Interstage Application Server アプリケーション作成ガイド (CORBAサービス編)
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第12章 CORBAインタフェース> 12.3 Contextオブジェクト

12.3.1 Contextオブジェクトとは

 通常のメソッドの引数としてクライアントアプリケーションからサーバアプリケーションに情報を渡すのではなく、あらかじめ、Contextと呼ばれるオブジェクトにサーバアプリケーションに渡す情報を設定しておくことにより、メソッドの起動時に無条件に情報を伝播してくれます。
 Contextオブジェクは、以下の3種類の情報を管理します。

 Context名:
 複数のプロパティをグループ分けするための名前
 プロパティ名:
 情報を識別するための名前
 プロパティの値:
 実際の情報

 プリンタを例にとると、プリンタがContext名であり、プリンタの紙サイズ,プリンタの種類などをプロパティ名に対応させることができます。また、Contextオブジェクトは以下の2種類に大別できます。

種類

内容

プロパティ名

システムデフォルト

システムであらかじめ定義されているContext

ベンダー依存

ユーザ定義
(ChildContextと呼ぶ)

ユーザ定義のContext。ChildContextはシステムデフォルトContextの子供として管理されます

生成時に指定します

 CORBAでは、システムデフォルトのプロパティ名の例として、_USER(ユーザ)、_GROUP(グループ)、_SYSTEM(システム)を上げているがベンダー依存です。CORBAサービスでは、システムデフォルトのContextを定義していません。環境変数の検索は、ChildContext−>システムデフォルトの順に行われます。


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