ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書 テープバックアップ連携編 13.0 -Microsoft(R) Windows(R) 2000/Microsoft(R) Windows Sever(TM) 2003-, -Solaris-, -HP-UX-, -Linux-, -AIX-
目次 索引 前ページ次ページ

第11章 各種コマンド

本章では、各種コマンドの使用方法を記述しています。

Windowsの場合、本章で記載する各種コマンドのパス名には、インストール時に指定したプログラムディレクトリを指定してください。

本章における各種コマンドの実行例は、すべてSolarisの場合を記述しています。

11.1 バックアップ管理のコマン 

本節では、バックアップ管理のコマンドについて説明します。

Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、バックアップ管理のすべてのコマンドは、rootユーザのみが実行可能です。root以外のユーザで実行した場合は、メッセージを出力しエラー終了します。
Windowsの場合、バックアップ管理のすべてのコマンドは、Administratorsグループに属しているユーザのみが実行可能です。その他のユーザで実行した場合は、メッセージを出力しエラー終了します。

表示コマンドのうち、以下のコマンドは、Storage管理サーバとStorageサーバを兼ねているサーバで実行した場合、実行したサーバの情報のみを表示します。これ以外の表示コマンドは、全Storageサーバの情報を表示します。

クラスタ運用の場合

クラスタ運用におけるコマンドは、次の手順で実行します。
  1. 必要に応じて、環境変数SWSTGNODEに該当業務の論理ノード名を設定します。bshの場合、環境変数の設定方法は以下の通りです。
    [Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合]
    # SWSTGNODE=論理ノード名 <Return>
    # export SWSTGNODE <Return>
    [Windowsの場合]
    set SWSTGNODE=論理ノード名 <Return>
  2. コマンドを実行します。

    クラスタ運用におけるコマンドと、環境変数設定の要否およびコマンドを実行するノードは下表のとおりです。コマンドを実行する際の注意事項等は備考欄に記述しています。

コマンド

環境変数の要否

コマンド実行ノード

備考

acmsvrset

必要

業務稼動ノード

acmsvrdisp

必要

業務稼動ノード

acmdevinfoset

必要

業務稼動ノード

acmdevdisp

必要

業務稼動ノード

acmbkpolset

必要

業務稼動ノード

acmbkpoldisp

必要

業務稼動ノード

acmbkpoldel

必要

業務稼動ノード

acmtpbkpolset

必要

業務稼動ノード

acmtpbkpoldisp

必要

業務稼動ノード

acmtpbkpoldel

必要

業務稼動ノード

acmtpmgmtclassset

必要

業務稼動ノード

acmtpmgmtclassdisp

必要

業務稼動ノード

acmtpmgmtclassdel

必要

業務稼動ノード

acmbackup

必要

業務稼動ノード

acmtphistcopy

必要

業務稼動ノード

swstbackstat

必要

業務稼動ノード

acmrestore

必要

業務稼動ノード

swstcancelrest

必要

業務稼動ノード

swstreststat

必要

業務稼動ノード

acmhistdisp

必要

業務稼動ノード

acmhistdel

必要

業務稼動ノード

acmstartsync

必要

業務稼動ノード

acmcancelsync

必要

業務稼動ノード

acmsyncstat

必要

業務稼動ノード

acmexecstat

必要

業務稼動ノード

acmcanceltrk

必要

業務稼動ノード

acmtrkstat

必要

業務稼動ノード

swstsrsemtch

必要

業務稼動ノード

swstresback

必要

業務稼動ノード

swstresrst

必要

業務稼動ノード

swstdrvset

必要

業務稼動ノード

Windows版のみのコマンド

swstdrvunset

必要

業務稼動ノード

Windows版のみのコマンド

swstdismount

必要

業務稼動ノード

Windows版のみのコマンド

swstvolunlock

必要

業務稼動ノード

Windows版のみのコマンド

swstvollockstat

必要

業務稼動ノード

Windows版のみのコマンド

11.1.1 環境定義系コマン

バックアップ管理の環境定義系コマンドについて説明します。

環境定義系のすべてのコマンドは、テープサーバおよびそのデーモンが起動されている必要があります。起動されていない場合は、メッセージを出力しエラー終了します。

バックアップ管理の環境定義は、以下のコマンドで行います。

機能

コマンド名

説明

Storageサーバ構成情報設定コマンド

acmsvrset

Storageサーバの構成情報を設定します。

Storageサーバ構成情報表示コマンド

acmsvrdisp

Storageサーバの構成情報を表示します。

デバイス情報設定コマンド

acmdevinfoset

デバイスの用途を設定します。

デバイス使用状況表示コマンド

acmdevdisp

デバイスの情報を表示します。

ディスクバックアップポリシー設定コマンド

acmbkpolset

ディスクバックアップポリシーを設定します。

ディスクバックアップポリシー表示コマンド

acmbkpoldisp

設定されているディスクバックアップポリシーを表示します。

ディスクバックアップポリシー削除コマンド

acmbkpoldel

設定されているディスクバックアップポリシーを削除します。

テープバックアップポリシー設定コマンド

acmtpbkpolset

テープバックアップポリシーを設定します。

テープバックアップポリシー表示コマンド

acmtpbkpoldisp

設定されているテープバックアップポリシーを表示します。

テープバックアップポリシー削除コマンド

acmtpbkpoldel

設定されているテープバックアップポリシーを削除します。

テープバックアップ管理クラス設定コマンド

acmtpmgmtclassset

テープバックアップ管理クラスを設定します。

テープバックアップ管理クラス表示コマンド

acmtpmgmtclassdisp

設定されているテープバックアップ管理クラスを表示します。

テープバックアップ管理クラス削除コマンド

acmtpmgmtclassdel

設定されているテープバックアップ管理クラスを削除します。

11.1.1.1 Storageサーバ構成情報設定コマンド(acmsvrset

Storageサーバの構成情報を設定します。本コマンドを実施する事で、本Storageサーバはバックアップ運用を行うサーバである旨の宣言を行います。

また、テープサーバを指定することでStorageサーバとテープサーバの対応付けを設定します。テープへのバックアップ管理は、このコマンドで指定されたテープサーバが行います。テープサーバと対応付けを行っていないStorageサーバは、テープバックアップ機能を使用できません。

また、テープサーバのサーバ名、またはIPアドレス、またはポート番号の変更を行った場合も、再度コマンドを実行してStorageサーバとテープサーバの対応付けを行う必要があります。

Symfowareデータベースをバックアップ/リカバリする場合は、バックアップ時に作成されるリカバリ制御ファイルの格納先(リカバリ制御ファイル出力先ディレクトリ)と、リストア時にデータベースのリカバリ作業を行うための作業ディレクトリ(作業ディレクトリ)を登録します。

リカバリ制御ファイル出力先ディレクトリ、あるいは作業ディレクトリを変更する場合は、変更するディレクトリ名を指定して、再度コマンドを実行してください。

リカバリ制御ファイル出力先ディレクトリを変更した場合、変更前のディレクトリ内にあるリカバリ制御ファイルは、新しいディレクトリに移動します。空き容量不足などで移動が失敗した場合は、リカバリ制御ファイル出力先ディレクトリは変更されません。この場合、変更前のディレクトリに存在していたリカバリ制御ファイルは保証されます。

  1. 指定方法

    [Solaris/Linuxの場合]

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmsvrset [-c RecCtrlFile-Directory] [-w Work-Directory] [-t Tape-Server]

    [HP-UX/AIXの場合]

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmsvrset [-t Tape-Server]

    [Windowsの場合]

    プログラムディレクトリ\bin\acmsvrset [-t Tape-Server]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -c

    リカバリ制御ファイル出力先ディレクトリ名を指定します。
    初回登録時に、本オプションが省略された場合は以下のディレクトリを使用します。

    • 非クラスタ運用の場合 : /etc/opt/FJSVswstc/SymfoWARE/Recovery
    • クラスタ運用の場合 : /etc/opt/FJSVswstc/<論理ノード名>/SymfoWARE/Recovery

    更新時に省略した場合は、既に設定してある値をそのまま引き継ぎます。
    Symfowareがインストールされていない場合は、本オプションは使用しません。

    -w

    作業ディレクトリ名を指定します。
    初回登録時に、本オプションが省略された場合は以下のディレクトリを使用します。

    • 非クラスタ運用の場合 : /var/opt/FJSVswstc/SymfoWARE
    • クラスタ運用の場合 : /var/opt/FJSVswstc/<論理ノード名>/SymfoWARE

    更新時に省略した場合は、既に設定してある値をそのまま引き継ぎます。
    Symfowareがインストールされていない場合は、本オプションは使用しません。

    -t

    対応付けを行うテープサーバ名を指定します。
    本コマンドの初回実行時は、指定が必須です。

  3. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  4. 実行例

    Storageサーバの構成情報の設定およびテープサーバ(tpserver1)との対応付けを行います。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmsvrset -t tpserver1
    acmsvrset completed
    #

    SymfowareがインストールされているStorageサーバの構成情報を設定します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmsvrset -c /etc/opt/FJSVswsts/SymfoWARE/Recovery -w /var/opt/FJSVswsts/SymfoWARE
    swstsvrset completed
    #

    SymfowareがインストールされているStorageサーバの構成情報の設定およびテープサーバ(tpserver1)との対応付けを行います。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmsvrset -c /etc/opt/FJSVswsts/SymfoWARE/Recovery -w /var/opt/FJSVswsts/SymfoWARE -t tpserver1
    acmsvrset completed
    #

クラスタ運用時は、-c オプションで指定するリカバリ制御ファイル出力先ディレクトリとして、共有ディスク上のディレクトリを指定する必要があります。

次のような場合、Storageサーバ構成情報を設定することができません。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

11.1.1.2 Storageサーバ構成情報表示コマンド(acmsvrdisp

Storageサーバ構成情報設定コマンド(acmsvrset)」で設定したStorageサーバ構成情報を表示します。

  1. 指定方法

    [Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合]

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmsvrdisp


    [Windowsの場合]

    プログラムディレクトリ\bin\acmsvrdisp

  2. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  3. 実行例

    Storageサーバ(srv1)の構成情報を表示します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmsvrdisp
    Storage-Server  = srv1
    Tape-Server     = tpserver1(10.10.10.10:1226)
    #

    SymfowareがインストールされているStorageサーバ(srv2)の構成情報を表示します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmsvrdisp
    Storage-Server  = srv2
    RecCtrlFile-Dir = /etc/opt/FJSVswsts/SymfoWARE/Recovery/
    Work-Dir        = /var/opt/FJSVswsts/SymfoWARE/
    Tape-Server     = tpserver1(10.10.10.10:1226)
    #

    表示する内容は、次に示す通りです。

    タイトル

    説明

    Storage-Server

    Storageサーバ名を表示します。

    RecCtrlFile-Dir

    リカバリ制御ファイル出力先ディレクトリ名を表示します。

    Work-Dir

    作業ディレクトリ名を表示します。

    Tape-Server

    テープサーバ名を表示します。括弧内に、テープサーバと通信するためのIPアドレスとポート番号“:”で区切って表示します。
    Tape-Server = "Tape-Server-Name"("IP-Address":"PORT-NUMBER")

リカバリ制御ファイル出力先ディレクトリ名と作業ディレクトリ名は、Symfowareがインストールされていないときは表示されません。

11.1.1.3 デバイス情報設定コマンド(acmdevinfoset

ディスクアレイ装置(ETERNUS ディスクアレイ)に割り当てられたボリュームを、業務ボリューム、またはバックアップボリュームとして設定します。
業務ボリュームとは、バックアップ元となる業務データが格納されたボリュームのことを表します。
バックアップボリュームとは、その業務データのバックアップを保管するためのボリュームのことを表します。

Windowsにおいて業務ボリュームおよびバックアップボリュームとして登録できるデバイスについては、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「各種コマンド」の章にある「デバイス情報設定コマンド(swstdevinfoset)」を参照してください。

  1. 指定方法

    [Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合]

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmdevinfoset -t | -b | -o Device-Name

    [Windowsの場合]

    プログラムディレクトリ\bin\acmdevinfoset -t | -b | -o Device-Name

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -t

    指定したデバイスを業務ボリュームとして登録します。
    -b、-oオプションと同時に指定することはできません。

    -b

    指定したデバイスをバックアップボリュームとして登録します。
    -t、-oオプションと同時に指定することはできません。

    -o

    指定したデバイスが業務ボリューム、もしくはバックアップボリュームと登録されていた場合、それらを登録から削除します。
    -t、-bオプションと同時に指定することはできません。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、ブロックデバイス名を指定します。

    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。AdvancedCopy Managerデバイス名の詳細は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「AdvancedCopy Managerにおけるデバイスの管理方法について」を参照してください。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    デバイス(/dev/dsk/c1t0d0s6)を業務ボリュームとして設定します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmdevinfoset -t /dev/dsk/c1t0d0s6
    acmdevinfoset completed
    #

    デバイス(/dev/dsk/c1t0d2s6)をバックアップボリュームとして設定します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmdevinfoset -b /dev/dsk/c1t0d2s6
    acmdevinfoset completed
    #

    業務ボリュームとして設定したデバイス(/dev/dsk/c1t0d0s6)を設定から削除します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmdevinfoset -o /dev/dsk/c1t0d0s6
    acmdevinfoset completed
    #

次のような場合は、業務ボリュームとして設定することができません。

次のような場合は、バックアップボリュームとして設定することができません。

次の変更を行うには、関連するバックアップ履歴情報を削除してからでないと実施できません。

次の変更を行うには、業務ボリュームに設定されているバックアップポリシーを削除してからでないと実施できません。

次の変更を行うには、関連する同期処理(OPCセション)をキャンセルしてからでないと実施できません。

次の変更を行うには、関連する同期処理(ECセション)をキャンセルしてからでないと実施できません。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

GDSのSDXオブジェクトを運用する場合、本マニュアルの「運用できないSDXオブジェクトの構成や条件」、「SDXオブジェクトの運用の注意」を参照してください。

11.1.1.4 デバイス使用状況表示コマンド(acmdevdisp

デバイス情報設定コマンド(acmdevinfoset)」で設定した業務ボリューム、バックアップボリューム、およびそれ以外の設定可能なデバイスの情報を表示します。

  1. 指定方法

    [Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合]

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmdevdisp [-t] [-b [-u]] [-o] [Device-Name]


    [Windowsの場合]

    プログラムディレクトリ\bin\acmdevdisp [-t] [-b [-u]] [-o] [Device-Name]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -t

    業務ボリュームとして設定されているデバイスの情報を表示します。
    オペランドのデバイス名が省略された場合、全業務ボリュームのデバイス情報を表示します。

    -b

    バックアップボリュームとして設定されているデバイスを表示します。
    オペランドのデバイス名が省略された場合、全バックアップボリュームのデバイス情報を表示します。

    -u

    履歴削除されたサスペンド状態またはトラッキング状態のバックアップボリュームのDevice-Mode欄の表示形式(通常“Backup(used)"と表示される)を変更します

    -o

    業務ボリュームとバックアップボリュームに設定されているデバイス以外を表示します。
    オペランドのデバイス名が省略された場合、業務ボリュームにもバックアップボリュームにも設定されていない全デバイス情報を表示します。

    t、b、oのすべてのオプションが省略された場合は、業務ボリュームとして設定されているデバイスの情報を表示します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、ブロックデバイス名を指定します。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。AdvancedCopy Managerデバイス名の詳細は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「AdvancedCopy Managerにおけるデバイスの管理方法について」を参照してください。

    省略した場合は、オプションも省略されていれば、全業務ボリュームのデバイス情報を表示します。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    業務ボリュームおよびバックアップボリュームとして設定されたデバイスの使用状況を表示します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmdevdisp -tb
    Server Device            Size         Device-Mode   Mount-Point (Method)             Backup-Engine
    srv2 /dev/dsk/c1t0d0s6    1.0 Gbyte Transaction   /mnt/tran1 (ufs)                 AdvancedCopy 
    srv2 /dev/dsk/c1t1d0s6    1.0 Gbyte Transaction   ---- (----)                      AdvancedCopy
    srv2 /dev/dsk/c1t0d5s6    2.0 Gbyte Transaction   DB1.DBS6/LOG01/RDB01 (SymfoWARE) AdvancedCopy 
    srv2 /dev/dsk/c1t0d5s3    2.0 Gbyte Transaction   DB1.DBS2/LOG02/RDB01 (SymfoWARE) AdvancedCopy 
    srv2 /dev/dsk/c1t0d2s6    1.0 Gbyte Backup (used) ---- (----)                      AdvancedCopy 
    srv2 /dev/dsk/c1t0d2s3    1.0 Gbyte Backup (free) ---- (----)                      AdvancedCopy 
    srv2 /dev/dsk/c1t0d7s6    2.0 Gbyte Backup (free) ---- (----)                      AdvancedCopy 
    srv2 /dev/dsk/c1t0d7s3    2.0 Gbyte Backup (free) ---- (----)                      AdvancedCopy 
      :
    #

    表示する内容は、次に示す通りです。

    タイトル

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Device

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、デバイス名を表示します。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を表示します。

    Size

    デバイスに割り当てられたパーティションサイズを表示します。

    Device-Mode

    デバイスの区別する文字列を表示します。
    ”Transaction”:業務ボリュームを表します。
    ”Backup”:バックアップボリュームを表します。
    ”Other”:業務ボリューム、バックアップボリュームに登録可能なデバイスを表します。
    バックアップボリュームの場合、そのバックアップボリュームが使用中の場合は、“Backup (used)”と表示します。未使用の場合は、“Backup (free)”と表示します。サスペンド指定バックアップまたは差分スナップショット型バックアップを実行した場合は、履歴削除後もバックアップボリュームは使用中となります。

    ただし、-uオプションを指定した場合は、履歴削除されたサスペンド状態のバックアップボリュームは“Backup(used-S)"と表示し、履歴削除されたトラッキング状態のバックアップボリュームは“Backup(used-T)"と表示します。

    Mount-Point (Method)

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、デバイスのマウントポイント名を表示し、括弧内にそのマウントポイントのファイルシステムタイプを表示します。
    Windowsの場合、デバイスのドライブ文字を表示します。括弧内には、そのデバイスのファイルシステムタイプを表示します。

    デバイスがSymfoware用の業務ボリュームの場合は、Symfowareのデータベーススペース名とロググループ名、RDBシステム名を表示し、括弧内には"SymfoWARE"を表示します。

    Backup-Engine

    常に次の表示をします。
    "AdvancedCopy": AdvancedCopy Managerによるバックアップ運用であることであることを示します。

    Symfoware用の業務ボリュームの場合、"Mount-Point (Method)"欄には以下の形式で表示します。

    DB-Name  DBS-Name  /  LogGroup  /  RDB-Name  (SymfoWARE)
    1        2            3            4          5
      1: データベース名を表示します。
      2: データベーススペース名を表示します。
      3: ロググループ名を表示します。
      4: RDBシステム名を表示します。RDBシステム名がない時は、"-"と表示します。
      5: Symfowareであることを表します。

