富士通

  1. ホーム >
  2. ソフトウェア >
  3. 富士通のミドルウェア >
  4. 特集 >
  5. 容易なシステム連携とサービスの一元管理を実現するサービスバス&サービスリポジトリ

連載 SOAガバナンスを実現する富士通のミドルウェア

第1回 容易なシステム連携とサービスの一元管理を実現するサービスバス&サービスリポジトリ

[2007年11月1日掲載]

情報システムの設計・構築に対してさまざまなアプローチの方法が提示されてきた中で、その最適解として注目されているSOA(サービス指向アーキテクチャー)。富士通のミドルウェアを適用した次世代のシステム基盤は、既存システムを段階的に再編成して、SOAベースのシステムを容易に構築できるとともに、内部統制の正当性を確保するデータ統制が行いやすい仕組み『SOAガバナンス』を実現できます。連載第1回目は、SOA環境を支える富士通製ミドルウェアの適用メリットおよびシステム連携とSOAガバナンスを容易に実現するサービスバス/サービスリポジトリについて紹介します。

企業を取り巻くビジネス環境の実情

企業を取り巻くビジネス環境は、市場競争の激化や企業の合併・再編などを背景にますます変化し、ビジネスのライフサイクルが短命化する傾向が強まっています。企業にはこうした変化への対応力が求められており、ビジネス環境に柔軟に追随できるシステム基盤へのニーズが高まっています。

また、経営の意思決定の迅速さや日々の業務改善を進めていくためには、業務の“見える化”を実現できるシステムが求められています。さらに業務プロセスを可視化し、その履歴を保持・検証できれば、企業活動が健全かつ有効に実施されているかどうかを監視・統制でき、内部統制の正当性確保が可能になります。

一方、企業の現状のシステムは、その時々の事業ニーズや部門ごとの課題に合わせて構築されているケースが多く、個別最適・部分最適化にとどまっているのが実情です。そのため事業ニーズの変化に対する柔軟性がないうえ、組織横断的な事業全体あるいは全社的な見地からの全体最適ができないという課題が挙げられています。また、各システムの開発から運用・保守のフレームワークが個別に固定化されている場合、保守・運用コストがIT投資を圧迫する可能性もあります。

富士通のミドルウェアで実現するSOAベースのシステム基盤

こうした従来システムの課題を解決し、激しく変化するビジネス環境に対応しうるシステムアーキテクチャーとして注目されているのが、SOAです。このSOAをベースにしたシステム基盤を実現できるのが、富士通のミドルウェアInterstageです。InterstageによるSOAの考えに基づいたシステム再構築のアプローチは、既存システムを再利用しつつ段階的に適用することが基本です。SOAをベースにシステム全体を整理し、効果の見込めるところから優先的に再編成することが容易で、最適なシステムの組み合わせを可能にします。これにより、変化への柔軟な対応力、内部統制の正当性確保、業務の見える化といったお客様のニーズにこたえるシステム基盤を構築することが可能になります。

SOAを支えるミドルウェア Interstage

既存システムを再利用しつつ業務システムにSOAを適用するアプローチとして富士通は、「サービス間連携」「プロセスを起点としたサービス利用」「フロントにおけるサービス利用」の3つを代表的なミドルウェア適用パターンとして掲げています。サービス間連携を実現するために「Interstage Service Integrator」、プロセスを起点としたサービス利用を実現するために「Interstage BPM Flow」、「Interstage BPM Monitoring」、そしてフロントにおけるサービス利用を可能にする「Interstage Interaction Manager」がSOA適用システムを構成します。こうした製品は、さまざまなシステム統合技術やノウハウをミドルウェアに体系化したもので、既存資産を活用して変化に強いシステムの構築・運用を実現します。また、このようなサービスの管理・統制を行うことがSOAガバナンスであり、富士通では、サービスリポジトリである「CentraSite」によって、こうした管理・統制を実現します。

