ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 導入手引書 13.0 -AIX-
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第2章 AdvancedCopy Managerのエージェントのインストール

本章ではAdvancedCopy Managerのエージェントのインストール方法について説明します。

2.1 インストール前の確認事 

2.1.1 ソフトウェア環 

2.1.1.1 インストール先のシステム環境の確 

インストール先のシステム環境が以下である事を確認します。以下のシステム以外ではAdvancedCopy Managerのエージェントのインストールができませんので、注意してください。

2.1.1.2 排他ソフトウェ 

以下のソフトウェアと共存できません。

2.1.1.3 Storageサーバのロケールについ 

すべてのStorageサーバには、AdvancedCopy Managerが使用する内部コード系(Storage管理サーバへAdvancedCopy Managerをインストールする際に指定するコード系)のロケールがインストールされている必要があります。

Storage管理サーバとStorageサーバの間で、言語環境(LANG)が異なる場合に対処が必要となります。以下にその組み合わせと対処方法を示します。

Storage管理サーバ

Storageサーバ

対処方法

Windows (SJIS)

Windows (SJIS)

必要なし

Windows (SJIS)

Solaris (EUC)

StorageサーバにSJISパッケージをインストールする必要がある

Windows (SJIS)

HP-UX (EUC)

StorageサーバにSJISパッケージをインストールする必要がある

Windows (SJIS)

Linux (EUC)

必要なし

Windows (SJIS)

Linux (UTF8)

必要なし

Windows (SJIS)

AIX (SJIS)

必要なし

Windows (SJIS)

AIX (EUC)

StorageサーバにSJISの言語環境を追加する必要がある

Solaris ロケールの設定による(標準 EUC)

Windows (SJIS)

必要なし(Storage管理サーバがEUCの場合、Storageサーバが問題なく処理する)

Solaris ロケールの設定による(標準 EUC)

Solaris (EUC)

必要なし(同じコードの場合)

管理サーバがSJISの場合、StorageサーバにSJISパッケージをインストールする必要がある

Solaris ロケールの設定による(標準 EUC)

HP-UX (EUC)

必要なし(同じLANGの場合)

管理サーバがSJISの場合、StorageサーバにSJISパッケージをインストールする必要がある

Solaris ロケールの設定による(標準 EUC)

Linux (EUC)

必要なし

Solaris ロケールの設定による(標準 EUC)

Linux (UTF8)

必要なし

Solaris ロケールの設定による(標準 EUC)

AIX (SJIS)

必要なし(同じLANGの場合)

管理サーバがEUCの場合、StorageサーバにEUCの言語環境を追加する必要がある

Solaris ロケールの設定による(標準 EUC)

AIX (EUC)

必要なし(同じLANGの場合)

管理サーバがSJISの場合、StorageサーバにSJISの言語環境を追加する必要がある

Linux (EUC)

Windows (SJIS)

必要なし(Storage管理サーバがEUCの場合、Storageサーバが問題なく処理する)

Linux (EUC)

Solaris (EUC)

必要なし

Linux (EUC)

HP-UX (EUC)

必要なし

Linux (EUC)

Linux (EUC)

必要なし

Linux (EUC)

Linux (UTF8)

必要なし

Linux (EUC)

AIX (SJIS)

StorageサーバにEUCの言語環境を追加する必要がある

Linux (EUC)

AIX (EUC)

必要なし

Linux (UTF8)

Windows (SJIS)

必要なし

Linux (UTF8)

Solaris (EUC)

StorageサーバにUTF8の言語環境を追加する必要がある

Linux (UTF8)

HP-UX (EUC)

StorageサーバにUTF8の言語環境を追加する必要がある

Linux (UTF8)

Linux (EUC)

必要なし

Linux (UTF8)

Linux (UTF8)

必要なし

Linux (UTF8)

AIX (SJIS)

StorageサーバにUTF8の言語環境を追加する必要がある

Linux (UTF8)

AIX (EUC)

