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Symfoware Server V10.0.0 アプリケーション開発ガイド(ODBCドライバ編)

C.5.3 任意の方向で更新可能な参照

DataSetオブジェクトを使用して、任意の方向で更新可能なデータ参照をするサンプルコードについて説明します。

カーソルとは異なりデータをVisual Basic.NETの内部にコレクション(DataSet)として取り込んで参照します。

更新方法については“C.5.6 データのメモリ内キャッシュを使用した更新”を参照してください。

本サンプルコードでは、取得データをデータグリッドコントロールで表示します。事前にフォームへデータグリッドコントロール(DataGrid1)を追加してください。

アプリケーションの手順

  1. OdbcConnectionオブジェクトでコネクションを接続します。詳細は、“C.5.1 接続および切断”を参照してください。

  2. OdbcDataAdapterオブジェクトを生成します。(SelectCommandTextプロパティへSELECT文を設定します。)

  3. DataSetオブジェクトを生成します。

  4. OdbcDataAdapter.FillメソッドでデータをDataSetへ取得します。

  5. DataSet のデータをデータグリッドコントロールにて参照します。

  6. コネクションを切断します。

  7. オブジェクトを破棄します。

エラー処理については、“C.5.10 エラー処理”を参照してください。

'オブジェクト宣言
Dim con As Microsoft.Data.Odbc.OdbcConnection
Dim adp As Microsoft.Data.Odbc.OdbcDataAdapter
Dim dst As System.Data.DataSet

'OdbcConnectionオブジェクトの生成
con = New Microsoft.Data.Odbc.OdbcConnection("DSN=DSN01;UID=USER01;PWD=PASS01")

Try
    '1. コネクション接続
    con.Open()

    '2. OdbcDataAdapterオブジェクトの生成
    adp = New Microsoft.Data.Odbc.OdbcDataAdapter("SELECT * FROM TESTTBL", con)
    '3. DataSetオブジェクトの生成
    dst = New DataSet()
    '4. DataSet オブジェクトへデータを取得
    adp.Fill(dst, "TESTTBL")

    '5. DataSet のデータを DataGrid コントロールで参照する
    DataGrid1.SetDataBinding(dst, "TESTTBL")
    DataGrid1.Refresh()

    '6. コネクション切断
    con.Close()

    '7. オブジェクトの破棄
    con.Dispose()
    adp.Dispose()
    dst.Dispose()

'エラー処理
Catch ex As Microsoft.Data.Odbc.OdbcException

    'エラー処理ルーチンを記述

End Try