ビジネスアプリケーション基盤 Interstage

ニュースメール「FUJITSU's Middleware News」富士通のミドルウェア最新情報をお届け! ご登録はこちら

関連記事 SOAガバナンスを実現する富士通のミドルウェア


既存資産を活かしてシステム連携を実現するサービスバス

SOAでサービス間連携の要となるのがサービスバスです。サービスとサービスを組合わせてシステム構築するアーキテクチャーであるSOAにおいて、サービスバスは、サービスとサービスをメッセージングベースで連携させる基盤のミドルウェアとして、特に中心的な役割を担っています。そして、個々のサービスは、独立性が保障され、その組合わせが柔軟であることが求められます。そのため、サービスバスは、メッセージングにおいて、各サービスがサポートしているプロトコルの違いや、メッセージで流れるパラメタ(業務データ等)の形式の違いを変換により吸収することを実現しています。

富士通のサービスバス製品「Interstage Service Integrator」は、SOAPやJMSといった国際標準の通信プロトコルやメッセージングに準拠、OS環境やアプリケーション実行環境などの違いを超えた相互連携を実現します。さらに、既存のシステムをサービス化してSOAを適用したシステムで既存システムを活用できるようにしています。そのため、「Interstage Service Integrator」は一般的なサービスバス製品が提供する機能に加え、既存システムをサービスバスに接続するための各種支援機能も提供しています。具体的には、以下のような機能を提供しています。

さまざまなプロトコルの違いを吸収するメッセージング

サービス同士を組み合わせて構築するシステムの設計で重要となるポイントは、各サービスのインターフェース仕様の違いをどのようにして吸収するかという点です。サービス同士はメッセージのやり取りをして連携しますが、新規でサービスを開発する場合は、サービスバスが提供する国際標準に準拠した標準部品を使用すれば、問題なくサービス間の連携が可能です。しかし既存システムをSOAの仕組みの中に取り込んでいくことは一層重要な課題です。そのため「Interstage Service Integrator」のメッセージング機能では、既存システムで使われているMQDやCORBA(注1)、FTPといった既存プロトコルを標準プロトコルに変換する部品も提供しています。さらに他社のアプリケーションとの連携については、独自のプロトコルを変換するための部品を組み込むことで連携を可能とする手段も用意しています。これにより既存システムもSOAのサービスの一つとして利用することが可能になります。

【メッセージング】

さまざまなインターフェースの違いを吸収するメディエーション

サービス同士が連携する際、プロトコル以外にも考慮が必要な点があります。Interstage Service Integratorはメディエーション機能として、サービス間のインターフェースの差異を調整するための豊富な部品を標準で提供します。それらの部品には、サービスバスのメッセージング仕様であるXMLの操作をはじめ、連携するシステムが必要とするデータが不足している場合にアプリケーションを呼び出して補完する機能、データの日付形式の違いなどを整合するフォーマット変換、サービスバス内でのデータの受け渡し処理を監視するためのモニタリング連携機能などがあります。これらのプロトコル変換・文字コード変換・フォーマット変換・あて先指定などの各種の連携処理を、それぞれの部品を自在に配置することによって定義することができます。

特に、フォーマット変換においては、タグを持たない既存のデータ形式(例えばCSV形式等)からXML形式への相互変換も実現しています。これにより、XML形式を扱っていない既存のシステムとも容易に連携することができます。

【メディエーション】

高信頼なメッセージ転送

SOAが一層浸透してゆくとシステムも大規模化し、連携先も広がって行くことになります。そのような流れのなかで、連携する相手先システムの稼働状態を意識せずにデータ転送を行えるという要件は当然出てくるでしょう。Interstage Service Integratorは、システム連携をより確実に実行するための機能を新たに提供します。(注1)サービスどうしをつなごうとしたときに、一方のサービスを提供するシステムが障害を起こしている場合はデータのやり取りが行われない危険性があります。そうした場合の対処として、メッセージング・キュー機能によってInterstage Service Integratorにデータを一時的に蓄積し、確実にデータが受け渡されるまで処理が繰り返されます。同様に、メッセージング・キュー機能は、複数のInterstage Service Integratorを分散配置させたときなどに、そのサービスバス間のデータ転送を確実に行うことも可能になります。

