TeamWARE Office 200X V2.0 管理者ガイド
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付録G [to.ini]ファイル> G.8 [DIRECTORY]セクション

G.8.4 TeamWARE OfficeユーザのTW属性からLDAP属性へのマッピング機能

本機能は、TeamWARE Officeユーザエントリを登録・変更するときに、サイトディレクトリのユーザエントリの特定の属性(以降、TW属性と呼びます)を、エンタープライズディレクトリのユーザエントリの特定の属性(以降、LDAP属性と呼びます)にマッピング(注)する機能です。

(注)マッピングとは、TW属性が追加/変更された場合、それに対応したオリジナルなLDAP属性を追加/変更すると共に、マッピング定義で指定されたLDAP属性も追加/変更することです。

◆tw_to_ldap_attr_map_file = <属性マップ定義ファイル名>

属性マップ定義ファイル

属性マップ定義ファイルには、マッピングしたいTW属性名と、それをマッピングするLDAP属性名を指定します。属性マップ定義ファイルは、TeamWARE Officeのインストールディレクトリに作成します。

【構文】

TW属性名には、以下の特別な属性名があります。

mergedOU

ユーザが属する階層化組織識別名から階層化組織名だけを取り出し、マージした階層化組織名(以降、mergedOU (注1)と呼びます)としてマッピングします。

なお、階層化組織名を変名した場合、その配下のユーザのmergedOUも自動的に変更されます。

(注1)上位階層から順番に、“,”で区切った形式です。たとえば、階層化組織識別名が ou=ou1,ou=ou2,l=area,o=fujitsu,c=jp の場合、mergedOUは ou2,ou1 となります。

mergedOUは、マッピング先のLDAP属性の最大長を超える可能性があります。最大長を超える場合は、最大長以内に収まるまで上位階層の階層化組織名が取り除かれて生成されます。なお、この場合、階層化組織名が一部取り除かれたことが判るように、mergedOUの先頭に“#,”を付加します。

本パラメータは、テキストエディタを使用して設定します。

  • TW属性が空の場合、マッピングは行いません。
  • マッピングを交差して定義した場合は、tw属性とLDAP属性の入れ替えが行われます。以下の例で説明します。
    mail twCUAS:401
    twCUAS:401 mail
    • TW属性のmailが変更された場合、TW属性のmailの値がLDAP属性のtwCUAS:401に反映され、TW属性のtwCUAS:401の値がLDAP属性のmailに反映されます。
    • 同様に、TW属性のtwCUAS:401が変更された場合、TW属性のtwCUAS:401の値がLDAP属性のmailに反映され、TW属性のmailの値がLDAP属性のtwCUAS:401に反映されます。
      ただし、関連するTW属性のいずれかが空または削除された場合(上記例の場合、TW属性のmailまたはtwCUAS:401)、マッピングは行わず、オリジナルな状態(TW属性のmailはLDAP属性のmailへ、TW属性のtwCUAS:401はLDAP属性のtwCUAS:401へ)に戻します。これは、twCUAS:401をユーザが空に設定した場合、mail属性が空になってしまうことにより、当該ユーザにメールが届かなくなるような問題を防止するための考慮です。
  • 本パラメータと属性マップ定義ファイルはTeamWARE Officeディレクトリサービスの起動時に読み込まれるため、パラメータ、または属性マップ定義ファイルの内容を変更した場合は、ディレクトリサーバのTeamWARE Officeを再起動しないと変更が有効になりません。

<設定形式>

to.iniファイル

tw_to_ldap_attr_map_file = tw_to_ldap_attr.map


tw_to_ldap_attr.mapファイル

mailtwCUAS:401
twCUAS:401mail
twCUAS:15labeledURI
mergedOUou

【利用シーン1】

TeamWARE Officeユーザの部署名の表示

LDAPクライアント(Microsoft(R) Outlook Expressなど)からTeamWARE Officeユーザを検索した場合、ユーザの部署名フィールド(注1)に、ユーザが属する階層化組織名(注2)を表示させることができます。

(注1) Microsoft(R) Outlook Expressの場合、ユーザプロパティ画面の以下に表示されます。

[概要]タブの[部署名]フィールド

[勤務先]タブの[部署名]フィールド

(注2) 階層化組織名は上位階層から順番に、“,”で区切り表示されます。

部署名の最大長は、英数字、半角カタカナ、2バイト文字のいずれの場合も64文字です。この最大長を超える場合は、64文字以内に収まるまで上位階層の階層化組織名が取り除かれて設定されます。なお、この場合、階層化組織名が一部取り除かれたことが判るように、階層化組織名の先頭に“#,”を付加します。

設定方法:

属性マップ定義ファイルに、以下の定義を記述します。

MergedOU ou


ユーザの部署名属性(ou属性)は、TeamWARE Office Directoryクライアントからは表示することはできません。

【利用シーン2】

TeamWARE Officeユーザの個人ホームページの表示

LDAPクライアント(Microsoft(R) Outlook Expressなど)からTeamWARE Officeユーザを検索した場合、ユーザの[全般]タブに、ユーザの個人ホームページを表示させることができます。

設定方法:

前提条件:

運用開始手順

  1. 全TeamWARE Officeユーザエントリへ、必要なTW属性をDirectoryクライアント、またはtodirmovコマンドを利用して設定します。
  2. tw_to_ldap_attr_map_fileパラメータをto.iniファイルへ設定し、属性マップ定義ファイルを同じディレクトリへ作成します。
  3. ディレクトリサーバのTeamWARE Officeを再起動します。toxdconfツールを起動して、「エンタープライズディレクトリからサイトを削除」を実行してから、「エンタープライズディレクトリ内のサイトをリフレッシュ」を実行します。補足:この操作により、全TeamWARE OfficeユーザエントリのTW属性が、属性マップ定義ファイルで指定したLDAP属性へマップされます。

[表G.1 指定可能なユーザエントリの属性名一覧]

TWユーザプロパティ

TW属性

LDAP属性

Outlook Expressでのユーザプロパティ

属性値の最大文字数

インターネットアドレス

mail

mail

電子メールアドレス

256

カスタム属性

twCUAS:0〜16384

twcuas:0〜16384

-

1024

-

mergedou

-

-

-

-

-

ou

部署名

64

-

-

postalCode

郵便番号

40

-

-

st

都道府県

128

-

-

l

市区町村

128

-

-

street

番地

128

-

-

physicalDeliveryOfficeName

オフィス

128

-

-

labeledURI

[全般]タブ

512

備考:


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