
[2007年12月21日掲載]
第1回は「サービス間連携」、第2回は「プロセスを起点としたサービス利用」にフォーカスして特集してきた、SOAガバナンスを実現する富士通のミドルウェア。最終回は「フロントにおけるサービス利用」として「Interstage Interaction Manager」による業務システムのフロント統合についてご紹介します。フロントの統合は、富士通の提唱するSOAの幅広さを示すものであり、大きな特長の1つになっているソリューションです。
SOAはすでに多くのベンダーが提唱しており、その対応製品も提供されています。しかし、多くはサービスバスを核にしたサービス連携や、業務プロセスまで視野を広げたBPMの実現が中心でした。フロントまで言及している例はあまりありません。
しかし、あらゆるアプリケーションのインターフェースはフロントであり、利用者の満足度を大きく左右する部分です。ここに富士通は注目し、Webフロントをその先の「SOAフロント」へと進化させるアプローチに着手しました。SOAフロントは、バックのさまざまなシステムをサービスの集まりとして捉え、それらサービスの統合をフロントで実現するものです。
一方このフロントが、システム再構築の現場でも見落とされがちでした。サービスやプロセスを流用できても、フロントまわりが手作りでは、生産性の向上は難しく、開発のボトルネックになります。
SOAフロントも、変化への即応は避けられません。業務ロジックと切り離した効率的な開発や改善、部品化による標準化や生産性の向上、さらにPCリプレース、OSバージョンアップなどに伴うクライアント環境の移行作業や運用管理等のコスト削減が求められています。もちろん、内部統制・システム監査への対応も必須となっており、不正アクセスの防止機能やログの収集機能も不可欠です。そこで、富士通の「Interstage Interaction Manager」が力を発揮します。
「Interstage Interaction Manager」は高い生産性でフロントの再構築を実現するフレームワークとGUI部品を提供し、複数のアプリケーション画面の統合、ポータルをベースにしたアクセス制御やシングル・サインオン機能を実現することで、これらの課題を解決する、SOAフロント構築用ミドルウェアです。

【SOAフロント構築ソリューション「Interstage Interaction Manager」】
「Interstage Interaction Manager」により、既存アプリケーションの画面を統合することができます。これは富士通の提唱するSOAの最も大きな特長の1つです。例えば、多くの企業ではメインフレームのエミュレーション画面、クライアント・サーバ型システムのクライアント画面、Webシステムのブラウザを、それぞれ切り替えて使っているのが現状です。「Interstage Interaction Manager」があれば、これらアプリケーションからフロントのみを切り離して再構築し、統合した画面で操作できるようになります。
サービスを提供するアプリケーション側にほとんど手を加えることなく、一貫した快適な操作性を、ブラウザ上から提供することもできます。SOAならではのメリットを、比較的容易に手に入れることが可能になります。もちろん、業務ロジックと画面制御が切り離されているので、メンテナンスも楽に行えます。
インターフェースを提供するブラウザは、Microsoft Internet Explorer 6とMicrosoft Windows Internet Explorer 7、Mozilla Firefox 2.0、それぞれの差異を「Interstage Interaction Manager」側で吸収し、統一された画面表示を実現します。

【効率よく作業できる操作画面】
「Interstage Interaction Manager」は、Web上でリッチクライアントを実現するツールであるAjaxのフレームワークや部品を提供します。Ajaxを業務システム構築向けに最適化し、専門的な知識なしにSOAフロントを効率的に構築できるようにしました。既存のWebシステムでは、画面遷移時に操作出来ない時間が生じて利用者にとってのストレスの原因となっていました。Ajaxを利用することでレスポンスが良く連続的な操作が可能となり、快適な作業環境を実現できます。
また、直感的でわかりやすい操作性により作業効率を向上します。入力自動補完やフォーカス自動移動、ファンクションキー割り当て、テーブル部品、カレンダー部品などさまざまな部品により、HTMLの限界を超えた快適な操作性を提供できます。例えば従来、ブラウザでは入力フィールドの移動はTabキーに限られていましたが、富士通の提供する部品によりカーソルキーで移動できるようになります。これら部品の活用は、開発効率の向上とメンテナンスコストの削減にもつながります。
≪関連記事≫
Interstage Interaction ManagerのAjaxフレームワーク
連載第1回 「快適な操作性、画面表現力のあるWebシステムを高い生産性で実現」 [2007年6月29日掲載]

【画面表現力の向上】
さらに、「Interstage Interaction Manager」は内部統制へ対応する一つの機能として、アクセス制御を標準で実装しています。これにより複数の情報・サービスから、利用者の役割・権限にあわせて必要なサービス・情報を必要な人だけに提供できます。例えば、経営者、経理担当者、営業職、ヘルプデスクなどでは、必要となるアプリケーションもサービスも異なりますが、それらの権限に応じたアクセスコントロールを実現しています。利用可能なサービスだけを画面に表示するため、不正アクセスも防止できます。
さらに、アクセス時や実行時のログ出力機能も持っており、不正アクセス、不正行為を記録し、統制可能なシステムの構築に貢献します。

【アクセス制御】
「Interstage Interaction Manager」はInterstage Application Server、LDAP、Active Directoryのシングル・サインオン機能も利用できます。利用するアプリケーションやサービスが増加するにつれ、認証の回数が増えるのは、利用者の大きな負荷になります。かといって安易なパスワードの利用はセキュリティ上の問題となります。そこで、強固な認証1回で複数のシステムにログインでき、利用者の利便性とセキュリティ向上を実現しています。
一度認証情報を保存すれば、次回からログオン処理を代行することもでき、利用者の認証作業を軽減します。

【シングル・サインオン】
変化への柔軟な対応力、内部統制上の正当性を確保、選択肢の豊富さ、業務の見える化、段階的構築など、さまざまなニーズからSOAはシステム構築の主流アーキテクチャーとなっていくことでしょう。この時代の要請に応えるため、富士通は、「サービス間連携」「プロセスを起点としたサービス利用」「フロントにおけるサービス利用」の3つ側面に対応する優れたミドルウェアを提供しているのです。さらに、サービスはもちろんフロントも一貫した操作性で開発できる、Eclipse3.2ベースの統合開発環境「Interstage Studio」も用意しています。プロジェクト管理から、開発したプログラムのビルドと配備も可能です。
3回にわたりご紹介してきた「SOAガバナンスを実現する富士通のミドルウェア」。富士通のSOAはできる所から無理なく段階的に適用でき、さらにガバナンスを保ちながら発展させていくことができます。SOAはぜひ、富士通にご相談ください。

第1回 「容易なシステム連携とサービスの一元管理を実現するサービスバス&サービスリポジトリ」[2007年11月1日掲載]
第2回 「業務プロセスの可視化によりビジネスの要求の変化に柔軟に対応する」[2007年11月29日掲載]
第3回 「フロントから始めるSOA」[2007年12月21日掲載]
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Webフロントアプリケーション構築基盤:Interstage Interaction Manager
統合開発環境:Interstage Studio