PowerFX V1.0 運用説明書 - Microsoft(R) Windows(R) -

3.2.3 COBOLプログラムからの実行

COBOLプログラムからPFXTCLPLUSサブルーチンをCALL文で呼び出すことにより、TCLplusスクリプトを実行できます。

作業場所節定義：

01  SCRIPTFILE      PIC X(260).
01  ARGS            PIC X(1024).
01  RTN-VAL         PIC S9(9) COMP-5.

呼出し形式：

CALL "PFXTCLPLUS" USING
          SCRIPTFILE ARGS RETURNING RTN-VAL.

パラメーターの説明：

SCRIPTFILE
TCLplusスクリプトのファイル名を相対パスまたは絶対パスで格納します。
パスにスペースを含む場合は、ダブルクォーテーション(")で囲みます。
PICTURE句はX(260)を指定してください。
文字コードはShift-JISを使用してください。

ARGS
TCLplusスクリプトに渡す引数を格納します。
格納される引数は以下の規則に沿うように指定してください。

• 引数を複数記述する場合は、スペースで区切ります。
• スペースを含む引数を指定する場合は、ダブルクォーテーション(")で引数を囲みます。
• 引数にダブルクォーテーション(")を含む場合は、直前に円記号(\)を付加します。

PICTURE句はX(1024)または集団項目がX(1024)に相当するレコードを指定してください。
文字コードはShift-JISを使用してください。

RTN-VAL
復帰値を格納するための領域です。このパラメーターは省略することができます。
PICTURE句はS9(9) COMP-5を指定してください。

例：

・TCLplusスクリプトの引数に定数を使用する場合

000010 IDENTIFICATION DIVISION.
000020  PROGRAM-ID. SAMPLE.
000030 DATA DIVISION.
000040  WORKING-STORAGE SECTION.
000050  01 SCRIPTFILE PIC X(260).
000060  01 ARGS       PIC X(1024).
000070  01 RTN-VAL    PIC S9(9) COMP-5 VALUE 0.
000080 PROCEDURE DIVISION.
000090          MOVE "D:\tmp\test.pcl" TO SCRIPTFILE.
000100          MOVE "PARA1 PARA2" TO ARGS.
000110          CALL "PFXTCLPLUS" USING SCRIPTFILE ARGS RETURNING RTN-VAL.
000120          IF RTN-VAL NOT = 0 THEN
000130              DISPLAY "TCLplusスクリプトがエラーで復帰しました。 復帰コード =" RTN-VAL
000140          END-IF.
000150          EXIT PROGRAM.
000160 END PROGRAM SAMPLE.

 

・TCLplusスクリプトの引数に変数を使用する場合

000010 IDENTIFICATION DIVISION.
000020  PROGRAM-ID. SAMPLE.
000030 DATA DIVISION.
000040  WORKING-STORAGE SECTION.
000050  01 SCRIPTFILE PIC X(260).
000060  01 ARGS.
000070      02 PARA1  PIC X(10).
000080      02 FILLER PIC X(1) VALUE SPACE.
000090      02 PARA2  PIC X(10).
000100      02 FILLER PIC X(1) VALUE SPACE.
000110      02 PARA3  PIC X(10).
000120      02 FILLER PIC X(992).
000130  01 RTN-VAL    PIC S9(9) COMP-5 VALUE 0.
000140 PROCEDURE DIVISION.
000150          MOVE "D:\tmp\test.pcl" TO SCRIPTFILE.
000160          MOVE "AAA" TO PARA1.
000170          MOVE "BBB" TO PARA2.
000180          MOVE "CCC" TO PARA3.
000190          CALL "PFXTCLPLUS" USING SCRIPTFILE ARGS RETURNING RTN-VAL.
000200          IF RTN-VAL NOT = 0 THEN
000210              DISPLAY "TCLplusスクリプトがエラーで復帰しました。 復帰コード =" RTN-VAL
000220          END-IF.
000230          EXIT PROGRAM.
000240 END PROGRAM SAMPLE.

 

• COBOLプログラムからPFXTCLPLUSサブルーチンを呼び出すには、2つの方法があります。
  
  
  • 動的リンク構造
    インポートライブラリ(f3jatclcob.lib)をコンパイル時にリンクする方法です。インポートライブラリ(f3jatclcob.lib)は以下のフォルダに格納されています。
    
    　　　[インストールフォルダ]\F3JAPFX\lib
    
    
  • 動的プログラム構造
    コンパイルオプションに"DLOAD"を指定する方法です。エントリ情報ファイルを作成する必要があります。
    
    

  設定方法の詳細については"付録B COBOLからPowerFXを呼び出す設定"を参照してください。
  

• TCLplusスクリプトを実行する場合、COBOLのコンソールは使用できません。このため、翻訳オプションにはMAIN(MAIN)を指定してください。
  指定しない場合、TCLplusスクリプトの実行は異常終了し、"１"で復帰します。
  
  
• COBOLプログラムから実行されたTCLplusスクリプトの標準入出力は、COBOLが起動するシステムのコンソールになります。MeFt/WebからCOBOLプログラムを実行する場合、COBOLはシステムのコンソールを起動しないため、COBOLプログラムの環境設定で標準入出力を確保してください。
  
  
• 文字列に、ダブルクォーテーション(")を含める場合、COBOLプログラムでは、ダブルクォーテーションを2つ続けて記述します。
  このため、パラメーターにスペースを含む文字列を指定する場合は、COBOLプログラムでは以下のように記述します。
  

  MOVE """C:\Program Files\script\test.pcl""" 
      TO SCRIPTFILE.
  MOVE """C:\Program Files\script\input.data"" ""C:\Program Files\script\output.data"""
      TO ARGS.