11.1.1.5 ディスクバックアップポリシー設定コマンド(acmbkpolset

保存世代数、間隔日数などのディスクバックアップポリシーを設定します。
保存世代数とは、バックアップを行ったデータを何世代残しておくかを意味します。間隔日数とは、バックアップを実行してから次のバックアップを行うまでの日数の目安を意味します。

バックアップ先媒体にディスクを使用しない場合は、この設定は必要ありません。

間隔日数を指定しても、AdvancedCopy Managerは自動的にバックアップを取得することは行いません。

設定の際には、指定されたディスクバックアップポリシーに従って運用するために必要な数のバックアップボリュームが設定されている必要があります。通常業務ボリュームのバックアップ運用を行う場合のバックアップボリュームの数については、StorageサーバのOSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書』の「バックアップボリュームの準備」を参照してください。

ロググループを指定して当コマンドを実行すると、そのロググループに含まれるすべての業務ボリュームに対して同じディスクバックアップポリシーが設定されます。ロググループに含まれる業務ボリュームを個別に指定してディスクバックアップポリシーを設定することはできません。
  1. 指定方法

    [Solaris/Linuxの場合]

    業務ボリューム指定の場合
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmbkpolset [-i Interval-Days] [-s Save-Number][Device-Name]

    Symfowareロググループ指定の場合
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmbkpolset -n [-i Interval-Days] [-s Save-Number] ] Log-Grp-Name[/RDB-Name]

    [HP-UX/AIXの場合]

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmbkpolset [-i Interval-Days] [-s Save-Number][Device-Name]

    [Windowsの場合]

    プログラムディレクトリ\bin\acmbkpolset [-i Interval-Days] [-s Save-Number][Device-Name]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -i

    間隔日数を指定します。設定できる範囲は1〜366までで、初回登録時に省略した場合は30を設定します。
    更新時に省略した場合は、既に設定してある値をそのまま引き継ぎます。

    -s

    保存世代数を指定します。設定できる範囲は1〜31までで、初回登録時に省略した場合は2を設定します。
    更新時に省略した場合は既に設定してある値をそのまま引き継ぎます。

    -n

    ロググループによる設定を行うことを指定します。このオプションを指定した場合は、オペランドにロググループ名を指定します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、デバイス名を指定します。指定するデバイスは、「AdvancedCopy Managerテープバックアップにおけるサポートデバイスについて」を参照してください。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。AdvancedCopy Managerデバイス名の詳細は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「AdvancedCopy Managerにおけるデバイスの管理方法について」を参照してください。

    省略した場合は、すべての業務ボリュームに対してバックアップポリシーを設定します。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。
    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    ロググループ(LOG01/RDB1)の保存世代数を3世代で、ディスクバックアップポリシーを設定します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmbkpolset -n -s 3 LOG01/RDB1
    /dev/dsk/c1t0d5s3 acmbkpolset completed
    /dev/dsk/c1t0d5s4 acmbkpolset completed
        :
    LOG01/RDB1 acmbkpolset completed
    #

業務ボリューム名を省略して当コマンドを実行した場合、すべての業務ボリュームにディスクバックアップポリシーが設定されます。

保存世代数の変更は、「その時点での履歴情報数」≦「設定する保存世代数」であれば実行可能です。

通常業務ボリュームは、通常バックアップボリュームをバックアップ先とします。

次のような場合、ディスクバックアップポリシーを設定できません。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

GDSのSDXオブジェクトを運用する場合、本マニュアルの「運用できないSDXオブジェクトの構成や条件」、「SDXオブジェクトの運用の注意」を参照してください。

11.1.1.6 ディスクバックアップポリシー表示コマンド(acmbkpoldisp

設定されているディスクバックアップポリシーを表示します。

  1. 指定方法

    [Solaris/Linuxの場合]

    業務ボリューム指定の場合
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmbkpoldisp [Device-Name]

    Symfowareロググループ指定の場合
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmbkpoldisp -n Log-Grp-Name[/RDB-Name]

    [HP-UX/AIXの場合]

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmbkpoldisp [Device-Name]

    [Windowsの場合]

    プログラムディレクトリ\bin\acmbkpoldisp [Device-Name]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    ロググループによる表示を行うことを指定します。このオプションを指定した場合は、オペランドにロググループ名を指定します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、ブロックデバイス名を指定します。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。AdvancedCopy Managerデバイス名の詳細は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「AdvancedCopy Managerにおけるデバイスの管理方法について」を参照してください。

    省略した場合は、バックアップポリシーが登録されている業務ボリュームのバックアップポリシーを表示します。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に”/”を区切り文字として指定します。
    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    ロググループ(LOG01/RDB1)のディスクバックアップポリシーを表示します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmbkpoldisp -n LOG01/RDB1
    Server Device            Interval-Days  Save-Number Mount-Point (Method)
    srv2 /dev/dsk/c1t0d5s3   30              2        DB1.DBS6/L0G01/RDB1 (SymfoWARE)
    srv2 /dev/dsk/c1t0d5s4   30              2        DB2.DBS2/L0G01/RDB1 (SymfoWARE)
      :
    #

    表示する内容は、次に示す通りです。

    タイトル

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Device

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、デバイス名を表示します。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を表示します。

    Interval-Days

    間隔日数を表示します。

    Save-Number

    保存世代数を表示します。

    Mount-Point (Method)

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、Deviceのマウントポイント名を表示し、括弧内にそのマウントポイントのファイルシステムタイプを表示します。
    Windowsの場合、デバイスのドライブ文字を表示します。括弧内には、そのデバイスのファイルシステムタイプを表示します。

    DeviceがSymfoware用の業務ボリュームの場合は、Symfowareのデータベーススペース名とロググループ名、RDBシステム名を表示し、括弧内には"SymfoWARE"を表示します。

11.1.1.7 ディスクバックアップポリシー削除コマンド(acmbkpoldel

設定されているディスクバックアップポリシーを削除します。

削除する業務ボリュームにバックアップ履歴情報が存在する場合は、バックアップ履歴情報を削除した後、本コマンドを実行してください。

ロググループを指定してディスクバックアップポリシーを削除すると、そのロググループに含まれるすべての業務ボリュームのディスクバックアップポリシーが削除されます。

  1. 指定方法

    [Solaris/Linuxの場合]

    業務ボリューム指定の場合
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmbkpoldel Device-Name

    Symfowareロググループ指定の場合
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmbkpoldisp -n Log-Grp-Name[/RDB-Name]

    [HP-UX/AIXの場合]

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmbkpoldel Device-Name

    [Windowsの場合]

    プログラムディレクトリ\bin\acmbkpoldel Device-Name

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    ロググループによる削除を行うことを指定します。このオプションを指定した場合は、オペランドにロググループ名を指定します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、ブロックデバイス名を指定します。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。AdvancedCopy Managerデバイス名の詳細は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「AdvancedCopy Managerにおけるデバイスの管理方法について」を参照してください。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に”/”を区切り文字として指定します。
    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    ロググループ(LOG01/RDB1)のディスクバックアップポリシーを削除します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmbkpoldel -n LOG01/RDB1
    /dev/dsk/c1t0d5s3 acmbkpoldel completed
    /dev/dsk/c1t0d5s4 acmbkpoldel completed
        :
    LOG01/RDB1 acmbkpoldel completed
    #

次のような場合、ディスクバックアップポリシーを削除できません。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

11.1.1.8 テープバックアップポリシー設定コマンド(acmtpbkpolset

業務ボリュームおよびロググループに対してテープバックアップポリシーを設定します。
テープバックアップ運用を行うには、テープバックアップポリシーの設定が必須です。

間隔日数を指定しても、AdvancedCopy Managerテープバックアップは自動的にバックアップを取得することは行いません。

テープバックアップポリシーを設定する場合は、事前に、ポリシー設定を行うStorageサーバにテープバックアップ管理クラスを作成してください。テープバックアップ管理クラスが存在しない状態では、テープバックアップポリシーを設定できません。
テープバックアップ管理クラスの作成については、「テープバックアップ管理クラス設定コマンド(acmtpmgmtclassset)」を参照してください。

ロググループを指定して当コマンドを実行した場合、そのロググループに含まれるすべての業務ボリュームに対してテープバックアップポリシーを設定します。
ロググループに含まれる業務ボリュームを個別に指定してテープバックアップポリシーを設定することはできません。
  1. 指定方法

    [Solaris/Linuxの場合]

    業務ボリューム指定の場合
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmtpbkpolset [-i backup-interval-days] [-d archive-interval-days] [-c Management-Class-Name] Device-Name

    Symfowareロググループ指定の場合
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmtpbkpolset -n [-i backup-interval-days] [-d archive-interval-days] [-c Management-Class-Name] Log-Grp-Name[/RDB-Name]

    [HP-UX/AIXの場合]

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmtpbkpolset [-i backup-interval-days] [-d archive-interval-days] [-c Management-Class-Name] Device-Name

    [Windowsの場合]

    プログラムディレクトリ\bin\acmtpbkpolset [-i backup-interval-days] [-d archive-interval-days] [-c Management-Class-Name] Device-Name

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -i

    世代管理バックアップの間隔日数を指定します。
    設定できる範囲は1〜366までで、初回登録時に省略した場合は30を設定します。
    更新時に省略した場合は、既に設定してある値をそのまま引き継ぎます。

    -d

    日数管理バックアップの間隔日数を指定します。
    設定できる範囲は1〜366までで、初回登録時に省略した場合は30を設定します。
    更新時に省略した場合は、既に設定してある値をそのまま引き継ぎます。

    -n

    ロググループによる設定を行うことを指定します。
    このオプションを指定した場合は、オペランドにロググループ名を指定します。

    -c

    テープバックアップ管理クラス名を指定します。
    別の業務ボリュームで既に設定されているものも指定できます。
    初回登録時は、指定が必須です。更新時に省略した場合は、既に設定してあるテープバックアップ管理クラスをそのまま引き継ぎます。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、デバイス名を指定します。指定するデバイスは、「AdvancedCopy Managerテープバックアップにおけるサポートデバイスについて」を参照してください。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。AdvancedCopy Managerデバイス名の詳細は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「AdvancedCopy Managerにおけるデバイスの管理方法について」を参照してください。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。
    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    ロググループ(LOG01/RDB1)をテープバックアップ管理クラス“ACM_CLASS2” 、間隔日数(世代管理)に10日間を指定してテープバックアップポリシー設定をします。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmtpbkpolset -n -i 10 -c ACM_CLASS2 L0G01/RDB1
    /dev/dsk/c1t0d5s3 acmtpbkpolset completed
    /dev/dsk/c1t0d5s4 acmtpbkpolset completed
        :
    LOG01/RDB1 acmtpbkpolset completed
    #

次のような場合、テープバックアップポリシーを設定できません。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

11.1.1.9 テープバックアップポリシー表示コマンド(acmtpbkpoldisp

設定されているテープバックアップポリシーを表示します。

  1. 指定方法

    [Solaris/Linuxの場合]

    業務ボリューム指定の場合
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmtpbkpoldisp [Device-Name]

    Symfowareロググループ指定の場合
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmtpbkpoldisp -n Log-Grp-Name[/RDB-Name]

    [HP-UX/AIXの場合]

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmtpbkpoldisp [Device-Name]

    [Windowsの場合]

    プログラムディレクトリ\bin\acmtpbkpoldisp [Device-Name]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    ロググループによる表示を行うことを指定します。このオプションを指定した場合は、オペランドにロググループ名を指定します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、ブロックデバイス名を指定します。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。AdvancedCopy Managerデバイス名の詳細は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「AdvancedCopy Managerにおけるデバイスの管理方法について」を参照してください。

    省略した場合は、テープバックアップポリシーが登録されているすべての業務ボリュームのテープバックアップポリシーを表示します。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に”/”を区切り文字として指定します。

    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    ロググループ(LOG01/RDB1)のテープバックアップポリシーを表示します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmtpbkpoldisp -n LOG01/RDB1
    Server Device            Backup-Interval-Days  Archive-Interval-Days ManagementClassName Mount-Point (Method)
    srv2 /dev/dsk/c1t0d5s3   30                    2                       ACM-CLASS1          DB1.DBS6/L0G01/RDB1 (SymfoWARE)
    srv2 /dev/dsk/c1t0d5s4   30                    2                       ACM-CLASS1          DB2.DBS2/L0G01/RDB1 (SymfoWARE)
      :
    #

    表示する内容は、次に示す通りです。

    タイトル

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Device

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、デバイス名を表示します。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を表示します。

    Backup-Interval-Days

    世代管理用の間隔日数を表示します。

    Archive-Interval-Days

    日数管理用の間隔日数を表示します。

    ManagementClassName

    テープバックアップ管理クラス名を表示します。

    Mount-Point (Method)

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、Deviceのマウントポイント名を表示し、括弧内にそのマウントポイントのファイルシステムタイプを表示します。
    Windowsの場合、デバイスのドライブ文字を表示します。括弧内には、そのデバイスのファイルシステムタイプを表示します。

    DeviceがSymfoware用の業務ボリュームの場合は、Symfowareのデータベーススペース名とロググループ名、RDBシステム名を表示し、括弧内には"SymfoWARE"を表示します。

11.1.1.10 テープバックアップポリシー削除コマンド(acmtpbkpoldel

設定されているテープバックアップポリシーを削除します。

削除する業務ボリュームにバックアップ履歴情報が存在する場合は、バックアップ履歴情報を削除した後、本コマンドを実行してください。

ロググループを指定してテープバックアップポリシーを削除する場合、そのロググループに含まれるすべての業務ボリュームのテープバックアップポリシーが削除されます。

ロググループに含まれる業務ボリュームを個別に指定してのテープバックアップポリシーの削除を行うことができます。

  1. 指定方法

    [Solaris/Linuxの場合]

    業務ボリューム指定の場合
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmtpbkpoldel Device-Name

    Symfowareロググループ指定の場合
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmtpbkpoldel -n Log-Grp-Name[/RDB-Name]

    [HP-UX/AIXの場合]

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmtpbkpoldel Device-Name

    [Windowsの場合]

    プログラムディレクトリ\bin\acmtpbkpoldel Device-Name

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    ロググループによる削除を行うことを指定します。このオプションを指定した場合は、オペランドにロググループ名を指定します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、ブロックデバイス名を指定します。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。AdvancedCopy Managerデバイス名の詳細は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「AdvancedCopy Managerにおけるデバイスの管理方法について」を参照してください。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に”/”を区切り文字として指定します。
    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    ロググループ(LOG01/RDB1)のテープバックアップポリシーを削除します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmtpbkpoldel -n LOG01/RDB1
    /dev/dsk/c1t0d5s3 acmtpbkpoldel completed
    /dev/dsk/c1t0d5s4 acmtpbkpoldel completed
        :
    LOG01/RDB1 acmtpbkpoldel completed
    #

次のような場合、テープバックアップポリシーを削除できません。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

11.1.1.11 テープバックアップ管理クラス設定コマンド(acmtpmgmtclassset)

テープバックアップ管理クラスを設定します。

バックアップ先に指定するストレージ・プールは、TSMにて事前に作成しておく必要があります。
  1. 指定方法

    [Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合]

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmtpmgmtclassset [-g gen_pool] [-d day_pool] [-s save-number] [-t limit-day] Management-Class-Name

    [Windowsの場合]

    プログラムディレクトリ\bin\acmtpmgmtclassset [-g gen_pool] [-d day_pool] [-s save-number] [-t limit-day] Management-Class-Name

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -g

    「世代管理用バックアップ先」をgen_poolに指定します。
    世代管理用のバックアップ先となる1次ストレージ・プール名を指定します。事前にTSMにて1次ストレージ・プールを作成しておきます。TSMのバックアップ・コピーグループに設定されます。

    初回登録時の場合は必ず指定する必要があります。更新時に省略した場合は、既に設定してある値をそのまま引き継ぎます。

    -d

    「日数管理用バックアップ先」をday_poolに指定します。
    日数管理用のバックアップ先となる1次ストレージ・プール名を指定します。事前にTSMにて1次ストレージ・プールを作成しておきます。TSMのバックアップ・コピーグループに設定されます。
    世代管理用バックアップ先に指定した1次ストレージ・プール名を指定することもできます。

    初回登録時の場合は必ず指定する必要があります。更新時に省略した場合は、既に設定してある値をそのまま引き継ぎます。

    -s

    「保存世代数」をsave-numberに指定します。
    世代管理用のバックアップにて保存する世代数を指定します。
    save-numberに指定できる値の範囲は、“1”から“9999”までの整数および“NoLimit”です。初回登録時に省略した場合は“2”が設定されます。更新時に省略した場合は、既に設定してある値をそのまま引き継ぎます。

    なお、“NoLimit”を指定すると、「保存世代数」は無期限 (永久保存) に設定されます。TSMのバックアップ・コピーグループに設定されます。

    -t

    「保持日数」をlimit-dayに指定します。
    limit-dayに指定できる値の範囲は、0”から“30000”までの整数および“NoLimit”です。初回登録時に省略した場合は“365”が設定されます。更新時に省略した場合は、既に設定してある値をそのまま引き継ぎます。

    なお、“NoLimit”を指定すると、「保持日数」は無期限 (永久保存) に設定されます。TSMのアーカイブ・コピーグループに設定されます。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Management-Class-Name

    テープバックアップ管理クラス名を指定します。
    指定できる文字列は30文字以内の英数字、“_” 、“.”、 “-”、 “+” および“&”です。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    世代管理のバックアップを“COPYPOOL ”に“5”世代取得し、日数管理のバックアップを“ARCPOOL”に“30”日間保持する、テープバックアップ管理クラス“ACM_CLASS1”を新規に設定します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmtpmgmtclassset -g COPYPOOL -d ARCPOOL -s 5 -t 30 ACM_CLASS1
    ACM_CLASS1 acmtpmgmtclassset completed
    #

ストレージ・プールを作成する際に、TSMのコマンドでストレージ・プール名として小文字を指定しても、TSMでは全て大文字として管理されます。acmtpmgmtclasssetで指定するストレージ・プール名は、実際にTSMで管理されている名前を指定してください。英小文字は指定することはできません。

世代管理または、日数管理のどちらか一方のみのバックアップを行う場合でも、使用しない他方のバックアップ先を指定する必要があります。この場合、「世代管理用バックアップ先」と「日数管理用バックアップ先」に同一のストレージ・プールを設定してください。

保存世代数および保持日数を超えた場合に、自動的に超過した世代を削除するためには、TSMのサーバオプションファイルに定義する必要があります。この定義をすると一定の間隔で、「保存世代数および保持日数の超過を調べて、超過した履歴があれば古い履歴を消す処理」がテープサーバ上で動作します。詳細は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager テープバックアップ導入手引書』の「サーバオプションファイルの設定」を参照してください。
また、TSMのコマンドexpireを実行すると、現時点で超過している世代を削除できます。
コマンドの詳細は、TSMのマニュアル『ETERNUS SF TSM 管理者のための解説書』を参照してください。
tsm> expire inventory wait=<yes/no>
waitに「yes」を指定すると、フォアグラウンドで、「no」を指定するとバックグラウンドで実行します。デフォルトは「no」です。

