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2021年 8月 現在

FUJITSU Software
Enterprise Postgres Community Edition 13

Enterprise Postgresは、オープンソースソフトウェアのPostgreSQLを搭載し、富士通の技術で信頼性・安全性を向上させたオープンスタンダードで安心・安全に使えるデータベースです。
本Editionは、オープンソースソフトウェアのPostgreSQLにアプリケーションインターフェース(ODBC、JDBC、Npgsql)、インストーラを同梱しており、PostgreSQLを簡単に使用することができます。
本商品は、サブスクリプションライセンスを提供しています。

購入について

適応機種 概要

  • サーバ
    PRIMEQUEST 3000/2000シリーズ / PRIMEQUEST 1000シリーズ / PRIMERGY / マルチベンダーサーバ・クライアント / FUJITSU Hybrid IT Service FJcloud-O IaaS / FUJITSU Hybrid IT Service for Microsoft Azure 仮想マシン / パブリッククラウド

  • クライアント
    PRIMEQUEST 3000/2000シリーズ / PRIMEQUEST 1000シリーズ / PRIMERGY / FMV / マルチベンダーサーバ・クライアント / FUJITSU Hybrid IT Service FJcloud-O IaaS / FUJITSU Hybrid IT Service for Microsoft Azure 仮想マシン / パブリッククラウド

適応OS 概要

  • サーバ
    Windows Server 2019(64-bit) / Windows Server 2016(64-bit) / Windows Server 2012 R2(64-bit) / Windows Server 2012(64-bit)

  • クライアント
    Windows Server 2019(64-bit) / Windows Server 2016(64-bit) / Windows Server 2012 R2(64-bit) / Windows Server 2012(64-bit) / Windows 10(64-bit) / Windows 10 / Windows 8.1(64-bit) / Windows 8.1 / Red Hat Enterprise Linux 8 (for Intel64) / Red Hat Enterprise Linux 7 (for Intel64)

機能説明

1. Enterprise Postgres Community Edition 13の機能の構成概要について

Enterprise Postgres Community Edition 13は、OSSデータベース「PostgreSQL」を搭載し、アプリケーションインターフェース(ODBC、JDBC、Npgsql)、およびインストーラを一つに集約した製品です。

Enterprise Postgres Community Edition 13の提供機能を以下のような構成に分けて説明します。
(1)OSSデータベース「PostgreSQL 13」
(2)PostgreSQLの周辺ツール(OSS)


2. OSSデータベース「PostgreSQL 13」

OSSデータベースであるPostgreSQL 13の主な機能は以下です。

(1)セキュリティ
・SCRAM認証
SSL接続の場合の専用機能であるチャネルバインディングに対応しました。

(2)信頼性
・ストリーミングレプリケーション
・パブリッシュ/サブスクライブによるロジカルレプリケーション
データの変更内容を論理的に記述された形式で転送し、データを複製する手法です。
・クォーラムベース・レプリケーション
複数あるスタンバイサーバのうち、いずれかN台から応答が返ってきたら同期完了とみなします。

(3)性能
・Block Range Index
・WAL圧縮
・宣言的テーブルパーティショニング
パーティショニングをCREATE TABLE 構文で構築できます。
・パラレルクエリ
− スキャン
シーケンシャルスキャン、B-treeインデックススキャン、インデックスオンリースキャン、ビットマップヒープスキャン
− ジョイン
ネステッドループジョイン、ハッシュジョイン、マージジョイン
− サブクエリ
・JIT(Just-In-Time)コンパイル
クエリ実行中に特定の問い合わせ式の実行を高速化します。

(4)連携性
・マテリアライズドビュー
・JSON/JSONB
・外部データラッパ
postgres_fdw でリモート環境でのジョイン、ソート、UPDATE、DELETE に対応します。
分散処理により、データ量増加時の性能を確保します。