StorageサーバにUTF8の言語環境を追加する必要がある

また、サーバ間レプリケーションを行う場合は、複製元サーバで使用してるコード系のロケールが、複製先サーバにインストールされている必要があります。

2.1.1.4 必須パッ 

本ソフトウェアに対する必須パッチはありません。

2.1.2 ハードウェア環 

本ソフトウェアを使用する場合、以下のハードウェアが必要です。

2.1.2.1 メモ 

64Mバイト以上のメモリが必要です。

2.1.2.2 必須ハードウェ 

本ソフトウェアが動作するために以下の入出力装置が必要です。

機器名

備考

ETERNUS3000 モデル100以上、
ETERNUS6000、
ETERNUS4000 モデル100以上、
ETERNUS8000、
ETERNUS GR720、
ETERNUS GR730、
ETERNUS GR740、
ETERNUS GR820、または
ETERNUS GR840

どれか1つが必要
アドバンスト・コピー機能が必要

LANカード

 

CD-ROMドライブ

インストール時に必要

2.1.3 静的ディスク資

本ソフトウェアに必要なディスク所要量は以下に示すとおりです。

2.1.3.1 必要とするディスク容

本ソフトウェアを新規にインストールするためには、各ディレクトリに以下のディスク容量が必要です。必要があれば、該当するファイルシステムのサイズを拡張してください。

項番

ディレクトリ

ディスク所要量
(単位:Mバイト)

備考

1

/$DIR1

200

  

2

/$DIR2

0.2

  

3

/$DIR3

2.2

  

4

/opt

0.2

  

ディレクトリ名の指定は、インストール先ディレクトリの初期値を参照してください。

2.1.4 動的ディスク資

本ソフトウェアに必要な動的ディスク所要量は以下に示すとおりです。

2.1.4.1 必要とするディスク容

本ソフトウェアを以下の運用で動作させるとき、各ディレクトリにはインストールに必要な“静的ディスク資源”に加えて以下のディスク容量が必要です。空き容量が足りない場合は、該当するファイルシステムのサイズを拡張してください。

項番

ディレクトリ

ディスク所要量
(単位:Mバイト)

運用内容

1

/$DIR2

(a+35×b)/1024

本サーバでバックアップ運用を実施する場合

2

/$DIR2

(1.1×d)/1024

本サーバでレプリケーション運用を実施する場合

3

/$DIR2

0.1

種類は存在しません。

4

/$DIR3

5

種類は存在しません。

5

/var

13

種類は存在しません。


2.1.5 メモリ容 

本ソフトウェアを以下の運用で動作させるときに使用するメモリ容量を示します。

項番

メモリ所要量
(単位:Mバイト)

運用内容

1

13

種類は存在しません。

2

10

業務ボリューム数16、バックアップボリューム数60の環境で1ボリュームのバックアップコマンドを実行


2.1.6 スワップ容 

本ソフトウェアを以下の運用で動作させるときに必要なスワップ容量を示します。システム提供のスワップ領域を超える場合は、スワップ領域を拡張してください。

項番

スワップ容量
(単位:Mバイト)

運用内容

1

3.2

種類は存在しません。

2

11

業務ボリューム数16、バックアップボリューム数60の環境で1ボリュームのバックアップコマンドを実行

2.2 インストー 

AdvancedCopy Managerのエージェントをインストールする手順を以降に説明します。

2.2.1 インストールの前準 

2.2.1.1 システム環境の確

  1. AdvancedCopy Managerがインストールされていないことを確認します。

    以下のファイルがいずれも存在しないことを確認してください。

    /opt/swstorage/etc/swstg.ini

    /etc/opt/swstorage/swstg.ini

    上記ファイルのいずれかが存在する場合、以下の方法でアンインストールを行ってください。

    a. /opt/swstorage/setup/stg/swsetup.ini 中にAdvancedCopy Managerと記述されている場合は、AdvancedCopy Managerがインストールされています。本マニュアルの『アンセットアップ』を参照してアンインストールを行ってください。

  2. 本ソフトウェアをインストールするためにディスクに十分な空きがあるかを確認してください。本ソフトウェアが使用するディスクサイズについては、本マニュアルの『2.1.3 静的ディスク資源』を参照してください。十分な空きがない場合には、ディスクのパーティション構成を設定しなおしてください。

