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Systemwalker Centric Manager 使用手引書 監視機能編

4.2.2 サーバの性能を監視する

サーバの性能情報を収集するために使用しているOSコマンド、および計算式については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。

設定する項目

内容

設定画面

[テンプレート種別]
[しきい値一覧]

サーバ性能を監視したいノードのOS種別にあわせてテンプレート種別を選択します。

[サーバ性能の監視]

[以下のしきい値で監視]
[イベント自動対処]
[しきい値設定]

サーバ性能のしきい値情報を設定します。設定したしきい値を超えた場合、メッセージが通知されますので、サーバ性能を監視できます。

[サーバ性能のしきい値設定]

手順

  1. [監視ポリシー[管理]]画面を起動します。

  2. [オプション]メニューの[カスタムモード表示]にチェックが入っていることを確認します。チェックが入っていない場合は、[オプション]メニューの[カスタムモード表示]を選択することでチェックします。

  3. [設定対象]の[ポリシー]-[性能監視]-[サーバ]-[被監視サーバのOS種別]を選択します。OS種別は、以下の6種類です。

    Windows、Solaris、Linux、HP-UX、AIX、UXP/DS

  4. [操作]メニューの[新規作成]を選択します。

    →[監視ポリシー[ポリシーの作成]]画面が表示されます。

  5. [ポリシー名]、[コメント名]を入力します。

  6. [OK]ボタンをクリックします。

    →[サーバ性能の監視]画面が表示されます。

  7. [しきい値一覧]から、MIB取得するサーバ性能項目を選択し、[設定]ボタンをクリックします。

    →[サーバ性能のしきい値設定]画面が表示されます。

  8. しきい値を設定します。

    →サーバ性能情報は、ここで設定する項目の“サンプリング回数”と“サンプリング間隔”とを掛けた値のタイミングで更新されます。

    例えば、MIBしきい値条件を以下のように設定する

    • サンプリング回数:3回

    • サンプリング間隔:60秒

    サーバ性能情報更新間隔:3*60=180秒

  9. [OK]ボタンをクリックします。

監視を停止したサーバ性能の項目は、以下の操作では表示されません。

論理ディスク単位にしきい値監視を行う場合

ディスク使用率およびディスク空き容量を、論理ディスク単位にしきい値を変更し監視する場合、mptrfbypartコマンドを使用します。mptrfbypart(論理ディスク単位の監視定義登録コマンド)コマンドの詳細については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。

SVMの論理パーティションを監視する場合

Solaris ZFSのディスク使用率とディスク空き容量を監視する場合

監視できるディスク空き容量の上限は、2097151MBです。ディスク空き容量が2.0TB以上の場合は、一律2097151MBとみなします。

また、Solaris ZFSは、ストレージプールに割り当てられた領域の範囲で自動的に拡張するため、ディスク空き容量の収集に使用しているdfコマンドの出力結果に大幅な増減が発生する可能性があります。そのため、以下を考慮してしきい値を設定してください。

しきい値超え検出時の動作について

取得した性能情報が設定したしきい値を超えている場合、しきい値超えのアラームが通知されます。

しきい値超えの判定は、設定したサンプリング回数と判定基準値によって判断されます。

(例)以下の設定をします。

サンプリング回数:5回

判定基準値:3回

この場合、5回サンプリングを行い、そのうち3回以上しきい値を超えていた場合しきい値超えのアラームが通知されます。

なお、しきい値超え状態が継続している場合、しきい値超えのアラームが通知されるのは、最初にしきい値を超えたときだけです。いったんしきい値超えの状態が復旧するまで、次のアラームは通知されません。

しきい値超え発生時のエラーメッセージについては、“Systemwalker Centric Manager メッセージ説明書”を参照してください。

インストールレス型エージェントでしきい値超えを検出したときの動作について

インストールレス型エージェントでしきい値超えを検出した場合、エージェント機能をインストールした場合と比べて、以下の差異があります。

Linuxサーバを被監視サーバとして使用する場合

Linuxサーバを被監視サーバとして使用する場合、LinuxサーバでバンドルされているSNMPエージェント(UCD-snmpまたはNet-snmp)が、サーバ性能監視機能のSNMP要求に対し、応答を通知するように設定しておく必要があります。SNMPエージェントの設定方法は、“Systemwalker Centric Manager 導入手引書”を参照してください。