(5)Oracleとの互換性
・SQLストアドプロシージャ
ストアドプロシージャ内でトランザクションを制御できます。

(6)アプリケーションインターフェース
libpq(C言語ライブラリ)、ECPG(埋め込みSQL Cプリプロセッサ)


3. PostgreSQLの周辺ツール(OSS)

Enterprise Postgres Community Edition 13のOSS周辺ツールの機能は以下です。
(1)アプリケーションインターフェース
JDBC Driver(JDBCドライバ)、psqlODBC(ODBCドライバ)、Npgsql(.NET データプロバイダ)

システム/機能構成図

システム構成図

新規機能

12から13の機能強化項目は、以下のとおりです。

1. PostgreSQLのリベース

Enterprise PostgresがベースとするPostgreSQLのバージョンが12.1から13.1にアップしました。
以下のような新機能が追加されます。

・B-Treeインデックスの重複排除による性能改善
標準インデックスであるB-Treeインデックスの重複データ排除に対応しました。重複したキー値が1つにまとめて格納されるため、B-TreeインデックスのサイズがPostgreSQL 12以前より削減されました。ユーザーやワークロードが、データベース内に多数の一意でないインデックスをもつ場合、インデックススペースの節約、クエリの性能改善が期待できます。

・インクリメンタルソートによる性能向上
複数キーのソート時にソート済の部分結果を利用して、ソート未実施の箇所だけソートを実行できるようになりました。ソート対象レコード数が少なくなるため、効率的にソートを実行できます。

・ストレージを利用したハッシュ集約のサポート
ストレージを利用したハッシュ集約を実行できるようになりました。レコード数が大規模な場合、PostgreSQL 12以前では、ディスク上でグループ集約が選択されたため、グループ集約前の事前ソートにより性能が劣化する可能性がありました。PostgreSQL 13では、レコード数が大規模の場合でも、グループ集約の事前ソートが不要となり性能の劣化を防止できます。また、メモリの消費を低減できます。

・SQL/JSON Pathにおけるdatetime()メソッド対応
JSON Path式の中で、日付、時刻、またはタイムスタンプを表す文字列から日付/時刻のデータ型に変換できるようになりました。

・FETCH FIRST WITH TIESサポート
SELECT FETCH FIRST 文に WITH TIES 句を指定できるようになりました。同じ順位の場合、指定行数を超えて、すべて含んだ結果を返却します。

・パーティションテーブル関連の拡張
パーティションテーブルにおいて、以下の機能に対応しました。
− パーティションテーブルのロジカルレプリケーション構成
− パーティションテーブル同士の結合条件の緩和
− 行単位のBEFOREトリガ

・並列VACUUMによる処理時間短縮
同一テーブルにおいて複数のインデックスが作成されている場合、使用するメモリやI/Oを増やすことなく、複数のインデックスを対象にVACUUMを並列に処理できるようになりました。並列VACUUMを実行することで、VACUUM時間を短縮できます。大規模なトランザクション・ワークロードによってデータベースが肥大化し、データベースが満杯に近い状態でも、高速に肥大化を回避できます。

・pg_verifybackupの提供
ベースバックアップに対して欠損や不整合がないことをコマンドで検証できるようになりました。


2. OpenJDK対応

クライアント機能の動作環境において、これまでのOracleのJDKまたはJREでの動作に加えて、OpenJDKでの動作も保証します。


3. サポートOSSの更新

以下のOSSを前版からバージョンアップしました。
・JDBC Driver 42.2.8→42.2.18
・psqlODBC 12.01.0000→12.02.0000
・Npgsql 4.0.10→4.1.5

標準添付品

  • オンラインマニュアル

    ・Enterprise Postgres Community Edition ユーザーズガイド
    ・Enterprise Postgres Community Edition リリース情報
    ・FJQSS(資料採取ツール)ユーザーズガイド