2.2.2 ソフトウェアのインストー

  1. root(スーパーユーザー)でログイン後、/cdromを作成します。既に/cdromが存在している場合は、本作業は不要です。

    # mkdir -p /cdrom <RETURN>
  2. CD-ROMのマウントを行います。以下の例では、CD-ROMのデバイスファイル名を/dev/cd0とし、マウントポイント名を/cdromとしています。

    # /usr/sbin/mount -o ro -v cdrfs /dev/cd0 /cdrom <RETURN>
  3. 以下のコマンドを実行し、AdvancedCopy Managerのエージェントのインストールを開始します。

    # cd /cdrom/agent/aix <RETURN>
    # ./swsetup <RETURN>
  4. AdvancedCopy Managerが既にインストールされている場合、以下のメッセージを出力し、処理を中止します。

    # swsetup: ERROR: AdvancedCopy Manager is already installed.

    上記メッセージが出力された場合は、本マニュアルの『システム環境の確認』を参照し、アンインストールを行ってください。

  5. インストール先ディレクトリの初期値が表示されます。インストール先を変更する場合は"y"を、変更しない場合は"n"を入力してください。

    # ./swsetup
    #swsetup: Installer is preparing for installation...
    +-----------------------------------------------------------+
    |              ETERNUS SF AdvancedCopy Manager              |
    |                              13.0                         |
    |           All Rights Reserved, Copyright(c)               |
    |                            FUJITSU LIMITED 2006           |
    +-----------------------------------------------------------+
    
    Welcome to Setup.
    This program will install "AdvancedCopy Manager" on your system.
    
    Agent setup...
    Default installation settings for this setup are as follows:
            Program install directory         : /opt
            Fixed configuration directory     : /etc/opt
            Modifying configuration directory : /var/opt
    
    
    Do you want to change the installation settings? (default: n) [y,n,?,q] 
  6. 5で"y"を応答した場合は,ディレクトリ名を入力します。なお5で"n"を応答した場合は、9に進みます。

    Please specify install directory: (default: /opt) [?,q] /opt
    
    Please specify fixed configuration directory: (default: /etc/opt) [?,q] /etc/opt
    
    Please specify variable configuration directory: (default: /var/opt) [?,q] /var/opt
    

  7. 入力したディレクトリの確認メッセージが表示されますので、内容を確認の上、"n"を応答します。再度変更する場合は、"y"を応答してください。"y"を応答した場合は、再度6の処理に戻ります。

    Installation settings for this setup are as follows:
            Program install directory         : /opt
            Fixed configuration directory     : /etc/opt
            Modifying configuration directory : /var/opt
    
    
    Do you want to change the installation settings? (default: n) [y,n,?,q] n
  8. インストールを開始する最終確認メッセージが表示されますので、問題がない事を確認の上、"y"を入力します。

    This package contains scripts which will be executed with super-user
    permission during the process of installing this package.
    
    Do you want to continue with the installation of this package[y,n,?] y
    
  9. インストールが開始されます。

    swsetup: Starting installation of AdvancedCopy Manager...
    swsetup: Starting installation of package. : FJSVswstf
    ./cmd/swpkgadd.sh FJSVswstf /opt/swstorage/etc/swinst.res  
    FJSVswstf
                      ・
                      ・
    swsetup: Package is successfully installed. : FJSVswstf
    swsetup: Starting installation of package. : FJSVswtrc
                      ・
                      ・
    swsetup: Package is successfully installed. : FJSVswtrc
    swsetup: Starting installation of package. : FJSVgrapi
                      ・
                      ・
    swsetup: Package is successfully installed. : FJSVgrapi
    swsetup: Starting installation of package. : FJSVswsts
                      ・
                      ・
    swsetup: Package is successfully installed. : FJSVswsts
  10. インストールが正常に完了すると、以下のメッセージが出力されます。

    swsetup: AdvancedCopy Manager was installed successfully.

    /etc/rc.shutdownファイルに、以下の行を定義してください。

    /opt/FJSVswstf/daemon/stop_smgr0

    上記設定を行わない場合、AdvancedCopy Managerが正常に停止できないことがあります。また、OS再起動時などにAdvancedCopy Managerが正常に起動できなくなり、運用に支障が生じる場合があります。なお、OSを再起動する場合は、rebootコマンドを使用せず、shutdownコマンドを使用してください。
  11. 以下のコマンドを実行し、AdvancedCopy ManagerのエージェントのCD-ROMをアンマウントします。

    # /usr/sbin/umount /cdrom <RETURN>
  12. システムをリブートします。

    # /usr/sbin/shutdown -r <Return>

2.2.3 インストール後の環境設 

本マニュアルの『Storageサーバのカスタマイズ』を参照して、環境設定を行ってください。


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