サーバ性能監視機能にて収集しているサーバ性能情報を、MIBで取得する方法

サーバ性能監視機能にて収集/監視しているサーバ性能情報は、一定期間分の情報をメモリ上に保持しているため、それらの情報をファイルに出力し、長期的なレポーティングを行うことができません。ただし、収集したサーバ性能情報は、SNMPの拡張MIBで提供しているため、Systemwalker Centric Manager のMIB取得機能のような、SNMP MIBを取得するアプリケーションソフトを使用することで、外部からサーバ性能情報を取得することができます。

WindowsおよびSolarisのサーバが対象となります。

1. 性能監視拡張エージェントで収集する

サーバ性能情報は、Systemwalker Centric Manager 性能監視拡張エージェント(以降、拡張エージェントと呼びます)にて、定期的に収集します。

拡張エージェントは、以下のインストール種別を選択することで、標準でインストールされます。

拡張エージェントがインストールされると、自動的に以下のサーバ性能項目を収集します。

上記以外のサーバ性能項目もMIB取得する場合は、あらかじめ、サーバ性能監視機能のポリシー設定にて、取得したいサーバ性能項目の監視を選択してください。

性能情報の更新

拡張エージェントはポリシーの内容に従い、サーバ性能情報を収集します。収集した性能情報は、「サンプリング回数×サンプリング間隔」ごとに更新されます。初めて情報が取得されるのは、ポリシー適用から「サンプリング回数×サンプリング間隔」が経過してからです。しばらく時間が経過したら、「ノード詳細表示(サーバ性能)」画面にて、すべてのサーバ性能情報が収集されているか確認してください。

[ノード詳細表示(サーバ性能)]画面の起動方法は、“ノード(サー)”を参照してください。

2. MIBを取得する

1.により拡張エージェントが収集するサーバ性能情報をMIBで取得できます。

実際にサーバ性能情報を取得するための、MIB OIDを説明します。

サーバ性能MIBを取得する間隔

サーバ性能監視では、ポリシーの「サンプリング間隔」ごとに情報を収集しています。

しかし、サーバ性能監視のしきい値判定は、「サンプリング回数×サンプリング間隔」を1サイクルとしています。そのため、MIBで取得できるサーバ性能情報は、「サンプリング間隔」ごとに収集した情報を、「サンプリング回数」で平均したものとなります。

つまり、サーバ性能MIBの情報が更新されるのは、「サンプリング回数×サンプリング間隔」ごとになります。

従って、「サンプリング回数×サンプリング間隔」よりも短い間隔でサーバ性能MIBを取得しても、更新されないため、同じ値が取得されます。

実際にサーバ性能MIBを取得する間隔は、以下とすることが効率的となります。

サーバ性能MIB収集間隔 ≧ (サンプリング間隔×サンプリング回数)

サーバ性能監視機能のしきい値監視の種類と判定基準

しきい値の種類

サーバ性能監視機能が判定するしきい値は、以下の4種類です。

個々のサーバシステムで、それぞれの性能項目について、どのようなしきい値で上記監視を行うかどうかを指定できます。

判定基準

サーバ性能監視機能は、性能データを以下のパラメタに従い、サンプリングとしきい値超えを判定します。

しきい値超えの判定は、サンプリング回数分のデータ取得が完了したときに行われます。サンプリングしたデータ中、しきい値を超えたデータが判定基準以上の場合に、異常および警告のしきい値超えイベントが出力されます。

上記パラメタの指定により、以下のようなしきい値監視を行えます。

連続N回しきい値を超えた場合アラームを上げる

M回中N回しきい値を超えた場合アラームを上げる

サーバ性能監視機能は、しきい値超えイベントメッセージを一度発行すると、しきい値超え状態が復旧するまで再び発行しません。

サーバ性能監視機能では、しきい値超えが復旧したときに自動対処を行えます。