商品体系

【メディア】
・Enterprise Postgres Community Edition メディアパック(64bit) 13

【サブスクリプションライセンス/サポート】
・Enterprise Postgres Community Edition コアライセンス for Windows (SL&S)
・Enterprise Postgres Community Edition コアライセンス 待機サーバ for Windows (SL&S)

購入方法

1. メディアパックについて

メディアパックは、媒体(DVD)のみの提供です。使用権は許諾されておりませんので、別途、サブスクリプションライセンス/サポートを購入する必要があります。また、商品の導入にあたり、最低1本のメディアパックが必要です。
バージョンアップ/レベルアップを目的に本メディアパックのみを手配することはできません。


2. サブスクリプションライセンス/サポートについて

サブスクリプションライセンス/サポートはプログラム・プロダクト使用権とサポートサービス(SupportDesk Standard)が一体となったサービス商品です。
サービスを購入することで、1ヶ月分の使用権とサポートを得ることができる商品であるため、使用の開始、継続、中止等に当たっては、以下のことにご留意ください。
・使用開始日から1ヶ月間のみ、使用権とサポートが有効です。
・継続して使用する場合は、サービス契約は自動的に更新されます。
・使用を中止する場合は、1ヶ月以上前に解約申入れが必要です。

インストールするサーバのコア数に応じてサブスクリプションライセンス/サポートが必要となります。
利用するサーバ環境(物理サーバ環境、仮想環境、クラウド環境)での、本サブスクリプションライセンス/サポートの必要購入数は以下のとおりです。

【物理サーバ環境】
必要購入数 = 物理サーバの稼働プロセッサに搭載されているコアの総数

【仮想環境、クラウド環境】
必要購入数 = 仮想サーバに割り当てられる仮想プロセッサの総数

サブスクリプションライセンス/サポートを購入することにより、ダウングレード使用が可能です。
また、バージョンアップ権・レベルアップ権が含まれており、契約期間中、アップグレード版
(バージョンアップ版/レベルアップ版)をご利用いただくことができます。
お客様のご要望に応じて、SupportDeskより無償で対象のメディアを提供します。


3. クライアントソフトウェアについて

クライアントソフトウェアはインストールフリーです。


4. ストリーミングレプリケーションを利用する場合の購入方法

ストリーミングレプリケーションを利用する場合は、運用ノードと待機ノードの両方に対して、サブスクリプションライセンス/サポートを購入してください。
運用ノードの場合は、以下を購入してください。
・Enterprise Postgres Community Edition コアライセンス for Windows (SL&S)
待機ノードの場合は、以下を購入してください。
・Enterprise Postgres Community Edition コアライセンス 待機サーバ for Windows (SL&S)

関連ソフト

1. SQL埋込みCのアプリケーションを開発する場合

SQL埋込みCのアプリケーションを開発する場合、以下のいずれかが必要になります。
・Microsoft(R) Visual Studio 2015 / 2017 / 2019(Windowsで開発する場合)
・Cコンパイラ (Linux OS製品で提供されているもの。Linuxで開発する場合)


2. Javaアプリケーションを開発する場合

・Java SE 6以降


3. Microsoft(R) .NETアプリケーションを開発する場合

Enterprise Postgresは、Microsoft社が提唱するADO.NETに準拠したデータベースアクセスコンポーネント.NET Data Providerを提供しています。
アプリケーションの開発および運用には、以下の環境が必要です。
・Microsoft(R) .NET Framework 4.6.1以降/4.7/4.7.x/4.8
・Microsoft(R) Visual Studio 2015/2017/2019

動作保証周辺機器

なし

留意事項

1. Windows サーバOS (64-bit)上での動作

【サーバ】
本商品は、以下のOS上で、64ビットアプリケーションとして動作します。
− Windows Server 2012(64-bit)
− Windows Server 2012 R2(64-bit)
− Windows Server 2016(64-bit)
− Windows Server 2019(64-bit)