次のような場合、テープバックアップ管理クラスを設定することができません。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

11.1.1.12 テープバックアップ管理クラス表示コマンド(acmtpmgmtclassdisp)

設定されているテープバックアップ管理クラスを表示します。

  1. 指定方法

    [Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合]

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmtpmgmtclassdisp [Management-Class-Name]

    [Windowsの場合]

    プログラムディレクトリ\bin\acmtpmgmtclassdisp [Management-Class-Name]

  2. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Management-Class-Name

    テープバックアップ管理クラス名を指定します。
    このオペランドに複数のテープバックアップ管理クラス名を指定することはできません。
    省略時はテープバックアップ専用ポリシー・ドメインに登録されている全てのテープバックアップ管理クラスを表示します。

  3. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  4. 実行例

    設定されているすべてのテープバックアップ管理クラスを表示します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmtpmgmtclassdisp
    Server  PolicyDomain            PolicySet               ManagementClass BackupCopyGroup ArchiveCopuGroup BackupPool Save-Number ArchivePool Limit-Day
    sever01 ACM_server01_POLICYDOM  ACM_server01_POLICYSET  ACM_CLASS1         standard        standard         COPYPOOL1  7           ARCHPOOL1   300
    sever01 ACM_server01_POLICYDOM  ACM_server01_POLICYSET  ACM_CLASS2         standard        standard         COPYPOOL 2  5           ARCHPOOL 2   7
    #

    表示する内容は次に示す通りです。

    タイトル

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    PolicyDomain

    「テープバックアップ専用ポリシー・ドメイン名」を表示します。常に、ACM_DOMAINが表示されます。

    PolicySet

    テープバックアップ管理クラスを設定している「テープバックアップ専用ポリシー・セット」を表示します。これは、テープバックアップ管理クラス設定時に、Storageサーバ間で一意になるように自動的に割り振られるものです。

    ManagementClass

    「テープバックアップ管理クラス名」を表示します。

    BackupCopyGroup

    「バックアップ・コピーグループ名」を表示します。

    ArchiveCopuGroup

    「アーカイブ・コピーグループ名」を表示します。

    BackupPool

    「世代管理用バックアップ先」のTSM1次ストレージ・プールを表示します。

    Save-Number

    「保存世代数」を表示します。単位は日数。

    ArchivePool

    「日数管理用バックアップ先」のTSM1次ストレージ・プール名を表示します。

    Limit-Day

    「保持日数」を表示します。単位は日数。

11.1.1.13 テープバックアップ管理クラス削除コマンド(acmtpmgmtclassdel)

設定されているテープバックアップ管理クラスを削除します。

削除するテープバックアップ管理クラスが、業務ボリュームのテープバックアップポリシーで設定されている場合は、削除できません。

テープバックアップ専用ポリシー・ドメインに登録されている、最後のテープバックアップ管理クラスを削除した際には、自動的にテープバックアップ専用ポリシー・ドメインおよび、テープバックアップ専用ポリシー・セットが同時に削除されます。

  1. 指定方法

    [Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合]

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmtpmgmtclassdel Management-Class-Name

    [Windowsの場合]

    プログラムディレクトリ\bin\acmtpmgmtclassdel Management-Class-Name

  2. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Management-Class-Name

    テープバックアップ管理クラス名を指定します。

    このオペランドに複数のテープバックアップ管理クラス名を指定することはできません。

  3. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  4. 実行例

    テープバックアップ管理クラス(ACM_CLASS1)を削除します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmtpmgmtclassdel ACM_CLASS1
    ACM_CLASS1 acmtpmgmtclassdel completed
    #

次のような場合、テープバックアップ管理クラスを削除できません。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

11.1.2 運用系コマン

バックアップ管理の運用系コマンドについて説明します。

運用系のすべてのコマンドはテープサーバおよびそのデーモンが起動されている必要があります。起動されていない場合は、メッセージを出力しエラー終了します。

バックアップ管理の運用は、以下のコマンドで行います。

機能

コマンド名

説明

バックアップ実行コマンド

acmbackup

バックアップを行います。

テープコピーコマンド

acmtphistcopy

ディスクのバックアップ履歴をテープへコピーします。

リストア実行コマンド

acmrestore

リストアを行います。

リストアキャンセルコマンド

swstcancelrest

リストアの実行をキャンセルします。

リストア実行状況表示コマンド

swstreststat

リストアの実行状況を表示します。

履歴情報表示コマンド

acmhistdisp

バックアップした履歴情報を表示します。

履歴情報削除コマンド

acmhistdel

バックアップの履歴情報を削除します。

バックアップ同期処理開始コマンド

acmstartsync

バックアップ同期処理を開始します。

バックアップ同期処理キャンセルコマンド

acmcancelsync

バックアップ同期処理をキャンセルします。

バックアップ同期処理実行状況表示コマンド

acmsyncstat

バックアップ同期処理の実行状況を表示します。

実行状態表示コマンド

acmexecstat

各業務ボリュームで実施されているコマンドの実行状態を表示します。

トラッキングキャンセルコマンド

acmcanceltrk

QuickOPCのトラッキング処理を停止します。

トラッキング実行状況表示コマンド

acmtrkstat

QuickOPCのトラッキング処理の実行状況を表示します。

ドライブ文字割当コマンド

swstdrvset

デバイスにドライブ文字を割り当てます。(Windowsのみ)

ドライブ文字割当解除コマンド

swstdrvunset

デバイスに割り当てられているドライブ文字を解除します。(Windowsのみ)

マウント解除コマンド

swstdismount

ボリュームのマウントを解除します。(Windowsのみ)

ボリュームロック解除コマンド

swstvolunlock

ボリュームのロックを解除します。(Windowsのみ)

ボリュームロック情報表示コマンド

swstvollockstat

ロックされたボリューム情報を表示します。(Windowsのみ)

11.1.2.1 バックアップ実行コマンド(acmbackup

業務ボリュームのデータをバックアップします。

このコマンドは、バックアップ先媒体の指定および実行中のアドバンスト・コピーの状態によって動作が異なります。

AdvancedCopy Managerは、バックアップを実行する前に、バックアップ前処理シェルスクリプト(OpcBackup.pre)およびテープコピー前処理スクリプト(TapeCopy.pre)を実行し、バックアップを実行した後に、バックアップ後処理シェルスクリプト(OpcBackup.post)およびテープコピー後処理スクリプト(TapeCopy.post)を実行します。このシェルスクリプトの内容については、カスタマイズすることが可能です。このシェルスクリプトの詳細は、本マニュアルの付録「バックアップ/リストア/テープコピーの前後処理」を参照してください。

Symfowareのバックアップを行った場合、テープへはデータベーススペースと同時にリカバリ制御ファイルも格納します。

  1. 指定方法

    [Solaris/Linuxの場合]

    業務ボリューム指定の場合
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmbackup [-suspend | -T] [-m Media] [-o] [-w] [-b Backup-Type] Device-Name [-Xdevmap Device-Map-File]

    Symfowareロググループ指定の場合
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmbackup -n [-suspend | -T] [-k] [-m Media] [-o] [-w] [-b Backup-Type] Log-Grp-Name[/RDB-Name] [-Xdevmap Device-Map-File]


    [HP-UX/AIXの場合]

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmbackup [-suspend | -T] [-m Media] [-o] [-w] [-b Backup-Type] Device-Name [-Xdevmap Device-Map-File]

    [Windowsの場合]

    プログラムディレクトリ\bin\acmbackup [-suspend | -T] [-m Media] [-o] [-w] [-b Backup-Type] Device-Name [-Xdevmap Device-Map-File] [-Xflush]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -k

    参照ダンプでバックアップを行います。
    このオプションを省略した場合は、通常ダンプでバックアップを行います。
    参照ダンプでバックアップする場合、Symfowareの"rdbrtr"コマンドを用いて、バックアップする業務ボリューム内の全DSI(実表に対してその格納構造を表現するもの)に更新抑止を設定(データ書き込み不可状態)する必要があります。
    SymfoWARE以外の業務ボリュームは、このオプションを指定することはできません。

    データベーススペース単位にバックアップする場合は、このオプションを指定することはできません。

    -n

    ロググループによるバックアップを行うことを指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

    -Xdevmap

    出力先バックアップボリュームを指定してスナップショット型高速バックアップを行うことを指定します。オペランドには、業務ボリュームと出力先バックアップボリュームの組を記述した、デバイスマップファイル 名を指定します。
    このオプションを指定しない場合は、出力先バックアップボリュームは自動的に選択されます。-hオプションを使用して本コマンドをリモート実行する場合は、(Storageサーバの)デバイスマップファイル名を絶対パスで指定してください。Device-Map-Fileに指定するファイル名には、各国語文字が含まれてはいけません。

    -Xflush

    業務ボリュームのロックを実施する代わりに、業務ボリュームのファイルシステムバッファのフラッシュを実施することを指定します。本オプションを指定する場合、業務ボリュームに対する書き込み処理を事前にすべて停止する必要があります(書き込み処理を停止しない状態でバックアップを実施した場合、業務ボリュームのデータ内容は保証されません)。
    また、本オプションの代わりにバックアップ用業務ボリュームロック動作指定ファイルのBufferFlushOnlyをonに指定することでファイルシステムバッファのフラッシュを実施することもできます。詳細は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager運用手引書(Windows版)』の「バックアップ用業務ボリュームロック動作指定ファイル」を参照してください。

    -suspend

    Suspend/Resume機能を使用して同期型高速バックアップを行うことを指定します。

    本オプションは、-Tオプションが指定された場合は、指定できません。

    -T

    差分スナップショット型高速バックアップを行うことを指定します。

    同期処理が行われている場合は本オプションを指定することはできません。

    本オプションは筐体内コピー、かつ、ディスクアレイ装置がQuickOPC機能をサポートしている場合だけ有効です。

    本オプションを指定しないスナップショット型高速バックアップの場合、従来のスナップショット処理(従来のOPC)が起動されます。差分スナップショットを利用したバックアップ運用を行う場合は常に本オプションを指定する必要があります。

    本オプションは、-mオプションにTAPEが指定された場合は、指定できません。

    本オプションは、-suspendオプションが指定された場合は、指定できません。

    -b

    テープへのバックアップデータの管理方法を指定します。

    • "GEN"を指定すると、世代管理でのバックアップを行います。
    • "DAY"を指定すると、日数管理でのバックアップを行います。

    このオプションを省略した場合は、世代管理でのテープバックアップを行います。

    本オプションは、-mオプションに DISKが指定された場合は、指定できません。

    -mオプションに BOTHを指定した場合は、本オプションに“DAY”を指定することはできません。

    -m

    バックアップ先の媒体を指定できます。

    • “DISK"を指定すると、ディスクへのバックアップを行ないます。
    • “TAPE”を指定すると、テープへのバックアップを行ないます。
    • “BOTH”を指定すると、ディスクおよび、テープへのバックアップを行ないます。

    Symfowareロググループもしくはロググループ内の業務ボリュームに対して、“TAPE”を指定することはできません。

    省略時は、ディスクおよびテープにバックアップを採取します。

    -o

    OPCの実コピー完了を待ち合わせずに、テープへのバックアップデータ保存処理を開始する場合に指定します。
    実コピーと同時にテープへのバックアップデータの書き込みを始めるため、業務サーバからの業務ボリュームに対するアクセス性能に影響があります。
    本オプションは、-mオプションに“BOTH”が指定された場合、または、-mオプションが省略された場合に指定できます。
    同期型バックアップの場合には指定できません。
    本オプションを指定しない場合は、OPCの実コピー完了を待ち合わせます。

    -w

    テープ書き込み完了の待ち合わせを行わない場合に指定します。
    本オプションは、-mオプションに DISKまたは、TAPEが指定された場合は、指定できません。
    本オプションを指定しない場合は、テープへの書き込み完了を待ち合わせてからコマンドを完了します。

    ※ ディスク、テープの両方にバックアップを行う場合で、テープへは日数管理でバックアップを行いたい場合は、acmbackupで-mオプションに"DISK"を指定してディスクのみのバックアップを実行した後、acmtphistcopyで-bオプションに"DAY"を指定して日数管理のテープ履歴を作成してください。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、ブロックデバイス名を指定します。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。AdvancedCopy Managerデバイス名の詳細は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「AdvancedCopy Managerにおけるデバイスの管理方法について」を参照してください。
    Symfowareロググループ内の業務ボリュームを指定することもできます。。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に”/”を区切り文字として指定します。
    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    ロググループ(LOG01/RDB1)をディスク・テープの両方へバックアップします。テープへのバックアップは世代管理バックアップをします。コマンドはディスクへのバックアップが完了した時点で復帰します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmbackup -n -m BOTH -b GEN -w LOG01/RDB1
    LOG01/RDB1 acmbackup completed
    #

    業務ボリューム(/dev/dsk/c1t1d0s6)をテープのみへ日数管理バックアップをします。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmbackup -m TAPE -b DAY /dev/dsk/c1t1d0s6
    /dev/dsk/c1t1d0s6 acmbackup completed
    #

当コマンドでは、データを保証するために、マウントされている業務ボリュームおよびバックアップボリュームは、アンマウントしてからバックアップを行います。マウントされている業務ボリュームまたはバックアップボリュームがアンマウントできない以下のような場合は、当コマンドはエラーで終了します。

当コマンドを投入するサーバ以外のサーバから業務ボリュームがマウントされている場合、バックアップの管理者の責任において業務ボリュームをアンマウント状態にしてください。都合により業務ボリュームをアンマウントしたくない場合は、以下の手順でバックアップを行ってください。
  1. syncコマンドを実行し、業務ボリュームとファイルシステムとの同期をとります。
  2. 当コマンドを実行します。
  3. バックアップボリュームに対してfsckコマンドを実行し、ファイルシステムのチェックを行います。

次のような場合、バックアップを行うことはできません。このような場合は、出力されるメッセージの[システム管理者の処置]にしたがって対処してください。

次のような場合,出力先バックアップボリュームを指定してバックアップを実行することはできません。

ディスクバックアップを実行する前に、既にディスクバックアップポリシー設定コマンドで設定した保存世代数を満たすディスクのバックアップ履歴情報が存在する場合、バックアップ実行時にディスクのバックアップ履歴情報の中から一番古い情報を自動的に削除し、バックアップボリュームは空き状態になります。ただし、サスペンド指定バックアップまたは差分スナップショット型高速バックアップの履歴情報の場合、バックアップボリュームとのサスペンド状態またはトラッキング状態は解除されず、バックアップボリュームは使用中のままになります。

バックアップを実行して、テープバックアップ管理クラスコマンドで設定した保存世代数よりもテープのバックアップ履歴情報が多くなった場合、超過したテープのバックアップ履歴は、ディスクの場合と違い、直ちに削除されるわけではありません。一定の間隔で、「保存世代数の超過を調べて、超過した履歴があれば古い履歴を消す処理」がテープサーバ上で自動的に動作します。この処理が自動的に動作するような設定は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager テープバックアップ導入手引書』の「サーバオプションファイルの設定」を参照してください。

ディスク・テープの両方に採取する指定をした場合、ディスクへのバックアップに失敗すると、テープへのバックアップは実施せずに終了します。
反対に、テープへのバックアップが失敗した場合でも、ディスクへのバックアップは成功しています。

バックアップを実行する業務ボリュームと別の業務ボリュームとサスペンド中またはトラッキング中のバックアップボリュームを、デバイスマップファイルでバックアップ先として指定することはできません。

バックアップ実行時に注意する点として、本マニュアルの「全般的な注意事項」をご理解ください。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

次のような場合、前後処理スクリプトは実行されません。

Solarisの場合、GDS連携時は差分スナップショット型高速バックアップを行うことはできません。

業務ボリュームが、複数デバイス(マルチパーティション)で構成されるSafeFILEファイルシステムの場合、前後処理スクリプトでアンマウント/マウントを実施する方法でのバックアップはできません。
複数デバイス(マルチパーティション)構成のSafeFILEファイルシステムの場合は、バックアップを行う前にあらかじめファイルシステムのアンマウントを実施し、バックアップが完了した後ファイルシステムをマウントします。

Windowsでのバックアップに関する注意事項は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager運用手引書(Windows版)』の「各種コマンド」の章にある「バックアップ実行コマンド(swstbackup)」を参照してください。

11.1.2.2 テープコピーコマンド(acmtphistcopy)

ディスクのバックアップ履歴をテープへコピーします。

指定したディスクのバックアップ履歴のデータが格納されているバックアップボリュームのデータをテープへコピーします。コピーしたデータは、コピー元のディスクのバックアップ履歴と同じ絶対世代番号で管理されます。

ロググループを指定して当コマンドを実行した場合は、そのロググループに含まれるすべての業務ボリュームに対してバックアップ履歴をディスクからテープへコピーします。

ロググループに含まれる業務ボリュームを個別に指定することもできます。

テープバックアップポリシー設定を行っていないとバックアップ履歴のコピーを行うことはできません。

バックアップデータの管理方法(世代管理/日数管理)を指定できます。指定しない場合は、世代管理でのコピーを行います。

指定したバックアップ履歴が既に世代管理のテープの履歴が存在する場合は、世代管理指定のテープコピーを実行することはできません。この場合は、日数管理指定でテープコピーを行ってください。日数管理指定は、同じ履歴を何度でもコピーすることができます。
  1. 指定方法

    [Solaris/Linuxの場合]

    業務ボリューム指定の場合
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmtphistcopy [-b Backup-Type] [-g Generation-No | -v Version-No] Device-Name

    Symfowareロググループ指定の場合
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmtphistcopy -n [-b Backup-Type] [-g Generation-No | -v Version-No] Log-Group-Name[/RDB-Name]

    [HP-UX/AIXの場合]

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmtphistcopy [-b Backup-Type] [-g Generation-No | -v Version-No] Device-Name

    [Windowsの場合]

    プログラムディレクトリ\bin\acmtphistcopy [-b Backup-Type] [-g Generation-No | -v Version-No] Device-Name

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    ロググループによるテープコピーを行うことを指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

    -b

    テープへコピーしたデータの管理方法を指定します。

    • "GEN"を指定すると、世代管理の履歴となります。
    • "DAY"を指定すると、日数管理の履歴となります。。

    このオプションを省略した場合は、世代管理を行います。

    -g

    テープコピーするデータの相対世代番号を指定します。
    相対世代番号については、「履歴情報表示コマンド(acmhistdisp)」で確認してください。
    -vオプションと同時に指定できません。

    -v

    テープコピーするデータの絶対世代番号を指定します。
    絶対世代番号については、「履歴情報表示コマンド(acmhistdisp)」で確認してください。
    -gオプションと同時に指定できません。

