を見極めつつ適用範囲を拡大すること。富士通では、この取り組みを支援する統合運用管理ソフトウエア「Systemwalker システムウォーカー」を提供している。
[2008年7月4日掲載]
企業の情報システムの「運用管理」に対する期待が急速に高まっている。その背景には、顧客に対するサービス品質の向上や、適用が開始された金融商品取引法 (日本版SOX法)におけるIT全般統制への対応があり、システム運用管理者はこれまで以上に、システム全体の最適化に迫られている。
「山積する課題を解決するには、ITILに基づく運用管理の継続的な改善が有効です」と富士通の堀江隆一氏は指摘する。ITILに基づいてサービスのライフサイクルを「見える化」することで、継続的なサービス改善を実現することが不可欠であることを強調。この「見える化を始めること」が、すなわち「ITILの実践」であり、IT全般統制の手段でもある。
そして、先の課題解決をもたらす対策なのである。堀江氏はその上で、「見える化」のポイントは、「システム変更」「サービスレベル」「システム全体」の3つにあると説明する。
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「システム変更」の見える化 (図参照)では、変更作業の手順・進捗状況や、計画どおりにシステムが変更されたことがわかる。また、システムをいつ、誰が、どのような作業プロセスで、何を変更したのかという履歴も確認できるので、システムが正しく変更されたことがわかるようになる。富士通は、この「システム変更」の見える化を容易にするために、標準化された構成管理データベース (CMDB : Configuration Management Database)をSystemwalkerに取り込んでいる。これにより、他社を含む複数の運用管理製品の情報を仮想的に統合することができる。さらに富士通は、世界の主要ITベンダー6 社から構成されたCMDB Federation Workgroupに唯一の日本企業として参加。標準化活動を推進している。
次に「サービスレベル」の見える化では、レスポンスの悪化などを早期に察知し、システムが正しく稼働しているかを検証す る。「システム全体」の見える化では、稼働中のサーバーを変更せずに、マルチベンダー環境およびクライアント/サーバー、仮想環境などをトータルに監視する。
堀江氏は、富士通の統合運用管理ソフトウエア「Systemwalker」の製品群がもたらす現状把握 (見える化)が、ITILベースの運用管理の品質向上に寄与することを、重ねて強調した。

標準化された構成管理データベース(CMDB)を搭載する「Systemwalker」は、システムが正しく変更されたことがわかるシステムの見える化を実現
本記事の内容は、「日経コンピュータ 6/1号」ほかに掲載された記事を転載したものです。
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