【クライアント】
本商品は、以下のOS上で、64ビットアプリケーションとして動作します。
− Windows Server 2012(64-bit)
− Windows Server 2012 R2(64-bit)
− Windows Server 2016(64-bit)
− Windows Server 2019(64-bit)


2. Windows デスクトップOS (64-bit)上での動作

【クライアント】
本商品は、以下のOS上で、64ビットアプリケーションとして動作します。
− Windows 8.1(64-bit)
− Windows 10(64-bit)


3. Linux クライアントのIntel64環境での動作

【クライアント】
本商品は、以下のディストリビューションの環境で、64ビットモードで動作します。
− Red Hat Enterprise Linux 7 (for Intel64) ※Red Hat Enterprise Linux 7.2以降をサポート
− Red Hat Enterprise Linux 8 (for Intel64) ※Red Hat Enterprise Linux 8.1以降をサポート
− SUSE Linux Enterprise Server 12 ※SUSE Linux Enterprise Server 12SP5以降をサポート


4. SQL埋込みホストプログラムについて

本商品では、アプリケーションにSQL文を埋め込んでデータベース操作を行うSQL埋込みホストプログラムを開発できます。対象となるホスト言語は以下のとおりです。
・C言語


5. 他のエディションのインストールについて

以下のすべての条件に合致する場合はインストールできません。
− 製品世代が同じ
− エディションが異なる


以下の場合は、インストールできません。
− インストール済製品が Enterprise Postgres Standard Edition (64bit) 13
− インストールする製品が Enterprise Postgres Community Edition (64bit) 13


6. 排他ソフトウェアについて

排他ソフトウェアはありません。


7. ネットワーク通信(IPv4/IPv6)を利用する場合の留意事項

ユニキャストでは、ユニークローカルアドレス(IPv6のみ)、リンクローカルアドレス、ループバックアドレスは使用できません。また、マルチキャストも使用できません。


8. FUJITSU Hybrid IT Service FJcloud-O IaaS、FUJITSU Hybrid IT Service for Microsoft Azure 仮想マシンおよびパブリッククラウド利用時の留意事項

・Enterprise Postgres 13の機能を使用する場合に必要となるソフトウェアについては、「Enterprise Postgres Community Edition ユーザーズガイド」の「付録A 動作環境」にある「A.2.2 関連ソフトウェア」を確認してください。また、必要となるソフトウェアが仮想システムサービス上でサポート可能であるかを確認して使用してください。
・使用するメモリ容量は4Gバイト以上を推奨します。


9. 仮想化環境で利用する場合の留意事項

(1) VMwareを利用する場合
以下の機能は、利用できません。
・DR機能
・FT機能
・HA機能(ストリーミングレプリケーションを利用する場合)
以下の機能は、データベースが停止している場合に利用可能です。
・クローニング機能

(2) Linux仮想マシン機能を利用する場合
以下の機能は、データベースが停止している場合に利用可能です。
・クローニング機能

(3) Hyper-Vを利用する場合
(3-1)Hyper-V 2019(第2世代)を利用する場合
以下の機能は、利用できません。
・フェールオーバー機能(ストリーミングレプリケーションを利用する場合)
(3-2)Hyper-V 2016(第2世代)を利用する場合
以下の機能は、利用できません。
・フェールオーバー機能(ストリーミングレプリケーションを利用する場合)
(3-3)Hyper-V 2016(第1世代)以前を利用する場合
以下の機能は、利用できません。
・ライブマイグレーション機能
・クイックマイグレーション機能
・Hyper-Vレプリカ機能
・インポート/エクスポート機能
・フェールオーバー機能(ストリーミングレプリケーションを利用する場合)


10. クラスタ運用について

Microsoft Failover ClusterまたはWindows Server Failover Cluster(MSFC)を使用したクラスタ運用を行うことはできません。このため、業務サーバとデータベースサーバは別々に構築する必要があります。


11. 前版との差異

以下のOSはサポート対象外となります。
【クライアント】
− SUSE Linux Enterprise Server 12SP4まで

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