    注)-g、-vオプションが指定されなかったときは、最新のディスクの履歴情報のテープコピーをします。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、ブロックデバイス名を指定します。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。AdvancedCopy Managerデバイス名の詳細は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「AdvancedCopy Managerにおけるデバイスの管理方法について」を参照してください。

    Log-Group-Name

    ロググループを指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に”/”を区切り文字として指定します。
    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)の最新のバックアップのテープコピーをバックアップします。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmtphistcopy /dev/dsk/c1t0d0s6
    /dev/dsk/c1t0d0s6 acmtphistcopy completed
    #

    ロググループ(LOG01/RDB1)の相対世代番号=2のバックアップ履歴を、日数管理を指定してテープコピーをします。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmtphistcopy -n -g 2 -b DAY L0G01/RDB1
    LOG01/RDB1 acmtphistcopy completed
    #

次のような場合、テープコピーを行うことができません。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

11.1.2.3 リストア実行コマンド(acmrestore

バックアップ履歴情報に存在するデータのリストアを実施します。ディスクのデータからリストアする場合は、OPC機能によりリストアします。テープのデータからリストアする場合は、テープからリストア先ボリュームに直接書き込みます。

テープからのリストアでは、バックアップ時にテープに退避したリカバリ制御ファイルも同時にリストアをします。

ディスク・テープどちらのデータからリストアするのかを指定できます。省略した場合は、ディスクに履歴が存在する時はディスクから、テープにのみ履歴が存在する時はテープからリストアします。

デバイス単位でのコピーを行うため、ファイル単位でリストアすることはできません。
AdvancedCopy Managerは、リストア実行コマンドを実行すると、データのコピーを行う前に、リストア前処理シェルスクリプト(OpcRestore.pre)を実行し、 データのコピーを行った後に、リストア後処理シェルスクリプト(OpcRestore.post)を実行します。このシェルスクリプトの内容については、カスタマイズすることが可能です。このシェルスクリプトの詳細は、本マニュアルの付録「バックアップ/リストア/テープコピーの前後処理」を参照してください。

業務ボリューム以外の任意のデバイスにリストアすることができます。リストア先として指定できるデバイスは以下の条件を満たす必要があります。
なお、Symfowareの業務ボリュームの場合は、元の業務ボリューム以外のデバイスにリストアすることはできません。

データベーススペースのリカバリ時には、リカバリ対象となるデータベーススペースがアクセス禁止状態になっている必要があります。アクセス禁止状態にするには、Symfowareが提供するコマンドの"rdbinh"コマンドを用いて行います。コマンドの詳細は、『Symfoware(R) Server RDB 管理者ガイド』を参照してください。

データベーススペースのリカバリ時に、アーカイブログファイルが他のデバイスに保管されている場合、リカバリ時に必要なアーカイブログ退避先名が列挙されたファイルを、リカバリを行う業務ボリュームが存在するStorageサーバに事前に準備する必要があります。ファイルの記述方法は、『Symfoware(R) Server RDB管理者ガイド』を参照してください。

『アーカイブログ退避先名が列挙されたファイル』に指定したファイルに、テープに退避されたアーカイブログ退避ファイルを記述した場合は、リカバリを行うことができません。
テープに退避されたアーカイブログを使用してリカバリを行う場合は、以下のいずれかの方法でリカバリを行ってください。
ログを適用しないリカバリを実施した後、アーカイブログを適用するには、Symfowareが提供するコマンドの"rdbmrrcv"コマンドを用いて行います。アーカイブログの適用は『Symfoware(R) Server RDB 管理者ガイド』を参照してください。

データベーススペースのリカバリ時に、“リカバリ終了点を指定した特定時点への復旧”もしくは“バックアップ時点への復旧”を行う場合、Symfowareの管理情報を復旧する処理が行われます。この処理はリカバリの実行処理の一部として実施されるため、コマンドの処理に時間がかかります。

データベーススペースのリカバリ時に、作業ディレクトリの空き容量不足等でリカバリができない場合、-wオプションで一時的に別のディレクトリを指定して再実行することにより、リカバリを行うことができます。
  1. 指定方法

    [Solaris/Linuxの場合]

    業務ボリューム指定の場合
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmrestore [-g Generation-No | -v Version-No | -t Backup-Time] [-m Media] [-r Restore-Device-Name] [-f PhysicalIP-File] [-Xgds-softcopy] Device-Name

    複数の業務ボリュームを指定して一括リカバリを実地する場合
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmrestore -bundle [-g Generation-No | -v Version-No | -t Backup-Time] [-m Media] [-a | -e EndPoint] [-l ArchiveLogFileList-FileName] [-w Work-Directory] [-nolog Work-RecCtrlFile-Directory] [-f PhysicalIP-File] [-Xgds-softcopy] DeviceListFile

    Symfowareデータベースを業務ボリューム指定でリカバリを実地する場合
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmrestore [-g Generation-No | -v Version-No | -t Backup-Time] [-m Media] [-l ArchiveLogFileList-FileName] [-w Work-Directory] [-nolog Work-RecCtrlFile-Directory] [-f PhysicalIP-File] [-Xgds-softcopy] Device-Name

    Symfowareデータベースをロググループ指定でリカバリを実地する場合
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmrestore -n [-g Generation-No | -v Version-No | -t Backup-Time] [-m Media] [-a | -e EndPoint] [-l ArchiveLogFileList-FileName] [-w Work-Directory] [-nolog Work-RecCtrlFile-Directory] [-f PhysicalIP-File] [-Xgds-softcopy] Log-Grp-Name[/RDB-Name]

    [HP-UX/AIXの場合]

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmrestore [-g Generation-No | -v Version-No | -t Backup-Time] [-m Media] [-r Restore-Device-Name] [-f PhysicalIP-File] [-Xgds-softcopy] Device-Name

    [Windowsの場合]

    プログラムディレクトリ\bin\acmrestore [-g Generation-No | -v Version-No | -t Backup-Time] [-m Media] [-r Restore-Device-Name] [-f PhysicalIP-File] [-Xgds-softcopy] Device-Name

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -g

    リストアするデータの相対世代番号を指定します。
    世代管理しているデータのリストアのみ指定できます。
    相対世代番号については、「履歴情報表示コマンド(acmhistdisp)」で確認してください。
    このオプションを指定したときは、-mオプションを指定する必要があります。
    -v, -tオプションと同時に指定できません。

    -v

    リストアするデータの絶対世代番号を指定します。
    世代管理しているデータのリストアのみ指定できます。
    絶対世代番号については、「履歴情報表示コマンド(acmhistdisp)」で確認してください。
    -g, -tオプションと同時に指定できません。

    -t

    リストアするデータの日数管理開始日時を指定します。
    日数管理しているデータのリストアのみ指定できます。
    日数管理開始日時については、「履歴情報表示コマンド(acmhistdisp)」で確認してください。
    バックアップ日時は「"YYYY/MM/DD hh:mm:ss"」の形式で指定します。
    「"YYYY/MM/DD hh:mm:ss"」は次のような形式となります。
    YYYY :年(4桁)
    MM :月(2桁)
    DD :日(2桁)
    hh :時(2桁)
    mm :分(2桁)
    ss :秒(2桁)
    -g、-v オプションと同時に指定できません。

    -mオプションにDISKを指定した場合は、指定できません。

    -m

    リストア元の媒体を指定できます。
    “DISK"を指定すると、ディスクからリストアを行ないます。
    “TAPE”を指定すると、テープからリストアを行ないます。
    省略時は、ディスクに履歴が存在する場合はディスクから、テープにのみ履歴が存在する場合はテープからリストアを行います。ただし、省略時されていても、-tオプションが指定されている場合は、テープからリストアを行います。

    -r

    業務ボリューム以外のデバイスにリストアするときに、そのリストア先のデバイス名を指定します。
    指定できるリストア先は以下のとおりです。
    Symfowareの業務ボリュームの場合は指定できません。

    -a

    リカバリ制御ファイルが管理するデータベース資源全体を、バックアップ採取時点にまでリカバリすることを指定します。
    -eオプションと同時に指定できません。
    ロググループ内の業務ボリュームを個別にリカバリする場合は指定できません。
    Symfoware以外の業務ボリュームの場合は指定できません。

    -e

    リカバリ制御ファイルが管理するデータベース資源全体を、リカバリ終了点を指定した特定の時点にまでリカバリすることを指定します。
    リカバリ終了点は、Symfowareが提供する”rdbsetrp”コマンドで指定した名称を指定します。
    -aオプションと同時に指定できません。
    -nologオプションと同時に指定できません。
    ロググループ内の業務ボリュームを個別にリカバリする場合は指定できません。
    Symfoware以外の業務ボリュームの場合は指定できません。

    -l

    Symfowareのリカバリに必要なアーカイブログ退避先名が列挙されたファイルを絶対パス名で指定します。

    アーカイブログ退避先名が列挙されたファイルは、リストアを行う業務ボリュームが存在するStorageサーバに格納されている必要があります。

    Storage管理サーバでコマンドを実行する場合、リストアを行う業務ボリュームが存在するStorageサーバに格納されている必要があります。
    -nologオプションと同時に指定できません。
    Symfoware以外の業務ボリュームの場合は指定できません。

    -w

    一時的な作業ディレクトリ名を絶対パス名で指定します。
    ディレクトリ名は、リカバリを行う業務ボリュームが存在するStorageサーバに存在している必要があります。
    Storage管理サーバでコマンドを実行する場合、リカバリを行う業務ボリュームが存在しているStorageサーバにディレクトリが存在している必要があります。
    省略した場合は、Storageサーバ構成情報設定コマンドで指定した作業ディレクトリを使用します。
    Symfoware以外の業務ボリュームの場合は指定できません。

    -n

    ロググループによるリストアを行うことを指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

    -bundle

    複数のデータベーススペースを一括してリカバリします。
    オペランドには、一括してリカバリするデータベーススペースに対応したデバイス名を列挙したファイル(DeviceListFile)を指定します。
    このオプションは、ディスクからリストアをする場合のみ指定できます。このオプションを指定したときは、-m DISKを指定する必要があります。

    -nolog

    Symfowareのリカバリ時にアーカイブログの適用を行いません。
    ログを適用する際に必要なリカバリ制御ファイルを出力するディレクトリを指定し、Symfowareのコマンド(rdbmrrcv)でログを適用する際に、このディレクトリを指定します。
    このオプションを指定してリカバリを行った場合は、Symfowareのコマンド(rdbmrrcv)でログを適用するまでデータベースを使用することはできません。

    -Xgds-softcopy

    GDS Snapshot連携のリストア時に、ソフトコピーによるリストアを行います。このオプションを指定しない場合は、OPCによるリストアを行います。

    テープの履歴をリストアする場合は、指定できません。

    -f

    Storageサーバの物理IPアドレスを記述したファイルを絶対パスで指定します。
    本オプションに指定するファイルは、コマンドを実行するサーバ上に存在する必要があります。
    本オプションは、Storageサーバが以下の条件を満たすときのみ指定してください。

    • クラスタシステムのとき
    • クラスタサービスが停止しているとき

    物理IPアドレスを記述するファイルについては、付録「クラスタサービス停止時のテープからのリストア」を参照してください。

    注)-g、-v、-tオプションが指定されなかったときは、世代管理されている最新の履歴情報のリストアをします。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、業務ボリュームのブロックデバイス名を指定します。
    Windowsの場合、業務ボリュームに対応したAdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。AdvancedCopy Managerデバイス名の詳細は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「AdvancedCopy Managerにおけるデバイスの管理方法について」を参照してください。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に”/”を区切り文字として指定します。

    RDBシステム名がない時は、省略できます。

    DeviceListFile

    一括してリカバリするデータベーススペースに対応したデバイス名を列挙したデバイスリストファイルを指定します。

    Storage管理サーバでコマンドを実行する場合、リカバリを行う業務ボリュームが存在するStorageサーバに格納されている必要があります。

    デバイスリストファイルの記述方法については、本マニュアルの「デバイスリストファイルの記述方法」を参照してください。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    相対世代番号=2のデータをリストアします(相対世代番号については、「履歴情報表示コマンド(acmhistdisp)」で表示されるデータを参照してください)。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmrestore -g 2 -m DISK /dev/dsk/c1t0d0s6
    /dev/dsk/c1t0d0s6 acmrestore completed
    #

    ロググループ(LOG01/RDB1)の相対世代番号=2のデータをリストアします(相対世代番号については、「履歴情報表示コマンド(acmhistdisp)」で表示されるデータを参照してください)。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmrestore -n -g 2 -m TAPE LOG01/RDB1
    LOG01/RDB1 acmrestore completed
    #

    日数管理の2005/02/02 06:12:55に採取したデータをリストアします。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmrestore -t "2005/02/02 06:12:55" /dev/dsk/c1t1d0s6
    /dev/dsk/c1t1d0s6 acmrestore completed
    #

    Suspend/Resume機能によるバックアップ運用を実施している業務ボリュームの場合は、サスペンド中の同期処理を削除して、リストアを実行します。サスペンド中の同期処理については、「バックアップ同期処理実行状況表示コマンド(acmsyncstat)」で表示されるデータを参照してください。同期処理のキャンセルは、「バックアップ同期処理キャンセルコマンド(acmcancelsync)」を使用して実行してください。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmsyncstat /dev/dsk/c1t0d0s6
    Server Transaction-Disk  Backup-Disk       Status    Execute
    serv1  /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s5 suspend   ----
    serv1  /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s6 executing 75%
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmcancelsync -all /dev/dsk/c1t0d0s6
    /dev/dsk/c1t0d0s6 acmcancelsync completed
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmsyncstat /dev/dsk/c1t0d0s6
    Server Transaction-Disk  Backup-Disk Status Execute
    serv1  /dev/dsk/c1t0d0s6 ----        ----   ----
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmrestore /dev/dsk/c1t0d0s6
    /dev/dsk/c1t0d0s6 acmrestore completed
    #

ファイルシステムを構築されている業務ボリュームで、特定のファイルをリストアする場合には、以下の手順で行います。
  1. バックアップボリュームをマウントします。バックアップボリュームは、バックアップ履歴一覧画面および「履歴情報表示コマンド(acmhistdisp)」で確認してください。
  2. cpコマンド等でリストアしたいファイルを複写します。
  3. バックアップボリュームをアンマウントします。
また、SafeFILEファイルシステムの場合は、以下の手順で行います。
  1. バックアップボリュームに対して、以下のように実行します。

    # sfxadm バックアップボリュームのRAWデバイス名

    # fsck -F sfxfs -o f バックアップボリュームのRAWデバイス名

  2. バックアップボリュームをマウントします。

    # mount -F sfxsfs バックアップボリューム名 マウントポイント名

  3. cpコマンド等でリストアしたいファイルを複写します。
  4. バックアップボリュームをアンマウントします

    # umount バックアップボリューム名 あるいは、マウントポイント名

当コマンドを投入するサーバ以外のサーバから業務ボリュームがマウントされている場合、バックアップの管理者の責任において業務ボリュームをアンマウント状態にしてから当コマンドを実行してください。

以下のような場合は、リストア/リカバリができません。このような場合は、出力されるメッセージの[システム管理者の処置]にしたがって対処してください。

サスペンド中またはトラッキング中のバックアップボリュームをリストア先ボリュームとして使用することはできません。

同期処理中(ECによるコピー中、等価性維持状態、サスペンド中)の業務ボリュームにリストアを実行することはできません。
リストア実行時、以下のエラーになった場合は、バックアップ同期処理キャンセルコマンドで業務ボリュームの同期処理を全てキャンセル(-allオプション指定)してからリストアを実行してください。
swst0639 コピーが実施されているため、このコマンドは実行できません。
または
swst0634 OPCが実行できません。(SCSI command busy)

リストア実行時に注意する点として、本マニュアルの「全般的な注意事項」をご理解ください。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

業務ボリュームが、複数デバイス(マルチパーティション)で構成されるSafeFILEファイルシステムの場合、前後処理スクリプトでアンマウント/マウントを実施する方法でのリストアはできません。
複数デバイス(マルチパーティション)構成のSafeFILEファイルシステムの場合は、リストアを行う前にあらかじめファイルシステムのアンマウントを実施し、リストアが完了した後ファイルシステムをマウントします。

SafeFILEファイルシステムをリストアした場合、リストア先のデバイスがマウントできないことがあります。その場合、以下の手順でマウントします。
  1. リストア先デバイスに対して、以下のように実行します。

    # sfxadm リストア先デバイスのRAWデバイス名

  2. リストア先デバイスをマウントします。

    # mount -F sfxfs リストア先デバイス名 マウントポイント名

GDSのSDXオブジェクトを運用する場合、本マニュアルの「運用できないSDXオブジェクトの構成や条件」、「SDXオブジェクトの運用の注意」を参照してください。

Windowsでのリストアに関する注意事項は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager運用手引書(Windows版)』の「各種コマンド」の章にある「リストア実行コマンド(swstrestore)」を参照してください。

11.1.2.4 リストアキャンセルコマンド(swstcancelrest

OPCによるリストアの実行をキャンセルします。

コマンドについては、各OSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書』の「各種コマンド」の章にある「リストアキャンセルコマンド(swstcancelrest)」を参照してください。

テープからのリストアをキャンセルすることはできません。

11.1.2.5 リストア実行状況表示コマンド(swstreststat

ディスクからのリストアの実行状況を表示します。

コマンドについては、各OSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書』の「各種コマンド」の章にある「リストア実行状況表示コマンド(swstreststat)」を参照してください。

テープからのリストアの実行状況は表示されません。

11.1.2.6 履歴情報表示コマンド(acmhistdisp

バックアップした履歴情報を表示します。

世代管理の情報は“Generation Management Backup”の出力の後に表示します。日数管理の情報は、“Day Management Backup”の出力の後に表示します。

  1. 指定方法

    [Solaris/Linuxの場合]

    業務ボリューム指定の場合
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmhistdisp [-l] [Device-Name]

    Symfowareロググループ指定の場合
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmhistdisp -n [-l] Log-Grp-Name[/RDB-Name]

    [HP-UX/AIXの場合]

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmhistdisp [-l] [Device-Name]

    [Windowsの場合]

    プログラムディレクトリ\bin\acmhistdisp [-l] [Device-Name]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    ロググループによるバックアップ履歴情報表示を行うことを指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

    -l

    テープへのバックアップ履歴情報を詳細に表示します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、ブロックデバイス名を指定します。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。AdvancedCopy Managerデバイス名の詳細は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「AdvancedCopy Managerにおけるデバイスの管理方法について」を参照してください。

    省略した場合は、すべての業務ボリュームのバックアップ履歴情報を表示します。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。
    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス
    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了
  5. 実行例