(注1)Enterprise Editionで提供する機能です。

サービス情報を一元管理
SOAガバナンスを確立するサービスリポジトリ

SOAにより段階的なシステムの再構築が可能となる一方で、業務のサービス化が進むことで激増するサービスをいかに管理していくかということが次の課題となってきます。似て非なるサービスの乱立や相互依存の複雑化を防ぐためには、サービス情報の共有や分析などが必要となります。また期待されるサービス品質を維持するためには、変更管理も行わなければなりません。このように、多様なサービス情報を集約し、一元化された管理を行うとともに、サービスのライフサイクルを含めた管理・統制を実現する仕組みとしてサービスリポジトリ「CentraSite」が提供されています。これにより、SOAによるシステムは適切に統制され、変化への柔軟な対応や内部統制の正当性確保といったSOAガバナンスが確立できます。

CentraSiteが管理する主なサービス情報は、サービス定義・プロセス定義、サービス提供者に関する情報、サービスアクセスのためのプロトコルやパラメーターなどサービスの技術情報、サービスのポリシー、サービス公開に関するステータス情報などです。これら多彩なサービス情報を集約し、一元管理することにより、ビジネスアナリスト(業務分析者)はどのようなサービスが利用可能か、またそのサービスが提供する機能やサービスレベルを把握して業務要件を満たすサービスか否かを判断したり、多くのアプリケーションから使われているサービスかどうかを知ることによって、信頼性・安定性のあるサービスを選択することが可能になります。

【多様な情報を一元管理】

また、ビジネスアナリストにとって、業務プロセスの見直しによるサービスの変更や改修を行う際に、変更によってどのようなサービスやプロセスに影響を及ぼすのか、あるいはその効果について把握することが必要です。CentraSiteの影響分析機能は、サービス(またはシステム)を変更・改修する際に、レジストリオブジェクトの相関関係から影響範囲をリストアップし、グラフィカルな相関図を表示します。それにより影響範囲を明確に把握することができ、信頼性の高いサービス変更・改修作業を支援します。

【相関図による影響分析】

一方、サービス管理者は、サービスの公開時に承認を行うことによって似たようなサービスがいくつも公開されることを防止するなど、サービスの公開・変更・公開終了というサービスのライフサイクルを適切に管理することができます。業務プロセス見直しによる変更の際にも、その影響範囲を可視化し、影響を受けるアプリケーションやサービスの提供者に通知することによって、不整合の発生を防止できます。

サービス利用部門や開発者、管理者などの役割(ロール)に合わせて、適切なサービス情報へのアクセスを制御するロールベースのアクセス管理もCentraSiteの機能の1つです。サービスの公開範囲を特定部門に限定したり、サービスの設定情報を開発者や管理者のみに公開したりするといった設定が可能で、サービスのセキュリティを確保できます。このようにCentraSiteで多様なサービス情報を集約し、一元管理を行うことによって、サービスの安全性を担保するとともに、資産の効率的な再利用を実現することできます。

【SOAガバナンスの実現】


次回は、業務プロセスの可視化で、ビジネスの要求の変化に柔軟に対応するための「ビジネスプロセスマネジメント」についてご紹介します。

連載 SOAガバナンスを実現する富士通のミドルウェア


≪関連記事≫

ニュースメール「FUJITSU's Middleware News」富士通のミドルウェア最新情報をお届け! ご登録はこちら

本特集記事に関するお問い合わせ・ご相談

 電話でのお問い合わせ

0120-933-200 富士通コンタクトライン

受付時間 9時~17時30分
(土曜・日曜・祝日・当社指定の休業日を除く)

 Webでのお問い合わせ

入力フォーム

当社はセキュリティ保護の観点からSSL技術を使用しております。