    すべての業務ボリュームのバックアップ履歴情報を表示します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmhistdisp
    Generation Management Backup
    Server = StrgSV01   Device = /dev/dsk/c1t0d0s6   Mount-Point = /mnt/Tran1 (ufs)
    Generation Version Backup-Date      Backup-Device        Status     Execute               Tape-Gen
             1      10 2004/11/12 22:00 /dev/dsk/c1t0d2s6    succeeded  ----                         1
             2       9 2004/11/11 22:00 /dev/dsk/c1t0d4s6    succeeded  ----                         2
          ----       8 2004/11/10 22:00 ----                 succeeded  ----                         3
    Server = StrgSV01   Device = /dev/dsk/c1t0d5s6   Mount-Point = DB1.DSB01/LOG01/RDB01 (SymfoWARE)
    Generation Version Backup-Date      Backup-Device        Status     Execute     ArcSerial Tape-Gen
             1      13 2004/11/12 23:00 /dev/dsk/c1t0d6s6    succeeded  ----        reference        1
             2      12 2004/11/11 23:00 /dev/dsk/c1t0d8s6    succeeded  ----                8        2
    
    Day Management Backup
    Server = StrgSV01 Device = /dev/dsk/c1t0d0s6 Mount-Point = /mnt/Tran1 (ufs)
    TapeCopy-Date       Backup-Date      Expiration-Date
    2004/11/01 09:35:02 2004/11/01 09:30 2004/12/01 09:35:02 
    Server=StrgSV01 Device=/dev/dsk/c1t0d5s6 Mount-Point=DB1.DSB01/LOG01/RDB01 (SymfoWARE)
    TapeCopy-Date       Backup-Date      ArcSerial Expiration-Date#

    業務ボリューム(/dev/dsk/c1t1d10s1)のバックアップ履歴情報を、-lオプションを指定して詳細表示します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmhistdisp -l /dev/dsk/c1t1d10s1
    Generation Management Backup
    Server = StrgSV01   Device = /dev/dsk/c1t1d10s1   Mount-Point = /work1 (ufs)
    Generation Version Backup-Date      Backup-Device        Status     Execute               Tape-Gen   CopyID Pool-Name        Backup-Tape
             1      10 2000/11/12 21:00 /dev/dsk/c1t0d2s6    excuting   75%                       ----     ---- ----             ----
             2       9 2000/11/11 21:00 /dev/dsk/c1t0d4s6    succeeded  ----                         2        1 TapePool4        LT00059
     
    Day Management Backup
    Server = StrgSV01 Device = /dev/dsk/c1t1d10s1 Mount-Point = /work1 (ufs)
    TapeCopy-Date       Backup-Date      Expiration-Date     Pool-Name        Backup-Tape
    2004/03/01 10:35:02 2004/03/01 10:30 2004/03/08 10:35:02 TapePool5        LT00040#

    世代管理バックアップに関する表示内容は、次に示す通りです。

    キーワード

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Device

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、デバイス名を表示します。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を表示します。

    Mount-Point

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、デバイスのマウントポイント名を表示し、括弧内にファイルシステムタイプを表示します。
    Windowsの場合、デバイスのドライブ文字を表示します。括弧内には、そのデバイスのファイルシステムタイプを表示します。

    デバイスがSymfoware用の業務ボリュームの場合は、Symfowareのデータベーススペース名とロググループ名、RDBシステム名を表示し、括弧内に"SymfoWARE"を表示します。

    Generation

    バックアップデータの相対世代番号を表示します。

    Version

    絶対世代番号を表示します。
    ディスクのバックアップデータのみ表示されます。

    Backup-Date

    バックアップが完了した日時を表示します。
    「YYYY /MM /DD hh:mm 」形式で表示されます。
    YYYY は西暦、MM は月、DD は日、hh は時、mm は分を示します。
    ディスクのみ、もしくはディスク・テープの両方へのバックアップを行った場合は、表示日時はStorageサーバ上のシステム日時が適用されます。
    テープのみへのバックアップを行った場合は、表示日時はテープサーバ上のシステム日時が適用されます。

    Backup-Device

    バックアップしたバックアップボリューム名を表示します。
    ディスクのバックアップデータのみ表示されます。

    Status

    実コピーの実行状況を、以下に表す文字列で表示します。
    ”succeeded”:OPCによるコピーが完了しています。
    ”executing”:OPCによるコピーを実行しています。
    ”failed”:OPCによるコピーがエラーにより中断しています。
    ”halt”:OPCによるコピーがhalt状態です。
    ”gds-error":GDSによるコピーが異常終了しています。
    ディスクのバックアップデータのみ表示されます。

    Execute

    Status欄が、"executing"のとき、コピーされた割合についてパーセンテージで表します。"executing"以外のときは、"----"で表示します。

    ディスクのバックアップデータのみ表示されます。

    ArcSerial

    アーカイブログ通番を表示します。
    参照ダンプによるバックアップを行った履歴情報の場合は、"reference"を表示します。
    Symfoware用の業務ボリューム以外の場合は、表示されません。
    バックアップ履歴情報が存在しない場合は、表示されません。

    Tape-Gen

    テープバックアップデータの相対世代番号です。
    バックアップの最新のバックアップ履歴を“1”として、対象のバックアップ履歴が相対的に何世代前のものかを示します。
    テープのバックアップデータのみ表示されます。

    CopyID

    テープコピーID (1固定)を表示します。
    テープのバックアップデータのみ表示します。
    -lオプションを指定した場合にのみ表示されます。

    Pool-Name

    テープバックアップを行った、ストレージ・プール名を表示します。
    テープのバックアップデータのみ表示します。
    -lオプションを指定した場合にのみ表示されます。

    Backup-Tape

    テープバックアップ先のテープ名を表示します。複数存在する場合はカンマ(,)区切りで表示します。
    テープのバックアップデータのみ表示します。
    -lオプションを指定した場合にのみ表示されます。

    日数管理バックアップに関する表示内容は、次に示す通りです。

    キーワード

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Device

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、デバイス名を表示します。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を表示します。

    Mount-Point

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、デバイスのマウントポイント名を表示し、括弧内にファイルシステムタイプを表示します。
    Windowsの場合、デバイスのドライブ文字を表示します。括弧内には、そのデバイスのファイルシステムタイプを表示します。

    デバイスがSymfoware用の業務ボリュームの場合は、Symfowareのデータベーススペース名とロググループ名、RDBシステム名を表示し、括弧内に"SymfoWARE"を表示します。

    TapeCopy-Date

    日数管理テープバックアップの日数管理開始時間を表示します。
    「YYYY /MM /DD hh:mm:ss 」形式で表示されます。
    YYYY は西暦、MM は月、DD は日、hh は時、mm は分、ssは秒を示します。
    表示日時は、テープサーバ上の日時が適用されます。

    Backup-Date

    バックアップが完了した日時を表示します。
    「YYYY /MM /DD hh:mm 」形式で表示されます。
    YYYY は西暦、MM は月、DD は日、hh は時、mm は分を示します。
    ディスクのみ、もしくはディスク・テープの両方へのバックアップを行った場合は、表示日時はStorageサーバ上のシステム日時が適用されます。
    テープのみへのバックアップを行った場合は、表示日時はテープサーバ上のシステム日時が適用されます。

    ArcSerial

    アーカイブログ通番を表示します。
    参照ダンプによるバックアップを行った履歴情報の場合は、"reference"を表示します。
    Symfoware用の業務ボリューム以外の場合は、表示されません。
    バックアップ履歴情報が存在しない場合は、表示されません。

    Expiration-Date

    日数管理のテープバックアップが有効期限切れとなり日時を表示します。
    「YYYY /MM /DD hh:mm:ss 」形式で表示されます。
    YYYY は西暦、MM は月、DD は日、hh は時、mm は分、ssは秒を示します。
    表示日時は、テープサーバ上の日時が適用されます。
    テープバックアップ管理クラスの保持日数に“NoLimit”を指定した場合は、“Never”と表示されます。

    Pool-Name

    テープバックアップを行った、ストレージ・プール名を表示します。
    -lオプションを指定した場合にのみ表示されます。

    Backup-Tape

    テープバックアップ先のテープ名を表示します。複数存在する場合はカンマ(,)区切りで表示します。
    -lオプションを指定した場合にのみ表示されます。

"Status"欄に表示される状態が"failed"または"halt"の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、「バックアップ中に発生したハードウェア障害等の対処方法」を参照して対処してください。

"Status"欄に表示される状態が"gds-error"の場合、GDSにトラブルが発生したと考えられます。GDSのトラブルの原因を取り除いた後、以下の処理を行って対処してください。

11.1.2.7 履歴情報削除コマンド(acmhistdel

バックアップの履歴情報を削除します。

ディスクのバックアップ履歴の場合、削除された履歴のバックアップボリュームは解放され、空きバックアップボリュームになります。

テープのバックアップ履歴の場合、削除された履歴のテープの領域が空きとなります。ただし、空きとなった領域の後ろにバックアップデータが存在する場合は、その領域は再利用されません。

Symfoware用の業務ボリュームの履歴情報を削除する場合、リカバリ制御ファイルについても削除されます。

ディスク・テープの両方にバックアップ履歴が存在する場合、どちらかのみ削除することもできます。

履歴情報表示コマンド(acmhistdisp)」で、"Status"欄に表示される状態が"failed"の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、「バックアップ中に発生したハードウェア障害等の対処方法」を参照して対処してください。

Symfoware用の業務ボリュームのバックアップ履歴情報を削除する場合、リカバリ制御ファイルについても削除されます。
  1. 指定方法

    [Solaris/Linuxの場合]

    業務ボリューム指定の場合
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmhistdel {-g Generation | -v Version | -z} -m DISK [-emergency] Device-Name
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmhistdel {-g Generation | -v Version | -t TapeCopy-Date | -z} -m TAPE Device-Name
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmhistdel {-g Generation | -v Version| -z} [-m BOTH] [-emergency] Device-Name

    Symfowareロググループ指定の場合
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmhistdel -n {-g Generation | -v Version | -z} -m DISK [-emergency] Log-Grp-Name[/RDB-Name]
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmhistdel -n {-g Generation | -v Version | -t TapeCopy-Date | -z} -m TAPE Log-Grp-Name[/RDB-Name]
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmhistdel -n {-g Generation | -v Version| -z} [-m BOTH] [-emergency] Log-Grp-Name[/RDB-Name]


    [HP-UX/AIXの場合]

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmhistdel {-g Generation | -v Version | -z} -m DISK [-emergency] Device-Name
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmhistdel {-g Generation | -v Version | -t TapeCopy-Date | -z} -m TAPE Device-Name
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmhistdel {-g Generation | -v Version| -z} [-m BOTH] [-emergency] Device-Name

    [Windowsの場合]

    プログラムディレクトリ\bin\acmhistdel {-g Generation | -v Version | -z} -m DISK [-emergency] Device-Name
    プログラムディレクトリ\bin\acmhistdel {-g Generation | -v Version | -t TapeCopy-Date | -z} -m TAPE Device-Name
    プログラムディレクトリ\bin\acmhistdel {-g Generation | -v Version| -z} [-m BOTH] [-emergency] Device-Name

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -g

    削除する世代管理のバックアップ履歴情報の相対世代番号を指定します。
    この本オプションを指定する場合は、-m オプションを指定する必要があります。
    -v、-z、-tオプションと同時に指定することはできません。
    相対世代番号については、履歴情報表示コマンド(acmhistdisp)で確認してください。

    -v

    削除する世代管理のバックアップ履歴情報の絶対世代番号を指定します。
    -g、-z、-tオプションと同時に指定することはできません。
    絶対世代番号については、履歴情報表示コマンド (acmhistdisp)で確認してください。

    -t

    削除する日数管理のバックアップ履歴のバックアップ日時を指定します。
    バックアップ日時については、バックアップ履歴表示コマンド(acmhistdisp)で確認してください。
    バックアップ日時は「"YYYY/MM/DD hh:mm:ss"」の形式で指定します。
    「"YYYY/MM/DD hh:mm:ss"」は次のような形式となります。
    YYYY :年(4桁)
    MM :月(2桁)
    DD :日(2桁)
    hh :時(2桁)
    mm :分(2桁)
    ss :秒(2桁)
    -g、-v、-z オプションと同時に指定できません。

    -z

    すべてのバックアップ履歴情報を削除することを指定します。
    -g、-v、-t オプションと同時に指定することはできません。

    -n

    ロググループによるバックアップ履歴削除を行うことを指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

    -m

    削除するバックアップデータの世代のうち、どの媒体に格納されたデータを削除するかをMediaに指定します。

    • “DISK”を指定すると、ディスクに保存されたバックアップデータとその履歴情報を削除します。
    • “TAPE”を指定すると、テープに保存されたバックアップデータとその履歴情報を削除します。
    • “BOTH”を指定すると、ディスクとテープの両方に保存されたバックアップデータとその履歴情報を削除します。

    テープに保存されたバックアップデータが複数ある場合、そのすべてが削除されます。
    このオプションを省略すると、ディスクとテープの両方に保存されたバックアップデータとその履歴情報を削除します。

    BOTHは、同時に-vもしくは-zオプションを指定した場合のみ指定可能です。

    -emergency

    緊急操作モードで動作します。
    この場合、OPCのセション確認は行われません。
    -mオプションにTAPEを指定した場合は指定できません。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、ブロックデバイス名を指定します。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。AdvancedCopy Managerデバイス名の詳細は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「AdvancedCopy Managerにおけるデバイスの管理方法について」を参照してください。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に”/”を区切り文字として指定します。
    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス
    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了
  5. 実行例

    業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)の絶対世代番号10のバックアップ履歴を削除します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmhistdel -v 10 /dev/dsk/c1t0d0s6
    /dev/dsk/c1t0d0s6 acmhistdel completed
    #

    業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)の相対世代番号2のディスクのバックアップ履歴を削除します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmhistdel -g 2 -m DISK /dev/dsk/c1t0d0s6
    /dev/dsk/c1t0d0s6 acmhistdel completed
    #

    ロググループ(LOG01/RDB1)の日数管理開始時間が「2005年2月2日 6時12分55秒」のバックアップ履歴情報を削除します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmhistdel -n -t "2005/02/02 06:12:55" LOG01/RDB1
    /dev/dsk/c1t0d5s3 acmhistdel completed
    /dev/dsk/c1t0d5s4 acmhistdel completed
       :
    LOG01/RDB1 acmhistdel completed
    #

次のような場合、バックアップ履歴情報を削除することはできません。

コピー・ストレージ・プールを設定して複数のストレージ・プールに同時書き込みを行った履歴を、ストレージ・プール単位で削除することはできません。

緊急操作モードで実行した場合、OPCのセション確認およびセションキャンセルは行われません。エラーサスペンド状態やhalt状態になっているOPCセションが存在していた場合は、管理されないセションが残るため、GRmgr、ETERNUSmgr、GDS等を使用してセションをキャンセルする必要があります。

サスペンド中の履歴情報を削除しても、同期処理(ECセション)は解除されません。
トラッキング中の履歴情報を削除しても、トラッキング処理(OPCセッション)は解除されません。

サスペンド指定で同期型高速バックアップを行った場合は、履歴削除後もバックアップボリュームは使用中の状態になります。
差分スナップショット型高速バックアップを行った場合は、履歴削除後もバックアップボリュームは使用中の状態になります。

差分スナップショット型高速バックアップ運用でないときは、OPC物理コピーが完了していない履歴情報を削除した場合、削除した履歴の物理コピーは中断されます。この場合、バックアップボリューム内のデータはコピー途中の不完全な状態となります。
履歴情報を削除した時点でバックアップボリュームは未使用状態となり、その後のバックアップで使用可能な状態となります。
差分スナップショット型高速バックアップ運用の場合は、OPC物理コピーが完了していない履歴情報を削除しても、削除した履歴の物理コピーは継続されます。
履歴情報の削除後もバックアップボリュームは使用中の状態であり、その後の当該業務ボリュームのバックアップで使用可能な状態となります。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

GDSのSDXオブジェクトを運用する場合、本マニュアルの「運用できないSDXオブジェクトの構成や条件」、「SDXオブジェクトの運用の注意」を参照してください。

11.1.2.8 バックアップ同期処理開始コマンド(acmstartsync

バックアップ同期処理(ECによるディスク間のコピー)を開始します。

ロググループ名を指定して本コマンドを実行した場合、そのロググループに含まれる業務ディスクすべてに対してバックアップ同期処理を実行します。途中でコマンドが異常終了した場合は、それまでに実行されたバックアップ同期処理はキャンセルされます。ただし、コマンド実行前にサスペンド状態だった場合は、異常終了しても同期処理をキャンセルしません。

また本コマンドは、ロググループに含まれる業務ボリュームを個別に指定して実行することができます。

GDSの業務ボリュームの場合は、ソフトコピーによって同期処理を行うこともできます。

  1. 指定方法

    [Solaris/Linuxの場合]

    業務ボリューム指定の場合
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmstartsync [-Xgds-softcopy | -Xgds-selectcopy] Device-Name [-Xdevmap Device-Map-File]

    Symfowareロググループ指定の場合
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmstartsync [-Xgds-softcopy | -Xgds-selectcopy] -n Log-Group-Name [/RDB-NAME][-Xdevmap Device-Map-File]

    [HP-UX/AIXの場合]

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmstartsync [-Xgds-softcopy | -Xgds-selectcopy] Device-Name [-Xdevmap Device-Map-File]

    [Windowsの場合]

    プログラムディレクトリ\bin\acmstartsync [-Xgds-softcopy | -Xgds-selectcopy] Device-Name [-Xdevmap Device-Map-File]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -Xgds-softcopy

    SDXオブジェクトのバックアップ同期処理をアドバンスト・コピー機能ではなくソフトコピー機能を使用して開始することを指定します。
    アドバンスト・コピー機能使用時に本オプションを指定して差分コピーを開始すると、アドバンスト・コピー処理が停止され、ソフトコピー処理が実施されます。
    本オプションはGDS Snapshot連携機能を使用している場合に指定します。

    -Xgds-selectcopy

    SDXオブジェクトのコピー処理方式をGDSに選択させることを指定します。
    本オプションはGDS Snapshot連携機能を使用している場合に指定します。

    -n

    ロググループに対してバックアップ同期処理開始を行うことを指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

    -Xdevmap

    出力先バックアップボリュームを指定してバックアップ同期処理を開始することを指定します。オペランドには、業務ボリュームと出力先バックアップボリュームの組を記述した、デバイスマップファイル 名を指定します。このオプションを指定しない場合は、出力先バックアップボリュームは自動的に選択されます。Device-Map-Fileに指定するファイル名には、各国語文字が含まれてはいけません。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、ブロックデバイス名を指定します。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。AdvancedCopy Managerデバイス名の詳細は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「AdvancedCopy Managerにおけるデバイスの管理方法について」を参照してください。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。
    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)のバックアップ同期処理を開始します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmstartsync /dev/dsk/c1t0d0s6
    /dev/dsk/c1t0d0s6 acmstartsync completed
    #

    ロググループ(LOG01/RDB1)のバックアップ同期処理を開始します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmstartsync -n LOG01/RDB1
    LOG01/RDB1 acmstartsync completed
    #

    SDXオブジェクトの論理ボリューム(/dev/sfdsk/CLS01/dsk/VOL01)のバックアップ同期処理を開始します。コピー処理方式は、ソフトコピーを利用します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmstartsync -Xgds-softcopy /dev/sfdsk/CLS01/dsk/VOL01
    /dev/sfdsk/CLS01/dsk/VOL01 acmstartsync completed
    #

    SDXオブジェクトの論理ボリューム(/dev/sfdsk/CLS01/dsk/VOL01)のバックアップ同期処理を開始します。コピー処理方式は、GDSに選択させます。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmstartsync -Xgds-selectcopy /dev/sfdsk/CLS01/dsk/VOL01
    /dev/sfdsk/CLS01/dsk/VOL01 acmstartsync completed
    #

バックアップ同期処理中の業務ボリュームまたはロググループに対してバックアップ同期処理開始コマンドを実行した場合は、通報メッセージ「swst0301 既にバックアップ同期処理中です。」(ロググループの場合のメッセージIDはswst0302)を出力して終了します(終了ステータスは正常終了です)。

次のような場合、バックアップ同期処理を開始することはできません。このような場合は、出力されるメッセージの[システム管理者の処置]にしたがって対処してください。

同期処理を開始する際、業務ボリュームにサスペンド中のバックアップボリュームが存在する場合は、バックアップ先として優先的に選択されて、同期処理を再開(差分コピーを開始)します。業務ボリュームにサスペンド中のバックアップボリュームが存在しない場合は、同期処理(全面コピー)を開始します。

同期処理を開始する業務ボリュームとサスペンド中のバックアップボリュームは、使用中状態になっていてもバックアップ先として使用できます。

同期処理を開始する業務ボリューム以外の業務ボリュームとサスペンド中のバックアップボリュームを、デバイスマップファイルでバックアップ先として指定することはできません。

次のような場合,出力先バックアップボリュームを指定してバックアップ同期処理を開始することはできません。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

GDSのSDXオブジェクトを運用する場合、本マニュアルの「運用できないSDXオブジェクトの構成や条件」、「SDXオブジェクトの運用の注意」を参照してください。

11.1.2.9 バックアップ同期処理キャンセルコマンド(acmcancelsync

ECによるコピー中または等価性維持状態のバックアップ同期処理をキャンセルします。

ECコピー中または等価性維持状態またはサスペンド中のバックアップボリュームを指定して同期処理をキャンセルすることができます。また、全同期処理のキャンセルを指定すると、サスペンド状態を含むすべてのバックアップ同期処理をキャンセルします。

バックアップ同期処理実行中に何らかの異常を検出した場合、コピーは正常に終了しません。その場合、本コマンドを用いてバックアップ同期処理をキャンセルします。異常発生の有無については、「バックアップ同期処理実行状況表示コマンド(acmsyncstat)」で確認することができます。

本コマンドは、ロググループに含まれる業務ボリュームを個別に指定してバックアップ同期処理をキャンセルすることができます。

  1. 指定方法

    [Solaris/Linuxの場合]

    業務ボリューム指定の場合
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmcancelsync [-emergency] [-bd Backup-Device-Name | -all] Device-Name

    Symfowareロググループ指定の場合
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmcancelsync [-emergency] -n Log-Group-Name[/RDB-NAME] [-all]

    [HP-UX/AIXの場合]

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmcancelsync [-emergency] [-bd Backup-Device-Name | -all] Device-Name

    [Windowsの場合]

    プログラムディレクトリ\bin\acmcancelsync [-emergency] [-bd Backup-Device-Name | -all] Device-Name

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    ロググループに対するバックアップ同期処理のキャンセルを行います。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

    -emergency

    緊急操作モードで動作します。
    この場合、ECのセション確認およびセションキャンセルは行われません。

    -bd

    特定のバックアップボリュームに対する同期処理のキャンセルを行います。この場合、オペランドにバックアップボリューム名を指定します。-nオプション、-allオプションと同時に指定することはできません。

    -all

    業務ボリュームに設定されているすべての同期処理のキャンセルを行います。-bdオプションと同時に指定することはできません。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、ブロックデバイス名を指定します。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。AdvancedCopy Managerデバイス名の詳細は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「AdvancedCopy Managerにおけるデバイスの管理方法について」を参照してください。

    Log-Group-Name

    ロググループを指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に”/”を区切り文字として指定します。
    RDBシステム名がない時は、省略できます。

    Backup-Device-Name

    コピー先のバックアップボリューム名を指定します。
    指定するデバイスは、ブロックデバイス名を指定します。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)のバックアップ同期処理をキャンセルします。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmcancelsync  /dev/dsk/c1t0d0s6
    /dev/dsk/c1t0d0s6 acmcancelsync completed
    #

    業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)のバックアップ同期処理を緊急操作モードでキャンセルします。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmcancelsync -emergency /dev/dsk/c1t0d0s6
    /dev/dsk/c1t0d0s6 acmcancelsync completed
    #

    ロググループ(LOG01/RDB1)のバックアップ同期処理をキャンセルします。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmcancelsync -n LOG01/RDB1
    LOG01/RDB1 acmcancelsync completed
    #

    業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)からバックアップボリューム(/dev/dsk/c1t0d2s6)に設定されているバックアップ同期処理をキャンセルします。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmsyncstat /dev/dsk/c1t0d0s6
    Server Transaction-Disk  Backup-Disk       Status    Execute
    srv2 /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s5 suspend   ----
    srv2 /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s6 executing 75%
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmcancelsync /dev/dsk/c1t0d0s6 -bd /dev/dsk/c1t0d2s6
    /dev/dsk/c1t0d0s6 acmcancelsync completed
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmsyncstat /dev/dsk/c1t0d0s6
    Server Transaction-Disk  Backup-Disk       Status  Execute
    srv2 /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s5 suspend ----
    #

    業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)に設定されているすべてのバックアップ同期処理をキャンセルします。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmsyncstat /dev/dsk/c1t0d0s6
    Server Transaction-Disk  Backup-Disk       Status    Execute
    srv2 /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s5 suspend   ----
    srv2 /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s6 executing 75%
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmcancelsync /dev/dsk/c1t0d0s6 -all
    /dev/dsk/c1t0d0s6 acmcancelsync completed
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmsyncstat /dev/dsk/c1t0d0s6
    Server Transaction-Disk  Backup-Disk Status Execute
    srv2 /dev/dsk/c1t0d0s6 ----        ----   ----
    #

緊急操作モードで実行した場合、ECのセションキャンセルは行われません。ECセションが存在していた場合は、管理されないセションが残るため、GRmgr、ETERNUSmgr、GDS等を使用してセションをキャンセルする必要があります。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

GDSのSDXオブジェクトを運用する場合、本マニュアルの「運用できないSDXオブジェクトの構成や条件」、「SDXオブジェクトの運用の注意」を参照してください。

11.1.2.10 バックアップ同期処理実行状況表示コマンド(acmsyncstat)

バックアップ同期処理の実行状況(コピー中、等価性維持状態、サスペンド状態)を表示します。

1つの業務ボリュームに複数の同期処理が存在する場合、すべての同期処理の状態を表示します。

  1. 指定方法

    [Solaris/Linuxの場合]

    業務ボリューム指定の場合
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmsyncstat [Device-Name]

    Symfowareロググループ指定の場合
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmsyncstat -n Log-Group-Name[/RDB-Name]

    [HP-UX/AIXの場合]

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmsyncstat [Device-Name]

    [Windowsの場合]

    プログラムディレクトリ\bin\acmsyncstat [Device-Name]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    ロググループに対するバックアップ同期処理の実行状況表示を指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、ブロックデバイス名を指定します。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。AdvancedCopy Managerデバイス名の詳細は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「AdvancedCopy Managerにおけるデバイスの管理方法について」を参照してください。

    省略した場合は、すべての業務ボリュームのバックアップ同期処理実行状況を表示します。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に”/”を区切り文字として指定します。
    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    業務ボリューム(/dev/dsk/c1t0d0s6)のバックアップ同期処理状況を表示します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmsyncstat /dev/dsk/c1t0d0s6
    Server Transaction-Disk  Backup-Disk       Status    Execute
    srv1 /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s5 suspend   ----
    srv1 /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s6 executing 75% 
    #

    全業務ボリュームの情報を表示します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmsyncstat
    Server Transaction-Disk  Backup-Disk       Status     Execute
    srv1 /dev/dsk/c1t0d0s3 /dev/dsk/c1t0d2s1 suspend    ----
    srv1 /dev/dsk/c1t0d0s3 /dev/dsk/c1t0d2s3 executing  75%
    srv1 /dev/dsk/c1t0d0s3 /dev/dsk/c1t0d3s3 suspend    ----
    srv1 /dev/dsk/c1t0d1s3 /dev/dsk/c1t0d3s5 equivalent 100%
    srv1 /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d2s6 failed     ----
    srv1 /dev/dsk/c1t0d1s4 ----              ----       ----
    #

    ロググループ(LOG01/RDB1)のバックアップ同期処理状況を表示します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmsyncstat  -n LOG01/RDB1
    Server Transaction-Disk  Backup-Disk       Status    Execute
    srv2 /dev/dsk/c1t0d5s6 /dev/dsk/c1t0d7s6 executing 75%
    srv2 /dev/dsk/c1t0d5s3 /dev/dsk/c1t0d7s3 executing 10%
      :
    #

    表示される内容を以下に示します。

    タイトル

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Transaction-Disk

    業務ボリューム名を表示します。

    Backup-Disk

    バックアップボリューム名を表示します。
    バックアップ同期処理中でないときは、"----"を表示します。

    Status

    実行状態を表示します。
    "----":バックアップ同期処理中ではありません。

    "executing":実行中かつ等価性維持状態前です。

    "equivalent":等価性維持状態です。

    "suspend":ECがサスペンド状態またはGDSのソフトコピーが一時停止状態です。
    "failed":バックアップ同期処理が異常終了しています。
    "nosession":セションが存在しません。(資源情報不一致)
    "halt":バックアップ同期処理がhalt状態です。
    "gds-error":GDSによるコピーが異常終了しています。

    Execute

    ECまたはGDSのソフトコピー実行状況のパーセンテージ表示(0〜100%)を表示します。
    サスペンド中のとき、またはバックアップ同期処理中でないときは、"----"を表示します。

実行状態("Status"欄に表示される状態)が"failed"または"halt"の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、「バックアップ中に発生したハードウェア障害等の対処方法」を参照して対処してください。

実行状態("Status"欄に表示される状態)が"nosession"の場合、資源情報に不整合が考えられます。資源整合コマンド(swstsrsemtch)を用いて資源情報の不整合を取り除いてください。

"Status"欄に表示される状態が"gds-error"の場合、GDSにトラブルが発生したと考えられます。GDSのトラブルの原因を取り除いた後、以下の処理を行って対処してください。

11.1.2.11 実行状態表示コマンド(acmexecstat

各業務ボリュームで実施されているコマンドの実行状態を表示します。OPC/ECまたはGDSのソフトコピーが実行中の場合は、その実行状況を表示します。テープへのバックアップ/リストアが実行中の場合は、その実行状況を表示します。世代管理の情報は“Generation Management Backup”の出力の後に表示します。日数管理の情報は、“Day Management Backup”の出力の後に表示します。

  1. 指定方法

    [Solaris/Linuxの場合]

    業務ボリューム指定の場合
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmexecstat [Device-Name]

    Symfowareロググループ指定の場合
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmexecstat -n Log-Group-Name[/RDB-NAME]


    [HP-UX/AIXの場合]

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmexecstat [Device-Name]

    [Windowsの場合]

    プログラムディレクトリ\bin\acmexecstat [Device-Name]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    ロググループに対する実行状態表示を指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、ブロックデバイス名を指定します。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。AdvancedCopy Managerデバイス名の詳細は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「AdvancedCopy Managerにおけるデバイスの管理方法について」を参照してください。

    省略した場合は、すべての業務ボリュームの実行状態を表示します。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。
    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    業務ボリュームの実行状態を表示します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmexecstat 
    Generation Management Backup
    Server Device            Last-Backup-Date DiskInterval Status Mount-Point (Method) DiskExecute  TapeInterval  TapeExecute
    server1 /dev/dsk/c1t0d0s3 2004/12/11 12:20 OK          IDLE   /usr1 (ufs)             ----         OK     ----
    server1 /dev/dsk/c1t0d0s4 2004/12/10 12:20 DELAY=1     IDLE   /usr2 (ufs)             sync(22%)    OK     Writing(50%)
    server1 /dev/dsk/c1t0d0s5 2004/12/09 12:20 DELAY=2     IDLE   /usr3 (ufs)            snapshot(45%) OK     Writing(10%)
    
    Day Management Backup
    Server Device            Last-Backup-Date Status Mount-Point (Method)  TapeInterval  TapeExecute
    server1 /dev/dsk/c1t0d0s3 2004/12/11 12:20 IDLE   /usr1 (ufs)         OK     ----
    server1 /dev/dsk/c1t0d0s4 2004/12/10 12:20 IDLE   /usr2 (ufs)       OK     ----
    server1 /dev/dsk/c1t0d0s5 2004/12/09 12:20 IDLE   /usr3 (ufs)       OK     ----
    #

    表示される内容を以下に示します。

    キーワード

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Device

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、デバイス名を表示します。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を表示します。

    Last-Backup-Date

    最後にバックアップした日時を表示します。
    ※ バックアップ実行コマンドの受付時間を表示します。

    DiskInterval

    最後にバックアップを取得した日から間隔日数に指定した日数が経過した場合、その日数が超過した日から何日経過しているかを、"DELAY=経過日数" の形式で表示します。超過していない場合は、"OK" を表示します。

    Status

    業務ボリュームに対して実行中処理の有無を表示します。実行中の場合は“EXEC”を、そうでない場合は“IDLE”を表示します。

    Mount-Point (Method)

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、業務ボリュームのマウントポイント名を表示し、括弧内にファイルシステムタイプを表示します。
    Windowsの場合、デバイスのドライブ文字を表示します。括弧内には、そのデバイスのファイルシステムタイプを表示します。

    業務ボリュームがSymfoware用の業務ボリュームの場合は、Symfowareのデータベーススペース名とロググループ名、RDBシステム名を表示し、括弧内に"SymfoWARE"を表示します。
    マウントポイントが存在しない場合は“ ---- (----)”を表示します。

    DiskExecute

    実行中コマンド名、あるいはコピーの進捗率を表示します。

    "----"

    :コマンド/OPC/EC等、何も動作していない状態

    "swststartsync"

    :バックアップ同期処理開始コマンドを処理している状態

    "swstcancelsync"

    :バックアップ同期処理キャンセルコマンドを処理している状態

    "swstbackup"

    :バックアップ実行コマンドを処理している状態

    "swstrestore"

    :リストア実行コマンドを処理している状態

    "swstcancelrest"

    :リストアキャンセルコマンドを処理している状態

    "swstbkpolset"

    :バックアップポリシー設定コマンドを処理している状態

    "swstbkpoldel"

    :バックアップポリシー削除コマンドを処理している状態

    "swsthistdel"

    :履歴情報削除コマンドを処理している状態

    “swstcanceltrk”

    :トラッキングキャンセルコマンドを処理している状態

    "sync(xxx%)"

    :バックアップ同期処理の進捗率

    "sync(failed)"

    :ECが異常終了している状態

    "sync(halt)"

    :ECがhalt状態

    "snapshot(xxx%)"

    :OPCによるバックアップの進捗率

    "snapshot(failed)"

    :OPCによるバックアップが異常終了している状態

    "snapshot(halt)"

    :OPCによるバックアップがhalt状態

    "restore(xxx%)"

    :リストアの進捗率

    "restore(failed)"

    :OPCによるリストアが異常終了している状態

    "restore(halt)"

    :OPCによるリストアがhalt状態

    "gds-error"

    :GDSによるコピーが異常終了している状態

    TapeInterval

    最後にバックアップを取得した日から、テープバックアップポリシーで設定した間隔日数(世代管理の場合は、“間隔日数(世代管理)”、日数管理の場合は、“間隔日数(日数管理)”)を経過した場合、その日数が超過した日から何日経過しているかを、“DELAY=経過日数” の形式で表示します。超過していない場合は、“OK” を表示します。

    TapeExecute

    テープへの書き込み、又はテープからの読み込みの進捗率を表示します。

    "----"

    :テープからの書き込み、読み込み処理を行っていない状態

    "Writing(xxx%)"

    :テープ書き込みの進捗率(0%〜100%)

    "Reading(xxx%)"

    :テープ読み込みの進捗率(0%〜100%)

    "Waiting-tape(xxx%)"

    :テープ待ちの状態。テープ書き込みまたは読み込みの進捗率(0%〜100%)

    業務ボリュームに対して複数の処理が行われている場合(例:スナップショット型高速バックアップのコピー中にバックアップ同期処理開始コマンドを投入した等)のDiskExecute, TapeExecute欄の表示は、以下の規則に基づいて行われます。

    日数管理バックアップに関する表示内容は、次に示す通りです。

    キーワード

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Device

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、デバイス名を表示します。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を表示します。

    Last-Backup-Date

    最後にバックアップした日時を表示します。

    ※ バックアップ実行コマンドの受付時間を表示します。

    Status

    業務ボリュームに対して実行中処理の有無を表示します。実行中の場合は“EXEC”を、そうでない場合は“IDLE”を表示します。

    Mount-Point (Method)

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、業務ボリュームのマウントポイント名を表示し、括弧内にファイルシステムタイプを表示します。
    Windowsの場合、デバイスのドライブ文字を表示します。括弧内には、そのデバイスのファイルシステムタイプを表示します。

    業務ボリュームがSymfoware用の業務ボリュームの場合は、Symfowareのデータベーススペース名とロググループ名、RDBシステム名を表示し、括弧内に"SymfoWARE"を表示します。

    マウントポイントが存在しない場合は“ ---- (----)”を表示します。

    TapeInterval

    最後にバックアップを取得した日から、テープバックアップポリシーで設定した間隔日数(世代管理の場合は、“間隔日数(世代管理)”、日数管理の場合は、“間隔日数(日数管理)”)を経過した場合、その日数が超過した日から何日経過しているかを、“DELAY=経過日数” の形式で表示します。超過していない場合は、“OK” を表示します。

    TapeExecute

    テープへの書き込み、又はテープからの読み込みの進捗率を表示します。

    "----"

    :テープからの書き込み、読み込み処理を行っていない状態

    Writing(xxx%)

    :テープ書き込みの進捗率(0%〜100%)

    Reading(xxx%)

    :テープ読み込みの進捗率(0%〜100%)

    Waiting-tape(xxx%)

    :テープ待ちの状態。テープ書き込みまたは読み込みの進捗率(0%〜100%)

サスペンド指定で同期型高速バックアップを行った場合は、"DiskExecute"欄には何も動作していない状態("----")が表示されます

"DiskExecute"欄に表示される状態が、"sync(failed)"、"snapshot(failed)"、"restore(failed)"、"sync(halt)"、"snapshot(halt)"、"restore(halt)"の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、以下の処理を行ってください。

"DiskExecute"欄に表示されるコマンドは、実際に実行したコマンドのプレフィックスが"acm"であっても、"swst"と表示されます。

"Status"欄に表示される状態が"gds-error"の場合、GDSにトラブルが発生したと考えられます。GDSのトラブルの原因を取り除いた後、以下の処理を行って対処してください。

11.1.2.12 トラッキングキャンセルコマンド(acmcanceltrk)

QuickOPCのトラッキング処理を停止します。

  1. 指定方法

    [Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合]

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmcanceltrk [-copy | -emergency] Device-Name {-bd Backup-Device-Name | -all}


    [Windowsの場合]

    プログラムディレクトリ\bin\acmcanceltrk [-copy | -emergency] Device-Name {-bd Backup-Device-Name | -all}

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -copy

    物理コピーが動作中の場合、物理コピーも停止する(すなわち、OPCセッションを解除する)ことを指定します。

    バックアップ履歴となっているバックアップボリュームの場合は本オプションを指定することはできません。コピー先ボリュームがバックアップ履歴となっているボリュームの場合は、事前に履歴削除コマンド(acmhistdel)によって履歴情報を削除してください。

    -emergency

    緊急操作モードで動作します。

    この場合、トラッキング処理の確認およびトラッキング処理・OPCセッションのキャンセルは行われません。

    -bd

    特定のバックアップボリュームに対するトラッキング処理のキャンセルを行います。この場合、オペランドにバックアップボリューム名を指定します。-allオプションと同時に指定することはできません。

    -all

    業務ボリュームに設定されているすべての同期処理のキャンセルを行います。-bdオプションと同時に指定することはできません。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、ブロックデバイス名を指定します。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。AdvancedCopy Managerデバイス名の詳細は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「AdvancedCopy Managerにおけるデバイスの管理方法について」を参照してください。

    Backup-Device-Name

    バックアップボリューム名を指定します。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    トラッキング処理を停止します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmcanceltrk /dev/dsk/c1t0d1s1 -bd /dev/dsk/c1t0d2s1
    /dev/dsk/c1t0d1s1 acmcanceltrk completed
    #

    トラッキング処理および物理コピーを停止します。

    /opt/FJSVacms/bin/acmdevdisp -t -b -u
    Server Device            Size      Device-Mode    Mount-Point (Method) Backup-Engine
    SV1    /dev/dsk/c1t0d1s1 1.0 Gbyte Transaction    /mnt/tran1 (ufs)     AdvancedCopy
    SV1    /dev/dsk/c1t0d2s1 1.0 Gbyte Backup(used-T) ---- (----)          AdvancedCopy
    :
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmtrkstat /dev/dsk/c1t0d1s1
    Server Transaction-Disk  Backup-Disk       Status    Execute Update
    SV1    /dev/dsk/c1t0d1s1 /dev/dsk/c1t0d2s1 executing 33%     -----
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmcanceltrk -copy /dev/dsk/c1t0d1s1 -bd /dev/dsk/c1t0d2s1
    /dev/dsk/c1t0d1s1 acmcanceltrk completed
    #

次のような場合はトラッキング処理を停止することはできません。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

11.1.2.13 トラッキング実行状況表示コマンド(acmtrkstat)

トラッキング処理の実行状況を表示します。

1つの業務ボリュームに複数の同期処理が存在する場合、すべてのトラッキング処理の状態を表示します。

GDS Snapshot連携している業務ボリュームの場合は、実行状況の情報は表示されません。
  1. 指定方法

    [Solaris/Linuxの場合]

    業務ボリューム指定の場合
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmtrkstat [Device-Name]

    Symfowareロググループ指定の場合
    # /opt/FJSVswstc/bin/acmtrkstat -n Log-Group-Name[/RDB-NAME]

    [HP-UX/AIXの場合]

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmtrkstat [Device-Name]

    [Windowsの場合]

    プログラムディレクトリ\bin\acmtrkstat [Device-Name]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    ロググループに対する実行状態表示を指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    Solaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、ブロックデバイス名を指定します。
    Windowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。AdvancedCopy Managerデバイス名の詳細は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「AdvancedCopy Managerにおけるデバイスの管理方法について」を参照してください。

    省略した場合は、すべての業務ボリュームのトラッキング処理実行状態を表示します。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。
    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    トラッキング処理の実行状況を表示します。

    # /opt/FJSVswstc/bin/acmtrkstat 
    Server Transaction-Disk  Backup-Disk       Status    Execute Update
    SV1    /dev/dsk/c1t0d1s1 /dev/dsk/c1t0d2s1 tracking  ----    12%
    SV1    /dev/dsk/c1t0d2s1 /dev/dsk/c1t0d4s1 executing 75%     ----
    SV1    /dev/dsk/c1t0d5s1 ----              ----      ----    ----
    SV1    /dev/dsk/c1t0d6s1 /dev/dsk/c1t0d7s1 executing 31%     ----
    #

    表示する内容は、次に示す通りです。

    タイトル

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Transaction-Disk

    業務ボリューム名を表示します。

    Backup-Disk

    バックアップボリューム名を表示します。

    バックアップ同期処理中でないときは、“----”を表示します。

    Status

    トラッキング処理の状態を表示します。

    "----”   :トラッキング中ではありません。

    "executing":物理コピー中かつトラッキング中です。

    "tracking" :トラッキング中です。

    "failed" :トラッキング処理が異常終了しています。

    "nosession":OPCセッションが存在しません。(資源情報不一致)

    Execute

    Status欄が“executing”のときに、コピーされた割合についてパーセンテージで表します。“tracking”のときは、“----”で表示します。

    Update

    Status欄が“tracking"のときに、QuickOPC(論理コピー)実行後の更新済みデータ量をパーセンテージで表します。“executing"のときは、“----”"で表示します。

実行状態(“Status”欄に表示される状態)が“failed”の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、差分スナップショット型バックアップを再実行してください。

実行状態(“Status”欄に表示される状態)が“nosession”の場合、資源情報に不整合が考えられます。資源整合コマンド(swstsrsemtch)を用いて資源情報の不整合を取り除いてください。

次のような場合、トラッキング処理状況表示処理を実行することはできません。
[Solarisの場合]
[HP-UXの場合]

11.1.2.14 ドライブ文字割当コマンド(swstdrvset) 

Windowsの場合、デバイスに対してドライブ文字を一時的に割り当てます。

コマンドについては、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「各種コマンド」の章にある「ドライブ文字割当コマンド(swstdrvset)」を参照してください。

11.1.2.15 ドライブ文字割当解除コマンド(swstdrvunset) 

Windowsの場合、デバイスに割り当てられているドライブ文字を解除します。

コマンドについては、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「各種コマンド」の章にある「ドライブ文字割当解除コマンド(swstdrvunset)」を参照してください。

11.1.2.16 マウント解除コマンド(swstdismount) 

Windowsの場合、指定したボリュームのマウントを解除します。

コマンドについては、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「各種コマンド」の章にある「マウント解除コマンド(swstdismount)」を参照してください。

11.1.2.17 ボリュームロック解除コマンド(swstvolunlock) 

Windowsの場合、ボリュームのロックを解除します。

コマンドについては、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「各種コマンド」の章にある「ボリュームロック解除コマンド(swstvolunlock)」を参照してください。

11.1.2.18 ボリュームロック情報表示コマンド(swstvollockstat) 

Windowsの場合、ロックされたボリューム情報を表示します。

コマンドについては、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「各種コマンド」の章にある「ボリュームロック情報表示コマンド(swstvollockstat)」を参照してください。

11.1.3 保守系コマン

バックアップ管理の保守系コマンドについて説明します。

バックアップ管理には、以下の保守系コマンドがあります。

機能

コマンド名

説明

資源整合コマンド

swstsrsemtch

バックアップ管理簿内の情報の整合性を復旧します。

資源バックアップコマンド

swstresback

バックアップ管理簿とリカバリ制御ファイルをバックアップします。

資源リストアコマンド

swstresrst

バックアップ管理簿とリカバリ制御ファイルをリストアします。

11.1.3.1 資源整合コマンド(swstsrsemtch

システムダウンなどでバックアップ管理簿内の情報の整合性が不完全となってしまった場合、整合性がとれるように復旧します。

コマンドについては、各OSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書』の「各種コマンド」の章にある「資源整合コマンド(swstsrsemtch)」を参照してください。

11.1.3.2 資源バックアップコマンド(swstresback

バックアップ管理簿とSymfowareのデータベーススペースをバックアップしたときに作成されるリカバリ制御ファイルについて、指定されたディレクトリにバックアップします。

コマンドについては、各OSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書』の「各種コマンド」の章にある「資源バックアップコマンド(swstresback)」を参照してください。

11.1.3.3 資源リストアコマンド(swstresrst

バックアップ管理簿とリカバリ制御ファイルを、指定されたディレクトリからリストアします。

コマンドについては、各OSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書』の「各種コマンド」の章にある「資源リストアコマンド(swstresrst)」を参照してください。

11.2 構成管理のコマン 

本章では、バックアップ運用やレプリケーション運用を行うサーバや運用対象となるデバイスの情報を管理する構成管理のコマンドによる操作について説明しています。

11.2.1 管理サーバ情報変更コマンド(stgcmmodnode

Storage管理サーバのサーバ情報を変更する場合に使用します。

コマンドについては、各OSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書』の「各種コマンド」の章にある「管理サーバ情報変更コマンド(stgcmmodnode)」を参照してください。

本コマンドを使用した変更手順については、以下を参照してください。

11.2.2 リポジトリアクセスユーザ変更コマンド(stguserset

リポジトリへアクセスするために使用するユーザ名およびパスワードを変更する場合に使用します。

コマンドについては、各OSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書』の「各種コマンド」の章にある「リポジトリアクセスユーザ変更コマンド(stguserset)」を参照してください。

11.2.3 GUI接続情報設定コマンド(stgguiipset

Storage管理サーバに複数のネットワークカードが装着されており、Storageサーバとの通信するIPアドレス(Storage管理サーバ導入時のデータベース作成の際に指定したIPアドレス)とWeb画面を使用する際に指定するIPアドレスを分けて運用する場合に使用します。

コマンドについては、各OSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書』の「各種コマンド」の章にある「GUI接続情報設定コマンド(stgguiipset)」を参照してください。

11.2.4 サーバ情報追加コマンド(stgxfwcmaddsrv

AdvancedCopy Managerで新しく管理するStorageサーバの情報を追加します。

コマンドについては、各OSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書』の「各種コマンド」の章にある「サーバ情報追加コマンド(stgxfwcmaddsrv)」を参照してください。

11.2.5 サーバ情報変更コマンド(stgxfwcmmodsrv

AdvancedCopy Managerで管理しているサーバの以下の情報を変更します。

コマンドについては、各OSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書』の「各種コマンド」の章にある「サーバ情報変更コマンド(stgxfwcmmodsrv)」を参照してください。

11.2.6 サーバ情報削除コマンド(stgxfwcmdelsrv

AdvancedCopy Managerで現在管理しているStorageサーバの情報を削除します。

コマンドについては、各OSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書』の「各種コマンド」の章にある「サーバ情報削除コマンド(stgxfwcmdelsrv)」を参照してください。

11.2.7 デバイス情報取得/反映コマンド(stgxfwcmsetdev

サーバで検出された最新のデバイス情報を取得し、AdvancedCopy Mangerで管理している情報との差異と表示します。その後、指示された差異のデバイス情報をAdvancedCopy Managerの管理情報に反映します。

コマンドについては、各OSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書』の「各種コマンド」の章にある「デバイス情報取得/反映コマンド(stgxfwcmsetdev)」を参照してください。

11.2.8 デバイス情報削除コマンド(stgxfwcmdeldev

AdvancedCopy Managerで現在管理しているデバイスの情報を削除します。

コマンドについては、各OSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書』の「各種コマンド」の章にある「デバイス情報削除コマンド(stgxfwcmdeldev)」を参照してください。

11.2.9 サーバ情報表示コマンド(stgxfwcmdispsrv

AdvancedCopy Managerで管理しているサーバの情報を表示します。

コマンドについては、各OSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書』の「各種コマンド」の章にある「サーバ情報表示コマンド(stxfwcmdispsrv)」を参照してください。

11.2.10 デバイス情報表示コマンド(stgxfwcmdispdev

AdvancedCopy Managerで管理しているデバイスの情報を表示します。

コマンドについては、各OSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書』の「各種コマンド」の章にある「デバイス情報表示コマンド(stgxfwcmdispdev)」を参照してください。

11.2.11 パーティション情報表示コマンド(stgxfwcmdisppat

AdvancedCopy Managerで管理しているデバイスを構成するパーティションの情報を表示します。

コマンドについては、各OSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書』の「各種コマンド」の章にある「パーティション情報表示コマンド(stgxfwcmdisppat)」を参照してください。

11.2.12 環境情報表示コマンド(stgenvdisp

AdvancedCopy Managerに設定されている環境の各値を表示します。

コマンドについては、各OSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書』の「各種コマンド」の章にある「環境情報表示コマンド(stgenvdisp)」を参照してください。

11.2.13 管理情報一括バックアップサーバ登録/削除コマンド(stgmgrinfoset)

管理情報一括バックアップ実行サーバ(管理情報一括バックアップコマンドを実行するサーバ)を登録します。

管理情報一括バックアップ実行サーバを削除します。

管理情報一括バックアップ実行サーバの情報を表示します。

コマンドについては、各OSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書』の「各種コマンド」の章にある「管理情報一括バックアップサーバ登録/削除コマンド(stgmgrinfoset)」を参照してください。

11.2.14 管理情報一括バックアップコマンド(stgmgrinfobkup)

Storageサーバ、Storage管理サーバの管理情報をバックアップします。

コマンドについては、各OSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書』の「各種コマンド」の章にある「管理情報一括バックアップコマンド(stgmgrinfobkup)」を参照してください。

11.2.15 管理情報一括バックアップ状況表示コマンド(stgmgrinfodisp) 

管理情報一括バックアップコマンドの実施状況を表示します。

コマンドについては、各OSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書』の「各種コマンド」の章にある「管理情報一括バックアップ状況表示コマンド(stgmgrinfodisp)」を参照してください。

11.2.16 SDXオブジェクト運用単位設定コマンド(stgxfwcmsetsdx

AdvancedCopy Managerで扱うSDXオブジェクトの運用単位を設定します。また、現在のSDXオブジェクトの運用単位を表示します。

コマンドについては、各OSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書』の「各種コマンド」の章にある「SDXオブジェクト運用単位設定コマンド(stgxfwcmsetsdx)」を参照してください。

11.3 テープサーバ上のコマンド 

テープサーバ上で実行するコマンドについて説明します。

テープサーバ上の以下のコマンドは、テープサーバのデーモンが起動されている必要があります。起動されていない場合は、メッセージを出力しエラー終了します。

テープサーバを複数台導入している場合、このコマンドにより運用できるStorageサーバは、コマンドを実行したテープサーバとの対応付けがされているStorageサーバのみです。

11.3.1 テープサーバ定義ファイルチェックコマンド(tbochkconf

テープサーバの定義ファイル(devpath.conf、tsm.conf)の正当性をチェックします。このコマンドは、テープバックアップデーモンが起動されていない状態でも実行できます。

  1. 指定方法

    # /opt/FJSVswstm/bin/tbochkconf

  2. 実行例

    テープサーバの定義ファイルの正当性をチェックします。

    # /opt/FJSVswstm/bin/tbochkconf
    tbochkconf completed
    #
  3. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

次のような場合は、チェックが失敗します。

11.3.2 テープリストア実行コマンド(tborestore

バックアップ履歴情報のうち、テープに格納されたデータのリストアを実施します。

このコマンドでリストアをした場合、Storageサーバ上で前後処理を行いません。Storageサーバが停止している状態、もしくは業務ボリュームにアクセスをしていない状態でリストアを実施する必要があります。

Symfowareの業務ボリュームをリストアする場合、バックアップ時にテープに退避したリカバリ制御ファイルも同時にリストアをします。このコマンドで、Symfowareデータベーススペースをリストアした場合、アーカイブログ適用を行いません。アーカイブログを適用するには、Symfowareが提供するコマンドの"rdbmrrcv"コマンドを用いて行います。アーカイブログの適用は『Symfoware(R) Server RDB 管理者ガイド』を参照してください。

業務ボリューム以外の任意のデバイスにリストアすることができます。リストア先として指定できるデバイスは以下の条件を満たす必要があります。
なお、Symfowareの業務ボリュームの場合は、元の業務ボリューム以外のデバイスにリストアすることはできません。

このコマンドでリストアをした場合、Storageサーバ上で前後処理を行いません。このため、業務ボリュームにアクセスをしている状態で、本コマンドを実行した場合、リストアデータの保証はされません。

このコマンドでリストア先ボリュームを指定したリストアをした場合、指定したボリュームにバックアップデータが存在する場合や同期処理が存在する場合でもリストアを実行します。このような状態でリストアを行うと、バックアップデータの破壊をすることになるため、リストア先にバックアップボリュームを指定する場合は、使用されていないものを指定してください。
  1. 指定方法

    業務ボリュームのリストアを行う場合:
    # /opt/FJSVswstm/bin/tborestore -h Storage-Server [-g Generation-No | -v Version-No | -t Backup-Time] [-r Restore-Device-Name] [-d Restore-Storage-Server] Device-Name

    Symfowareデータベースを業務ボリューム指定でリストアを行う場合:
    /opt/FJSVswstm/bin/tborestore -h Storage-Sarver [-g Generation-No | -v Version-No | -t Backup-Time] -R Restore-RecCtrlFile-Directory Device-Name

    Symfowareデータベースをロググループ指定でリストアを行う場合:
    /opt/FJSVswstm/bin/tborestore -n -h Storage-Sarver [-g Generation-No | -v Version-No | -t Backup-Time] -R Restore-RecCtrlFile-Directory Log-Group-Name[/RDB-Name]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    -g

    リストアするデータの相対世代番号を指定します。
    世代管理しているデータのリストアのみ指定できます。
    相対世代番号については、「テープ履歴情報表示コマンド(tbohistdisp)」で確認してください。
    -v, -tオプションと同時に指定できません。

    -v

    リストアするデータの絶対世代番号を指定します。
    世代管理しているデータのリストアのみ指定できます。
    絶対世代番号については、「テープ履歴情報表示コマンド(tbohistdisp)」で確認してください。
    -g, -tオプションと同時に指定できません。

    -t

    リストアするデータの日数管理開始日時を指定します。
    日数管理しているデータのリストアのみ指定できます。
    日数管理開始日時については、「テープ履歴情報表示コマンド(tbohistdisp)」で確認してください。
    バックアップ日時は「"YYYY/MM/DD hh:mm:ss"」の形式で指定します。「"YYYY/MM/DD hh:mm:ss"」は次のような形式となります。
    YYYY :年(4桁)
    MM :月(2桁)
    DD :日(2桁)
    hh :時(2桁)
    mm :分(2桁)
    ss :秒(2桁)
    -g、-v オプションと同時に指定できません。

    -r

    業務ボリューム以外のデバイスにリストアするときに、そのリストア先のデバイス名を指定します。
    Symfowareの業務ボリュームの場合は指定できません。

    -d

    元の業務ボリュームのStorageサーバとは別のStorageサーバのボリュームにリストアするときに、そのリストア先のStorageサーバ名を指定します。
    このオプションを指定したときは、-rオプションを指定する必要があります。
    Symfowareの業務ボリュームの場合は指定できません。

    -n

    ロググループによるリストアを行うことを指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

    -R

    リカバリ制御ファイルのリストア先ディレクトリ名を指定します。
    Symfowareの場合は、必須です。
    Symfoware以外の業務ボリュームの場合は指定できません。
    本オプションに指定するディレクトリは、テープサーバ上に存在している必要があります。

    注)-gオプション、-vオプション、-tオプションのいずれも指定されなかったときは、世代管理しているバックアップ履歴の中から最新の情報をリストアします。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    StorageサーバがSolaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、業務ボリュームのブロックデバイス名を指定します。
    StorageサーバがWindowsの場合、業務ボリュームに対応するAdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。AdvancedCopy Managerデバイス名の詳細は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「AdvancedCopy Managerにおけるデバイスの管理方法について」を参照してください。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に”/”を区切り文字として指定します。
    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    相対世代番号=2のデータをリストアします(相対世代番号については、テープ履歴情報表示コマンドで表示されるデータを参照してください)。

    # /opt/FJSVswstm/bin/tborestore -h server01 -g 2 /dev/dsk/c1t0d0s6
    /dev/dsk/c1t0d0s6 tborestore completed
    #

    ロググループ(LOG01/RDB1)の相対世代番号=2のデータをリストアします(相対世代番号については、履歴情報表示コマンドで表示されるデータを参照してください)。

    # /opt/FJSVswstm/bin/tborestore -h server01 -n -g 2 -R /work/rcvfiledir /LOG01/RDB1
    LOG01/RDB1 tborestore completed
    #
    
    <この後、/work/rcvfiledir配下のリカバリ制御ファイルをStorageサーバ上に転送して、rdbmrrcvコマンドでログ適用をする必要があります。>

    日数管理の2005/02/02 06:12:55に採取したデータをリストアします。

    # /opt/FJSVswstm/bin/tborestore -h server01 -t "2005/02/02 06:12:55" /dev/dsk/c1t1d0s6
    /dev/dsk/c1t1d0s6 tborestore completed
    #

以下のような場合は、リストアができません。このような場合は、出力されるメッセージの[システム管理者の処置]にしたがって対処してください。

11.3.3 テープサーバ実行状態表示コマンド(tboexecstat

テープバックアップ運用の実行状態を表示します。テープへのバックアップ/リストアが実行中の場合は、その実行状況を表示します。世代管理の情報は“Generation Management Backup”の出力の後に表示します。日数管理の情報は、“Day Management Backup”の出力の後に表示します。

  1. 指定方法

    業務ボリューム指定の場合:
    # /opt/FJSVswstm/bin/tboexecstat -h Storage-Server [Device-Name]

    Symfowareロググループ指定の場合:
    # /opt/FJSVswstm/bin/tboexecstat -n -h Storage-Server Log-Grp-Name[/RDB-Name]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    -n

    ロググループに対する実行状態表示を指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    StorageサーバがSolaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、業務ボリュームのブロックデバイス名を指定します。
    StorageサーバがWindowsの場合、業務ボリュームに対応するAdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。AdvancedCopy Managerデバイス名の詳細は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「AdvancedCopy Managerにおけるデバイスの管理方法について」を参照してください。

    省略した場合は、すべての業務ボリュームの実行状態を表示します。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。
    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    業務ボリュームの実行状態を表示します。

    # /opt/FJSVswstm/bin/tboexecstat 
    Generation Management Backup
    Server Device            Last-Backup-Date Interval Status Mount-Point (Method) Execute
    server1 /dev/dsk/c1t0d0s3 2004/12/11 12:20 OK          IDLE   /usr1 (ufs)         ----
    server1 /dev/dsk/c1t0d0s4 2004/12/10 12:20 DELAY=1     IDLE   /usr2 (ufs)         Writing(50%)
    server1 /dev/dsk/c1t0d0s5 2004/12/09 12:20 DELAY=2     IDLE   /usr3 (ufs)        Writing(10%)
    
    Day Management Backup
    Server Device            Last-Backup-Date Interval Status Mount-Point (Method) Execute
    server1 /dev/dsk/c1t0d0s3 2004/12/11 12:20 OK      IDLE   /usr1 (ufs)         ----
    server1 /dev/dsk/c1t0d0s4 2004/12/10 12:20  OK      IDLE   /usr2 (ufs)        ----
    server1 /dev/dsk/c1t0d0s5 2004/12/09 12:20  OK      IDLE   /usr3 (ufs)        ----
    #

    表示される内容を以下に示します。

    キーワード

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Device

    StorageサーバがSolaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、デバイス名を表示します。
    StorageサーバがWindowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を表示します。

    Last-Backup-Date

    最後にバックアップした日時を表示します。
    ※ バックアップ実行コマンドの受付時間を表示します。

    Interval

    最後にバックアップを取得した日から、テープバックアップポリシーで設定した間隔日数(世代管理の場合は、“間隔日数(世代管理)”、日数管理の場合は、“間隔日数(日数管理)”)を経過した場合、その日数が超過した日から何日経過しているかを、“DELAY=経過日数” の形式で表示します。超過していない場合は、“OK” を表示します。

    Status

    業務ボリュームに対してテープに関する実行中処理の有無を表示します。実行中の場合は“EXEC”を、そうでない場合は“IDLE”を表示します。

    Mount-Point (Method)

    StorageサーバがSolaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、業務ボリュームのマウントポイント名を表示し、括弧内にファイルシステムタイプを表示します。
    StorageサーバがWindowsの場合、デバイスのドライブ文字を表示します。括弧内には、そのデバイスのファイルシステムタイプを表示します。

    業務ボリュームがSymfoware用の業務ボリュームの場合は、Symfowareのデータベーススペース名とロググループ名、RDBシステム名を表示し、括弧内に"SymfoWARE"を表示します。
    マウントポイントが存在しない場合は“ ---- (----)”を表示します。

    Execute

    テープへの書き込み、又はテープからの読み込みの進捗率を表示します。

    "----"

    :テープからの書き込み、読み込み処理を行っていない状態

    "Writing(xxx%)"

    :テープ書き込みの進捗率(0%〜100%)

    "Reading(xxx%)"

    :テープ読み込みの進捗率(0%〜100%)

    "Waiting-tape(xxx%)"

    :テープ待ちの状態。テープ書き込みまたは読み込みの進捗率(0%〜100%)

    業務ボリュームに対して複数の処理が行われている場合のExecute欄の表示は、以下の規則に基づいて行われます。

11.3.4 テープ履歴情報表示コマンド(tbohistdisp

テープにバックアップした履歴情報を表示します。

世代管理の情報は“Generation Management Backup”の出力の後に表示します。日数管理の情報は、“Day Management Backup”の出力の後に表示します。

  1. 指定方法

    業務ボリューム指定の場合:
    # /opt/FJSVswstm/bin/tbohistdisp -h Storage-Sarver [-l] [Device-Name]

    Symfowareロググループ指定の場合:
    # /opt/ FJSVswstm/bin/tbohistdisp -n -h Storage-Sarver [-l] Log-Grp-Name[/RDB-Name]


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    -n

    ロググループによるバックアップ履歴情報表示を行うことを指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

    -l

    テープへのバックアップ履歴情報を詳細に表示します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    StorageサーバがSolaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、業務ボリュームのブロックデバイス名を指定します。

    StorageサーバがWindowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。AdvancedCopy Managerデバイス名の詳細は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「AdvancedCopy Managerにおけるデバイスの管理方法について」を参照してください。

    省略した場合は、すべての業務ボリュームのバックアップ履歴情報を表示します。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。

    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス
    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了
  5. 実行例

    Storageサーバ(server01)、業務ボリューム(/dev/dsk/c1t1d10s1)のバックアップ履歴情報を、-lオプションを指定して詳細表示します。

    # /opt/FJSVswstm/bin/tbohistdisp -h server01 -l /dev/dsk/c1t1d10s1
    Generation Management Backup
    Server=StrgSV01 Device=/dev/dsk/c1t1d10s1 Mount-Point=/work1 (ufs)
    Generation Version CopyID Backup-Date      Pool-Name  Backup-Tape
       1         10         1 2000/11/12 21:00 TapePool4  LT00059
       2          9         1 2000/11/11 21:00 TapePool4  LT00059
     
    Day Management Backup
    Server=StrgSV01 Device=/dev/dsk/c1t1d10s1 Mount-Point=/work1 (ufs)
    TapeCopy-Date        Backup-Date        Expiration-Date      Pool-Name  Backup-Tape
    2004/03/01 10:35:02  2004/03/01 10:30   2004/03/08 10:35:02  TapePool5  LT00040
    #

    世代管理バックアップに関する表示内容は、次に示す通りです。

    キーワード

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Device

    StorageサーバがSolaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、デバイス名を表示します。
    StorageサーバがWindowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を表示します。

    Mount-Point

    StorageサーバがSolaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、デバイスのマウントポイント名を表示し、括弧内にファイルシステムタイプを表示します。
    StorageサーバがWindowsの場合、デバイスのドライブ文字を表示します。括弧内には、そのデバイスのファイルシステムタイプを表示します。

    デバイスがSymfoware用の業務ボリュームの場合は、Symfowareのデータベーススペース名とロググループ名、RDBシステム名を表示し、括弧内に"SymfoWARE"を表示します。

    Generation

    テープバックアップデータの相対世代番号を表示します。

    Version

    絶対世代番号を表示します。

    Backup-Date

    バックアップが完了した日時を表示します。
    「YYYY /MM /DD hh:mm 」形式で表示されます。
    YYYY は西暦、MM は月、DD は日、hh は時、mm は分を示します。

    ArcSerial

    アーカイブログ通番を表示します。
    参照ダンプによるバックアップを行った履歴情報の場合は、"reference"を表示します。
    Symfoware用の業務ボリューム以外の場合は、表示されません。
    バックアップ履歴情報が存在しない場合は、表示されません。

    CopyID

    テープコピーID (1固定)を表示します。
    -lオプションを指定した場合にのみ表示されます。

    Pool-Name

    テープバックアップを行った、ストレージ・プール名を表示します。
    -lオプションを指定した場合にのみ表示されます。

    Backup-Tape

    テープバックアップ先のテープ名を表示します。複数存在する場合はカンマ(,)区切りで表示します。
    -lオプションを指定した場合にのみ表示されます。

    日数管理バックアップに関する表示内容は、次に示す通りです。

    キーワード

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Device

    StorageサーバがSolaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、デバイス名を表示します。
    StorageサーバがWindowsの場合、AdvancedCopy Managerデバイス名を表示します。

    Mount-Point

    StorageサーバがSolaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、デバイスのマウントポイント名を表示し、括弧内にファイルシステムタイプを表示します。
    StorageサーバがWindowsの場合、デバイスのドライブ文字を表示します。括弧内には、そのデバイスのファイルシステムタイプを表示します。

    デバイスがSymfoware用の業務ボリュームの場合は、Symfowareのデータベーススペース名とロググループ名、RDBシステム名を表示し、括弧内に"SymfoWARE"を表示します。

    TapeCopy-Date

    日数管理テープバックアップの日数管理開始時間を表示します。
    「YYYY /MM /DD hh:mm:ss 」形式で表示されます。
    YYYY は西暦、MM は月、DD は日、hh は時、mm は分、ssは秒を示します。
    表示日時は、テープサーバ上の日時が適用されます。

    Backup-Date

    バックアップが完了した日時を表示します。
    「YYYY /MM /DD hh:mm 」形式で表示されます。
    YYYY は西暦、MM は月、DD は日、hh は時、mm は分を示します。

    ArcSerial

    アーカイブログ通番を表示します。
    参照ダンプによるバックアップを行った履歴情報の場合は、"reference"を表示します。
    Symfoware用の業務ボリューム以外の場合は、表示されません。
    バックアップ履歴情報が存在しない場合は、表示されません。

    Expiration-Date

    日数管理のテープバックアップが有効期限切れとなり日時を表示します。
    「YYYY /MM /DD hh:mm:ss 」形式で表示されます。
    YYYY は西暦、MM は月、DD は日、hh は時、mm は分、ssは秒を示します。
    表示日時は、テープサーバ上の日時が適用されます。
    テープバックアップ管理クラスの保持日数に“NoLimit”を指定した場合は、“Never”と表示されます。

    Pool-Name

    テープバックアップを行った、ストレージ・プール名を表示します。
    -lオプションを指定した場合にのみ表示されます。

    Backup-Tape

    テープバックアップ先のテープ名を表示します。複数存在する場合はカンマ(,)区切りで表示します。
    -lオプションを指定した場合にのみ表示されます。

11.3.5 テープ管理情報バックアップコマンド(tboresback

テープ管理情報を、指定されたディレクトリにバックアップします。テープ管理情報には、TSMのデータベースも含みます。

  1. 指定方法

    # /opt/FJSVswstm/bin/tboresback Backup-Directory

  2. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Backup-Directory

    テープ管理情報を退避するディレクトリ名を指定します。

  3. 実行例

    テープ管理情報を/home/backupにバックアップします。

    # /opt/FJSVswstm/bin/tboresback /home/backup
    tboresback completed
    #

次のような場合は、バックアップされません。

テープサーバ上でテープバックアップに関する何らかの要求を処理しているときは、テープ管理情報バックアップコマンドを実行することができません。

11.3.6 テープ管理情報リストアコマンド(tboresrst

テープ管理情報を、指定されたディレクトリからリストアします。テープ管理情報には、TSMのデータベースも含みます。

  1. 指定方法

    # /opt/FJSVswstm/bin/tboresrst Backup-Directory


  2. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Backup-Directory

    Backup−Directory 資源バックアップコマンドで指示した、退避先ディレクトリ名を指定します。

  3. 実行例

    テープ管理情報を/home/backupからリストアします。

    # /opt/FJSVswstm/bin/tboresrst /home/backup
    tboresrst completed
    #

次のような場合は、リストアされません。

テープデーモンが起動されているときは、テープ管理情報リストアコマンドを実行することができません。テープデーモンの停止方法は、「AdvancedCopy Managerテープデーモンの起動と停止」を参照してください。

11.3.7 トレースログ出力レベル設定コマンド(tbomodlog

テープサーバのトレースログファイルへの出力レベルを変更します。

トレースログは、コマンド受け付けやその処理状況等の記録で、専用のファイルに記述されます。テープバックアップで障害が発生した場合に、障害原因を調査するために必要となる情報です。トレースログ出力レベルを変更することで出力される情報量が変更されます。このため、通常のバックアップ運用においては設定内容を変更する必要はありません。

  1. 指定方法

    # /opt/FJSVswstm/bin/tbomodlog Log-Level


  2. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Log-Level

    トレースログの出力レベルを指定します。
    LogLevelに指定できる値の範囲は、以下のとおりです。
    1:一般レベル
    2:詳細レベル
    デフォルトでは“1”が設定されています。

  3. 実行例

    トレースログ出力レベルを詳細レベルに変更します。

    # /opt/FJSVswstm/bin/tbomodlog 2
    tbomodlog completed
    #

トレースログ出力レベルを「詳細レベル」にして通常のバックアップ運用を行うと、バックアップの性能に影響が出ます。このため、障害発生時の調査資料採取時以外は、「一般レベル」で運用してください。

11.3.8 サーバ情報変更通知コマンド(tbomodsrv

Storageサーバのサーバ名、IPアドレス、ポート番号を変更した場合、その変更内容をテープサーバの管理情報に反映させます。

  1. 指定方法

    # /opt/FJSVswstm/bin/tbomodsrv サーバ名

  2. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    サーバ名

    Storageサーバ名を指定します。
    サーバ名を変更した場合は、変更後のサーバ名を指定します。

  3. 実行例

    Storageサーバ名をsrv1からnode1に変更した後、それをテープサーバに反映させます。

    # /opt/FJSVswstm/bin/tbomodsrv node1
    tbomodsrv completed
    #

本コマンドを使用した変更手順については、以下を参照してください。

11.3.9 ETERNUS3000の情報取得コマンド(tbogetoluinfo

マルチパスを構成している環境でETERNUS3000のディスクをテープにバックアップするために必要な情報を、ETERNUS3000から取得するコマンドです。

このコマンドは、以下の場合に実行する必要があります。

  1. 指定方法

    # /opt/FJSVswstm/bin/tbogetoluinfo -l GRIPaddress [GRIPaddress ...]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -l

    GRIPaddress で指定したETERNUS3000からLAN経由でETERNUS3000の情報を取得して、/var/opt/FJSVmplb/mplb_ext.confファイルに記述します。

    このオプションは省略できません。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    GRIPaddress

    情報を取得するETERNUS3000のIPアドレスを指定します。対象となるIPアドレスは、“IPv4”のみです。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    GRIPaddress (200.30.40.30) のETERNUS3000から情報を取得します。

    # /opt/FJSVswstm/bin/tbogetoluinfo -l 200.30.40.30
    200.30.40.30 comleted. [total olu = 3]
    /var/opt/FJSVmplb/mplb_ext.conf was update.
    #

本コマンドを実行するには、以下の条件があります。

11.4 デーモンの起動と停

AdvancedCopy Managerのデーモンの起動方法は以下のとおりです。

本コマンドの注意事項は以下の通りです。

11.4.1 通信デーモン起動と停止

各OSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書』の「各種コマンド」の章にある「通信デーモン起動と停止」を参照してください。

11.4.2 RMIデーモン起動と停止

各OSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書』の「各種コマンド」の章にある「通信デーモン起動と停止」を参照してください。

11.4.3 RDBデーモン起動と停止

各OSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書』の「各種コマンド」の章にある「通信デーモン起動と停止」を参照してください。

11.4.4 認証デーモン起動と停止

各OSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書』の「各種コマンド」の章にある「通信デーモン起動と停止」を参照してください。

11.4.5 AdvancedCopy Managerデーモンの起動と停止

各OSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書』の「各種コマンド」の章にある「通信デーモン起動と停止」を参照してください。

11.4.6 AdvancedCopy Managerテープデーモンの起動と停止

11.4.7 TSMデーモンの起動と停止


目次 索引 前ページ次ページ

All Rights Reserved, Copyright(C) 富士通株式会社 2006